ETF投資におすすめの本8冊!初心者がインデックス投資を勉強するポイントについても解説!

「新NISAを使ったETF投資を始める前に読んでおくべき本とは?」「投資初心者がETF投資を勉強できる本はない?」など、ETF投資の本をお探しではありませんか?

この記事では、ETF投資(インデックス投資)について本で勉強するメリット・デメリットについて解説した上で、ETF投資を始める上で参考になる本を8冊紹介しています。

ただ、新NISAを使ったETF投資は、本でいくら学んでも限界があるため、本で学んだらすぐに実践して始めることがとにかく重要です。

 

ETF投資(インデックス投資)を本で勉強するメリット

ETF投資(インデックス投資)について本で勉強するメリットについて見ていきましょう。

 

投資初心者がインデックス投資の概要について学べる

ETF投資などのインデックス投資について何も知らない場合には、何か一冊本を読んで、インデックス投資について学ぶことには大きなメリットがあります。

インデックス投資について勉強すると、次のようなことが学べるかと思います。

  • インデックス投資は分散投資されているため、個別株投資に比べてリスクが小さい。
  • S&P500指数やTOPIXなどの時価総額加重平均型は、時価総額による構成比率の変化によって、産業構造の変化が反映される(自分の手で銘柄組み替えする必要がない)。
  • 投資時期をずらす「時間分散」や、総資産に対していくら投資するかという「アセットアロケーション」の概念を学べる。
  • 米国株ETFや世界株ETFなどの外貨建て資産で運用することは、円リスクや日本リスクへのリスクヘッジになる。
  • ETFやインデックス投信は、ファンドがスケールメリットを生かして運用している金融商品である。
  • 新NISAやiDeCoは非常にお得な制度である。

ただ、インデックス投資に関する本を読むメリットは、何の知識もない投資初心者が最低限の知識を入れる以外にはないと断言できるかと思います。

インデックス投資について一通り学んだら、新NISA口座を開設して、米国株ETFや世界株ETFでインデックス投資を始めてみましょう。

 

ETFの本を読むデメリットや注意点

ETFの本を読むデメリットや注意点について見ていきましょう。

 

投資に幻想を持っている場合には注意が必要

ETF投資を始めとするインデックス投資について本で学ぶ前に、次の点を理解していない個人投資家が少なくない点には注意が必要です。

  • 個別株投資は難しい。個別株の長期投資はギャンブルであり、個別株トレードのスキル習得には数千時間の時間が掛かる。
    ※これは、個別銘柄数百銘柄とETF100銘柄程度の月足チャートを見比べてもらえれば一目瞭然かと思います。
  • (個別株に比べれば圧倒的に簡単であるが)インデックス投資も難しい。銘柄や投資タイミングまで完璧に指導したとしても、最低3割は脱落する。
  • 老後の資産形成を考えると、新NISAやiDeCoよりも、死ぬまで働けるライフワーク作りの方が重要。年収150万円でも、65歳から20年間働けば3,000万円になる。
  • インデックス投資の目標は長期的に年率5%程度。また、年率5%というのは、ブレが生じることに注意が必要。2023年のように年率+30%の年もあれば、2022年のようにマイナスの年もある。
  • 資産形成の序盤には、運用効果よりも積立効果の方が大きい(運用効果が大きくなってくるには時間経過が必要になる)。

投資そのものや個別株投資に幻想を持っている方は少なくありません。

管理人は、日本株のデイトレードやスイングトレードを手掛けていますが、個別株の長期投資についてはギャンブルだと確信しています。

長期の資産形成で新NISAを使ったインデックス投資を選択するのは、それ以外にないと諦めているためです。

また、インデックス投資に過度の期待は持っておらず、長期的には世界経済成長率の4%(+分配金利回り1%)を上回るリターンが得られればよいと考えています。

投資に対して幻想を持っていると、「インデックス投資で年率5%は少な過ぎる!」と考えてしまい、個別株投資やアクティブ投信に手を出してしまい……。

 

本で学べる知識には限界がある

インデックス投資について、本で学べる知識には限界があります。

基本的な概要さえ学んだら、すぐに新NISA口座を開設して、ETF投資を始めましょう。

「今、米国株が上がっている。投資タイミングを見極めたいから、今は本で勉強したい!」と思う気持ちは分かりますが、毎月5万円のように時間分散すれば問題ありません。

ただ一つ注意が必要なのは、新NISA枠はいきなり埋めるのではなく、時間分散して10~20年程度に分けて埋めるべきということです(毎月30万円の拠出を続けられるほど資産があるなら別)。

また、そもそもインデックス投資の基本的な概要は、2時間の講義で説明できてしまう程度のものでしかないため、そこまで多く学ぶ内容もありません。

ちなみに、個別株のスイングトレードやデイトレードのスキルを習得するには、売買日記の検証やルール作りなどで数千時間・数年間の時間が必要ですが、インデックス投資は2時間あれば習得できます。

そもそも、インデックス投資の基本については、当サイトを含めてネット上にいくらでもコンテンツがあるため、わざわざ数千円出して本を買うことはもったいないと言わざるを得ません。

本にお金を出すなら、1株でも多く米国株ETFや世界株ETFに回すべきです。

 

ETF投資を実践する上でおすすめの本8選!

今回は、初心者向けのETF投資の本について、山崎元さんの本を1冊だけ紹介します。

残りは、当サイトのETF投資のルールの背景にある考え方を補完できる本を紹介していきます。

当サイトでは、ETF投資について次のような投資方法を推奨しています。

○銘柄とポートフォリオ
◇リスク重視
・100% 世界株ETF:【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信

◇基本
・100% 米国株ETF(S&P500指数):【2558】MAXIS米国株式(S&P500)上場投信

◇リターン重視
・100% 米国株ETF(NASDAQ100指数):【2631】MAXISナスダック100上場投信

◇バランス(3分割)
・33% 世界株ETF:【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信
・33% 米国株ETF(S&P500指数):【2558】MAXIS米国株式(S&P500)上場投信
・33% 米国株ETF(NASDAQ100指数):【2631】MAXISナスダック100上場投信

○投資タイミングや資金管理
・権利確定日前の2月末、5月末、8月末、11月末に4分割して投資する(分配金支払いを効率化するため。年間60万円なら15万円を4分割する)。
※応用としてS&P500指数連動型ETFが直近3ヶ月の高値から-15%下落したら買う方法もあり。
・投資タイミングは、流動性リスクを最小化するために終値に買う(後場に引成注文を出す)。
・新NISAへの拠出金は総資産の50%まで(リーマンショック時の最大ドローダウン-57.69%、最大ドローダウン期間5年6ヶ月より)。

今回は、この投資ルールについて、より深く理解するための本を紹介していきます。

とにかく、新NISAを使ったETF投資は実践するしかないため、安心するために本に使う分の資金を1株でも多くETFの購入に充てるようにしてください。

 

ほったらかし投資術

「ほったらかし投資術」山崎元、水瀬ケンイチ

2024年1月1日にお亡くなりになられた経済評論家の山崎元さんは、日本でインデックス投資を広めた最大の功労者の一人として知られています。

山崎元さんがおすすめしているインデックス投資のルールは、世界株投信1本だけで運用するという単純明快なものです。

ETF投資で言うと、世界株ETF【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信だけに投資するというものになります。

新NISAでは、成長投資枠で世界株ETF【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信に投資して、残りのつみたて投資枠では世界株投信「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」で運用するということになります。

余談になりますが、管理人はインデックス投資についてこのサイトを作った2020年当時は、iDeCoのアクティブ投信や、分配金利回りが高いダウ連動型ETFやTOPIXCore30連動型ETFを見て「これは凄い!」と思って、たくさんおすすめしていました。

それから4年経ち、特に2022年の米国株下落局面などを経て、さらにはダウ連動型ETFやTOPIXCore30連動型を定点観測すると「ステルス減配」が行われることも分かり、また不人気の欧州株ETFは償還となるなど、山崎元さんの主張の正しさを理解しました。

当サイトでは、今後もインデックス型の世界株ETF、米国株ETF(S&P500指数、NASDAQ100指数)しか推奨していきません。

新NISAが始まった2024年1月1日に山崎元さんが亡くなられたのは不思議なことに思います。

山崎元さんのご冥福をお祈りいたします。

 

LIFE SHIFT

「LIFE SHIFT」リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット

老後の資産形成のために、新NISAを使ったETF投資を始めたいと思っている方も多いことでしょう。

新NISAによるETF投資を始めるモチベーション形成のための本としては、本書をおすすめします。

本書は、日本を含めて世界中で起こっている平均寿命の上昇によって、人生のライスステージが現在進行形で変化している世界でどのように生きていくのかを考察した本です。

金融庁の「資産運用シミュレーション」を使ってみると、毎月5万円の積立をして年率5%で運用できれば30年間で4,161万円になります。

投資は若い内から始めれば始めるほど、積立効果と運用効果が両面で効いてくるため有利です。

また、仮に世界株ETFや米国株ETFを4,000万円分保有していれば、分配金利回りが1%だとして年間40万円、値上がり益が4%期待できるとしたら毎年160万円の資産上昇が期待できることになります。

この資産が老後にあるのとないのとでは、大きな違いになるのではないでしょうか?

なお、本書でも書かれていますが、死ぬまで楽しく働けるライフワークをいかに確立するかということは、新NISAよりもはるかに重要なことです。

ただ一点だけ。管理人としては、本書で提唱されているリカレント教育によるキャリアの再形成は現実的ではないと考えています。

本書の著者は、本書のような世界的ベストセラーを出せるほどのハイキャリアであり、この点だけはあくまで理論や理想に過ぎないと思います。

とはいえ、この点を差し引いても、「人生100年時代」という概念を提唱した本書は名著であることには変わりなく、新NISAを使ったETF投資をする必要性についても考えさせられる一冊です。

 

お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方

「新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ」橘玲

新NISAを使ったETF投資をする上で、種銭を確保するためにおすすめの本を紹介します。

ETF投資の種銭を捻出するためには、手取り収入を上げるか、支出を減らすかのどちらかしかありませんが、本書で提唱されている方法はこの助けになるものです。

投資に関しては、本書でもインデックス投資を推奨しており、生涯現役こそが最高の資産形成になるということには管理人も激しく同意します。

不動産投資の考え方(不動産投資は住宅価格動向で損得が決まる)や、生命保険の考え方、マイクロ法人の設立などは、今現在でも通用するものです。

特に、本書の最大の学びと言えるのが、マイクロ法人という考え方です。

具体的には、事業届を出して事業者になり、青色申告を使うことによって、事業収入から経費を差し引いて節税することが可能となります。

マイクロ法人を設立して、経費で所得を小さくできれば、社会保険料を合法的に節税することが可能となります。

投資やトレードの収入は申告分離課税(20.315%)となるため、投資・トレードでいくら収入があったとしても、給与所得や事業所得が一定以下なら低所得者となり、社会保険料は年間16,800円です。

また、事業所得については、給与所得との損益通算が可能となるため……。

 

ゾーン最終章

「ゾーン 最終章」マーク・ダグラス、ポーラ・T・ウエッブ

本書は、トレードにおける相場心理学について書かれた名著ですが、リスクを取り続ける心理的な難しさについて書かれています。

インデックス投資は取るリスクも小さいため、ここまでの相場心理学の理解は必要ありませんが、少なくともインデックス投資であっても続けることは簡単ではないと理解しておくことが重要です。

「デイトレやスイングトレードはギャンブルだけど、インデックス投資はギャンブルじゃない!」と思っていませんか?

はっきり言いますが、インデックス投資を含むあらゆる投資はギャンブルです。

ただ、スイングトレードやデイトレード、個別株の長期投資に比べれば、インデックス投資はリスクが非常に低い投資となります。

米国株や世界株へのインデックス投資は、今後も年平均5%程度の成長が期待できるとは思いますが、確実ではありません。

米国も少子化による人口減少のリスクがあり、今後も今まで通りの米国株の上昇が続くとは100%確実には断言できないためです。

ただ、これまでの傾向が続くとしたら、米国株や世界株のインデックス投資は今後も機能すると考えられることから、インデックス投資は合理的な資産形成であると言えるに過ぎません。

インデックス投資は、誰にでも簡単にできて資産形成できるといった風潮がSNSなどではありますが、少なくとも管理人はそう思ってはいません。

インデックス投資の方法自体は簡単ですが、続ける上では心理的な負担が少なからずあるためです。

例えば、2018年10月から12月の米中摩擦ショック、2020年2~3月のコロナショックのときに、拠出を継続できたでしょうか?

「米国株の上昇はこれで終わりだ!神話は終わってしまったんだ!」といった総悲観の状況で、自分自身のポートフォリオの含み益も大きく減ってしまっている状況です。

さらには、2008年9月のリーマンショック級の下落が来た場合に心理的に耐えられるでしょうか?

しかし、このような相場の下落局面は、今後も必ず来ます(高確率でその後に反発します)。

この心理的負荷に耐えられない人は少なくないと思われるため、インデックス投資は少なくとも3割は継続できないと考えています。

とにかく重要なことは、月5万円の積み立てといった現実的な範囲で投資を継続して、暴落時にも継続することです。

 

タートル流投資の魔術

「伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術」カーティス・フェイス

本書もトレード本の名著として知られる本ですが、特に資金管理について詳しく書かれた本です。

トレードにおいては、「1回のトレードで取って良いリスクは、総資金の2%まで」という有名な資金管理のルールがあります。

ちなみに、トレードにおいて資金管理のルールを実践するための方法は損切り(ロスカット)ですが、長期投資において資金管理のルールを実践する方法は分散投資(銘柄分散・時間分散)となります。

ETF投資を含むインデックス投資は長期投資であり、既に銘柄自体が複数銘柄に分散投資されている商品のため、時間分散にさえ気を付ければ、損切りの必要はありません。

長期投資における時間分散というのは、投資時期をずらす行為のことです。

リーマンショックやコロナショックの安値で集中投資できれば最高ですが、どこが底値かは誰にも分からないため、リーマンショックやコロナショックのような暴落リスクを少しでも軽減するために時間分散します。

新NISAについては、非常にお得な制度であるため、毎月30万円(成長投資枠20万円、つみたて投資枠10万円)を拠出して、すぐに枠を埋めてしまうべきだという論調が目立ちますが、非常に危険な風潮だと思っています。

「新NISAには、どの位の資産を拠出するべきか?」について考えてみましょう。

個人的には、2008年秋のリーマンショックが参考になると考えています。

リーマンショックのとき、S&P500指数は2007年10月に付けた高値1576.09から2009年2月には666.79まで-57.69%下落しました。

また、S&P500指数は、2007年10月の高値を回復したのは2013年4月と、5年6ヶ月掛かっています。

最大ドローダウン率-57.69%、最大ドローダウン期間5年6ヶ月です。

仮に、リーマンショック級の経済危機が来て、新NISAで運用している資産が半減してしまった場合に、心理的に耐えられるでしょうか?

例えば、総資産が1,000万円だとして、3年間掛けて新NISAの枠を埋めた後に、リーマンショック級の経済危機が来た場合に耐えられるでしょうか?

しかも、新NISAにフルで拠出してしまっていたら、株価が安くなっているときに買える余裕もありません。

当サイトでは、新NISAに拠出する資金は、多くとも総資産の半分までにしておき、長期的に時間分散することをおすすめします。

具体的には、総資産が1,000万円だとしたら、新NISAで運用するのは半分の500万円までとしておき、その500万円を時間分散するといったことです。

例えば、年60万円ずつを年4回(15万円ずつを2月末・5月末・8月末・11月末など)に分けて投資していくといったことになります。

人生全体の資金管理の観点からすると、新NISAの1,800万円分の枠は10~30年程度に分けて拠出することをおすすめします(新NISAへのフル拠出を6年目以降にも継続できるほどの資産があるなら別)。

少なくとも、今現在の楽しい体験を削ってまで新NISAに拠出する価値は、管理人には見出せません。

新NISAは間違いなくお得な制度ですが、期待感が余りにも行き過ぎていると感じることが少なくありません。

なお、新NISAで保有しているETFや投信は、死ぬまで一生売らずに、子供や孫に相続するのがベストです(これも中々語られないことですが……)。

 

デイトレード

「デイトレード」オリバー・ベレス、グレッグ・カプラ

本書は、デイトレードやスイングトレードといった短期投資の考え方について書かれたトレード本です。

ETF投資などのインデックス投資においては、トレードスキルは全く必要ありませんが、管理人個人としては次のような点は役に立っています。

  • インデックス投資はトレードに比べると取るリスクが小さいため継続しやすい。
  • 資金管理の考え方がそのまま適用できる。
  • 月足チャートを見ることで買い方についてルール化できる。
  • 流動性リスクについて考えが及ぶ。

特に、ここではETF投資における「流動性リスク」について話していきたいと思います。

ETFと投資信託の最大の違いは、市場に上場しているかどうかです。

多くの人が勘違いしていることとして、「株やETFを市場で買う」ということは、証券会社に商品のように積まれている株やETFを買うことだと勘違いしています。

これは明確に間違いです。

証券会社は、あくまで証券取引所に投資家をつなぐブローカーであり、「株やETFを市場で買う」ということは、証券取引所で「株やETFを市場で売った投資家から買っている」ということです。

「ETFを買えた」ということは、向こう側に「ETFを売った」投資家がいるのです(もし市場参加者全員が、その銘柄は上がるだろうと買い注文を出したら、特別買い気配のストップ高になって買えません)。

投資信託の場合には発行市場で発行されるため、この点について考慮する必要はありませんが、ETFの場合は流動性リスクという形で考慮する必要があります。

 

未来の年表

「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」河合雅司

本書は、日本の人口減少の現実について書かれた一冊です。

今後の日本は、高齢者人口が増加する一方で、労働力人口が激減するという最悪の形での人口減少社会を迎えます。

※出典:厚生労働省

投資家クラスタの間で、長期の資産形成には米国株ETFや世界株ETFによるインデックス投資がおすすめされている理由としては、次の点が挙げられるかと思います。

  • 成長を続けている米国や世界経済の恩恵を受けるため。
  • ドル建て資産で、日本円のリスクヘッジとなる(特に、給料を日本円で受け取っている場合)。

特に、2022年から2023年に掛けては、急激な円安ドル高が進んだことで、米国株ETFや世界株ETFには為替差益も出ました。

SNSなどを見ると、全国民が新NISAを開設して、世界株投信(オルカン)や米国株投信で資産形成しているように勘違いしてしまいます。

新NISAに向けて、米国株投信を始めとする事前予約が月2,300億円規模になるというニュースもありました。
※参考:日本経済新聞「新NISA好調、月2300億円予約」

ただ、月2,300億円は年間にすると2.76兆円に過ぎず、これは日本の家計の金融資産2,115兆円から見ると0.13%に過ぎません。
※参考:日本経済新聞「家計の金融資産、6月末に2115兆円 最高を大幅更新」

つまり、米国株投信や世界株投信に投資している個人投資家は、まだ圧倒的に少数派というのが、実際の所です。

ただ、仮に今後、円安がさらに進み、多くの国民が米国株投信などに殺到した場合には、それがさらなる円安を呼び込む「キャピタルフライト」が起こることが考えられます。

日本の国力低下や人口減少が本格化して円安スパイラルになった場合には、全員は助かりません。

「S&P500指数に投資すれば問題解決!」といった風潮がありますが、全員は助かりません。

 

死ぬときに後悔すること25

「死ぬときに後悔すること25」大津秀一

本書は、終末期医療の専門家による、人間が死ぬときに後悔することについて書かれた一冊です。

新NISAに向けて、とにかく全てを諦めてでも新NISAでいち早く運用しなければいけないと焦る人もいるかもしれません。

ただ、インデックス投資は、あくまで人生の一ツールに過ぎません。

何度も何度も繰り返し言いますが、人生の楽しみを諦めてまで新NISAに拠出するまでの価値はありません。

新NISAをやらずに老後資金が足りなかったら、今後より人手不足になる社会で死ぬまで働きながらライフスタイルの充実を目指せばいいだけのことです。

新NISAで米国株ETFや世界株ETFに投資した10万円は、30年後には50万円ほどになっているかもしれませんが、若いときの体験はいくらお金があっても、そのときにしか体験できません。

当サイトで推奨するのは、いきなり新NISA枠を埋めるのではなく、月5万円ほどの現実的なペースでリスクヘッジしながら、普通預金に積み立てていく感覚での投資を継続していきましょうということです。

 

まとめ

この記事では、ETF投資(インデックス投資)について本で勉強するメリット・デメリットについて解説した上で、ETF投資を始めるために参考となる本を8冊紹介してきました。

ただ、ETF投資を本で学びたいと思う気持ちは多くの場合、「本で知識を得て安心したい」というリスク回避が背景にあるものと推測されます。

ETFや新NISAについて何の知識もない場合ならともかく、ETF投資について本で学べることには限界があります。

また、ETF投資について解説しているコンテンツは当サイトを含めてネット上に無数にあるため、そもそも本にお金を使うなら、1株でも多くETFに投資すべきです。

この記事では、当サイトで推奨している新NISAを使ったETF投資のルールの背景を深掘りできる本を紹介してきましたが、一冊も買う必要はありません。

ETF投資について一通り学んだら、新NISA口座を開設して、米国株ETFや世界株ETFで積立を始めてみましょう。

「今は米国株が高値圏にありそうで恐い」と思っている間にも上がっていってしまいます。

ただ、いきなり新NISAから、全力で360万円投資することだけは絶対にやめてください。

当サイトで推奨しているのは、毎月5万円や四半期末ごとに15万円というような、自分自身の資産状況に合わせて、現実的なETF投資を継続していくことです。

 

ETF投資を始めるならマネックス証券がおすすめ!

新NISAを使ったETF投資を始めるなら、マネックス証券がおすすめです。

マネックス証券は、新NISAの取引手数料が完全無料となっており、成長投資枠を使って世界株ETFや米国株ETFを手数料無料で長期・積立・分散投資できます。

マネックスカードでクレカ投信積立すると還元率1.1%となっており、つみたて投資枠で世界株投信や米国株投信に投資するとAmazonギフト券やdポイントと交換できるマネックスポイントが貯まります。

また、マネックス証券のiDeCoは、NASDAQ100指数「iFreeNEXT NASDAQ100 インデックス」、米国株投信「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、世界株投信「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と揃っているため、新NISAとiDeCoを同時に始めたい場合には特におすすめです。

マネックス証券

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