ETFの高配当ランキング!分配金利回りが高いおすすめ銘柄についてご紹介!

「高配当ETFにはどのような銘柄があるだろう?」「ETFの分配金利回りランキングって?」「高配当ETFでおすすめの銘柄は?」といった疑問を持っていませんか?

ETFの分配金は、株の配当金に相当し、長期・積立・分散投資をする上では、分配金を再投資することによって、雪だるま式に資産を増やす効果が期待できます。

ただ、ETFの中には、表面上の分配金利回りが高いだけで、ハイリスクとなっている銘柄が少なくないため、銘柄選びには注意が必要です。

この記事では、ETFの分配金について一から解説し、分配金利回りランキングや高配当ETFに投資するメリット・デメリットについて説明した上で、おすすめの高配当ETFについて紹介しています。

 

ETFの分配金について解説!

ETFを保有していると貰える分配金について一から押さえていきましょう。

 

ETFの分配金とは?

ETFは保有していることで、株の配当金のように分配金が支給されます。

いずれもインカムゲインですが、株の場合は「配当金」と呼ばれ、ETFの場合は「分配金」と呼ばれます。

株の配当金が、どの程度貰えるのかを示す指標としては「配当利回り(=配当金の合計÷株価)」があり、は配当利回りが3%以上ある銘柄は「高配当株」と呼ばれることが一般的です。

ETFの場合は「分配金利回り(=分配金の合計÷株価)」と呼ばれ、目安としては3%以上あれば「高配当ETF」と言ってよいでしょう。

ETFの分配金の原資となるのは、投資しているETFの運用対象から得られる配当金や分配金、金利収入などです。

それらの分配原資からETFの運用コストを差し引いたものが、投資家に分配金として還元される仕組みとなっています。

 

ETF分配金の原資とは?(株式、REIT、債券の違い)

株式、REIT、債券といった運用対象ごとに、分配金の原資となる収入は次のように異なります。

ETFの種類 株式 REIT 債券
分配金の原資 配当金 賃貸収入など 金利収入

分配金目的でETF投資をする場合には、この3種の違いは非常に重要です。

株の配当金は、増配や減配、無配などで変動しやすく、株式型の高配当ETFの分配金利回りは変動しやすいことに注意が必要です。

例えば、当サイトを作った2020年春当初は、TOPIXCore30連動型ETFやNYダウ連動型ETFの分配金利回りは3~4%ありましたが、現在は1%前後まで低下しています。
※詳しくは「ETF投資におすすめの銘柄」のアーカイブを参照ください。

債券の場合には、金利収入が分配金の原資となりますが、2022年以降は米国を始め世界中で利上げが行われているように変動しやすく、また利上げした場合には債券価格が下がることに注意が必要です。

REIT型ETFの分配金原資となる賃貸収入は安定しているため、当サイトでは分配金目的でETFに投資する場合にはREIT型ETFを最もおすすめしています。

 

ETFの分配金はいつ貰える?

ETFの分配金は、銘柄ごとに決められた権利確定日(分配金支払い基準日)に、その銘柄を保有していることで証券会社の口座に支払われる仕組みとなっています。

ただ、ETFも株と同様に、取引が約定した日と、実際にETFを受け取る日までにタイムラグがあるため、権利確定日の2営業日前までにETFを購入しておく必要がある点には注意が必要です。

権利確定日(分配金支払い基準日)について詳しくは、東証のETF一覧ページにある、各ETFのカタログを参照することで分かります。

また、ETFの分配金が実際に口座に振り込まれるのは、権利確定日から約1ヶ月後程度です。

管理人がETF投資をしている【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信の場合、分配金支払い基準日は毎年6月8日と12月8日の2日間となっています。

2022年12月8日分の分配金は、2023年1月16日にSBI証券の口座に振り込まれたことを確認しており、分配金支払いを通知する封筒も届きました。

 

ETFの分配金についてカタログの見方とは?

ETFの分配金や分配金利回りについては、各証券会社のETFページからも確認できますが、東証のETF一覧ページにある各ETFのカタログを見るとより確実です。

今回は、当サイトでもおすすめしている【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信を例にして、分配金に関するカタログの見方を解説していきます。

分配金について、ETFの概要欄で見るべきポイントは3点あります。

まずは、①「分配金支払基準日」の欄です。

この日付までに銘柄を保有しておくことによって、約1ヶ月後程度に分配金が口座に支払われることになりますが、2営業日前までに保有しておく必要がある点に注意が必要です。

【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信の場合は、「毎年6月8日 12月8日」が分配金支払基準日となっています。

また、この欄には分配金が年何回支払われるのかも記載されており、例の場合には「年2回」となっています。

次に確認すべきは、②「1口あたり分配金」の欄です。

その銘柄を保有していたときに、トータルで受け取れる分配金の額となります。

【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信の場合は「192円」です。

ここで注意が必要なのは、分配金支払い回数が「年○回」となっている場合、全てを受け取った場合の分配金が記載されているということです。

最後に、③「分配金利回り」が記載されていますが、これは「1口あたり分配金÷株価」で求められ、カタログの場合にはこの時点の市場価格の値で算出されています。

分配金利回りについては、自分の手で計算できるため、当サイトでは「1口あたり分配金」はカタログの値を参照していますが、株価については直近の値を参照しています。

【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信の分配金利回りは、カタログベースの株価で計算すると、「192円÷13,545円」=1.4174%=1.42%です。

 

ETFの中には分配金が一切出ない銘柄もある?

全てのETFから分配金が出るわけではないことには注意が必要です。

下記のETFでは、保有していても分配金は一切出ません。
・レバレッジ型ETF
・インバース型ETF、ダブルインバース型ETF
・商品先物ETF

 

ETFの分配金の税金は?

ETFの分配金は、配当所得となります。

ETFの分配金の税率は、株式の配当金と同様に20.315%(所得税15.315%、住民税5%)です。

NISAの枠内で投資していたETFの分配金については、配当金受け取り方法を「株式数比例配分方式」にしておくことで非課税となります。

 

ETFの分配金利回りランキング30!

カタログベースで見たETFの分配金利回りランキングを見ていきましょう。
※当サイト独自に記載してある分配金利回り(直近の分配金÷掲載時の終値)ではなく、東証掲載カタログベースの分配金利回りとなります。
※調査日時:2023年7月4日

順位 銘柄名 分類 分配金利回り
1 【1325】NEXT FUNDS ブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信 ブラジル株 9.56%
2 【1586】上場インデックスファンドTOPIX Ex-Financials 日本株(TOPIX Ex-Financials連動型) 7.90%
3 【1498】One ETF ESG 日本株(ESG) 5.25%
4 【1566】上場インデックスファンド新興国債券 新興国債券 5.05%
5 【1497】iシェアーズ 米ドル建テハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり) 米国債券(ハイイールド) 4.95%
6 【1631】NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信 日本株(業種別・銀行) 4.83%
7 【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF 日本株(高配当) 4.69%
8 【2622】iシェアーズ 米ドル建テ新興国債券 ETF(為替ヘッジあり) 新興国債券 4.63%
9 【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信 日本株(高配当) 4.58%
10 【2646】グローバルX メタルビジネス-日本株式 ETF 日本株(テーマ株) 4.57%
11 【1618】NEXT FUNDS エネルギー資源(TOPIX-17)上場投信 日本株(業種別・エネルギー) 4.16%
12 【2519】NEXT FUNDS 新興国債券・J.P.モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(為替ヘッジなし)連動型上場投信 新興国債券 4.09%
13 【1623】NEXT FUNDS 鉄鋼・非鉄(TOPIX-17)上場投信 日本株(業種別・鉄鋼) 4.04%
14 【1615】NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信 日本株(業種別・銀行) 3.79%
15 【1577】NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信 日本株(高配当) 3.77%
16 【1495】上場インデックスファンドアジアリート アジアREIT 3.65%
17 【1560】NEXT FUNDS FTSEブルサ・マレーシアKLCI連動型上場投信 マレーシア株 3.63%
18 【1660】MAXIS高利回リJリート上場投信 国内REIT 3.58%
19 【1698】上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100) 日本株(高配当) 3.52%
20 【1488】ダイワ上場投信-東証REIT指数 国内REIT 3.52%
21 【1555】上場インデックスファンド豪州リート(S&PASX200 A‐REIT) 豪州REIT 3.51%
22 【1597】MAXIS Jリート上場投信 国内REIT 3.45%
23 【1343】NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信 国内REIT 3.42%
24 【1476】iシェアーズ・コア Jリート ETF 国内REIT 3.42%
25 【1619】NEXT FUNDS 建設・資材(TOPIX-17)上場投信 日本株(業種別・建設) 3.40%
26 【1398】SMDAM 東証REIT指数上場投信 国内REIT 3.38%
27 【1345】上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型 国内REIT 3.37%
28 【2621】iシェアーズ 米国債20年超 ETF(為替ヘッジあり) 米国債券 3.34%
29 【1478】iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回リ ETF 日本株(高配当) 3.31%
30 【1494】One ETF 高配当日本株 日本株(高配当) 3.26%
参考 【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETF 日本株(TOPIX連動型) 2.44%
参考 【2558】MAXIS米国株式(S&P500)上場投信 米国株(S&P500指数連動型) 0.87%
参考 【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信 世界株 1.42%

全ETFの分配金利回りランキング30を見てみると、管理人の正直な感想としては「いかがわしい銘柄が上位を独占している」と思ってしまいます。

単に分配金利回りが高いだけで、長期投資におすすめできる銘柄はほとんどありません。

いくつか個別に解説していきたいと思います。

まず、1位のブラジル株などの新興国株、新興国債券については、ハイリスクであるため、分配金利回りがいくら高くても長期投資にはリスクがあります。

2位の【1586】上場インデックスファンドTOPIX Ex-Financialsは、謎に分配金利回りが高い銘柄であり、当サイトの個別銘柄記事では、2022年に最も多くアクセス数が多かった銘柄です。

ただ、「TOPIX Ex-Financials」に連動する他の銘柄の分配金利回りは2%前後となっており、いつ分配金利回りがこの水準にまで減らされてもおかしくありません。

日本株の業種別指数は、6位に銀行、11位にエネルギー、13位に鉄鋼などが入っていますが、いずれも成長性が疑問視される業種です。

実は、この記事を作る前には、業種別の商社は最もおすすめだろうと思っていましたが、商社はカタログベースだと分配金利回りが1.30%まで落ちてしまっています(下記で述べる高配当株ETFのデメリットです)。

日本株の高配当銘柄で構成される高配当ETFは、7位、9位、15位など上位に入っています。

7位の【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF、9位の【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信は悪くありませんが、TOPIXに連動するETFより積極的におすすめするほどではありません(より詳しくは下記のおすすめ銘柄で解説しています)。

REIT型ETFは16位以降にたくさん入っていますが、こちらは高配当ETFとしておすすめの銘柄となります。

分配金利回りが高いETFランキング30を見てみると、REIT型ETFや日本株の高配当ETFを除くと、当サイトとしておすすめできる銘柄はほとんどないということが実際の所です。

 

分配金利回りが高い高配当ETFに投資するメリット

分配金利回りが高い高配当ETFに投資するメリットについて押さえておきましょう。

 

分配金再投資によって雪だるま式に資産が増やせる

ETFから出た分配金を使って、そのETFに再投資する「分配金再投資」は、分配金利回りが高い高配当ETFであれば、その効果はより高くなります。

仮に、年間の値上がり益が0%であったとしても、配当金が3%出ていれば、トータルの年間利回りは3%になります。

また、長期・積立・分散投資をしている場合には、長期の下落トレンドにならない限りは、値上がり益がトータルマイナスになることはほとんどないため、分配金利回りの分だけプラスになるでしょう。

 

高配当株に分散投資できる

これはETFの特性によるメリットですが、高配当ETFは複数の高配当株やREITに分散投資できる金融商品である点は大きなメリットです。

例えば、高配当株として知られる【9434】ソフトバンクや【2914】JTに投資したとしても、いつ減配になるかは分かりません。

高配当株として人気の銘柄は、配当金利回り目的で投資している投資家が多いため、減配を発表すると大暴落になります。

例えば、かつては高配当株として人気だった【7201】日産自動車は、業績不振により2019年5月以降は減配を実施し、2019年11月には無配となり、株価も大暴落しました。

日産自動車の株価は、2023年7月時点でも、高配当株となっていた2019年以前の水準には戻していません。

また、2021年7月末に驚異的な増配を発表した海運株の【9104】商船三井も、2023年4月末決算で大幅減配を発表しました(それでもまだ配当利回り4.90%あり、暴落はしていません)。

このように個別株の高配当株に集中投資してしまうと、減配・無配によって暴落も喰らってしまうリスクがあります。

高配当ETFは、個別株の高配当株に比べると配当利回りは小さい傾向にあります。

例えば、【9434】ソフトバンクの配当利回りは5.57%、【2914】JTの配当利回りは6.00%です(2023年7月5日終値時点)が、この水準の分配金利回りを誇るETFはハイリスク銘柄以外にはありません。

ただ、高配当ETFは、高配当銘柄に分散投資している金融商品であるため、個別の減配リスクを低減でき、安定的に3%以上の分配金利回りを達成することができます。

 

分配金利回りが高い高配当ETFに投資するデメリット

分配金利回りが高い高配当ETFに投資するデメリットについて押さえておきましょう。

当サイトでは、分配金利回りを重視したETF投資はおすすめしていませんが、その理由について説明していきたいと思います。

 

分配金利回りは逆張り指数である

分配金利回りの計算式は、「1株当たり分配金÷株価」となっています。

この式は非常に重要で、分配金利回りは、分配金が増配になることでも上がりますが、株価が下がることでも上がる性質があります。

逆に言えば、株価が上昇することによって、分配金利回りは悪化する性質があるということです。

ちなみに、鉄鋼株ETFは、コロナショックの際に日本製鉄の赤字決算が出たダブルパンチによる大暴落となり、分配金利回りは一時10%に到達していました。

分配金利回りは、分配金が変わらなければ、株価が上昇することで悪化し、株価が下落すると良くなる性質があるため、逆張り指数であると言えます。

インデックス投資をする上では、この分配金利回りの性質は必ず理解しておきましょう。

当サイトで、分配金利回りを重視した投資をおすすめしていないのは、この点にあります。

逆に、TOPIXやS&P500指数などの時価総額加重平均型の銘柄は、時価総額が大きい成長株が構成銘柄上位に組み込まれていく性質があるため、「順張り指数」であると言えます。

当サイトでは、S&P500指数や世界株ETFなどの時価総額加重平均型の銘柄に投資し、おまけ程度に出た分配金を再投資することを推奨しているのは、以上が理由です。

S&P500指数や世界株ETFは、値上がり率4%、分配金1%程度のトータル年率5%程度の利回りが期待できると考えています。

一方、高配当ETFについては、上述したように値上がり益は期待できないと割り切って、値上がり率0%、分配金3~4%程度を期待する投資になるかと思います。

 

ETFの分配金利回りはステルス減配されることがある

これはETF投資の闇の一つなのですが、カタログに記載してあった分配金利回りが、次の時期になると大きく減配されるケースがあります。

当サイトは、管理人がインデックス投資を始める一環として2020年春から作ってきたサイトなのですが、当時はTOPIXCore30連動型ETFやNYダウ連動型ETFの分配金利回りが3%以上ありました。
※詳しくは「ETF投資におすすめの銘柄」のアーカイブを参照してください。

このため、当サイトは当初、これらの銘柄を推奨していました(現在では、多くのベテラン投資家の方々が推奨するように、米国株・先進国株・世界株ETFのいずれか一択に回帰しています)。

しかし、これらの銘柄はいつの間にか、知らず知らずの内に分配金利回りが減らされてしまっており、管理人は大きなショックを受けました。

これはETFの分配金利回りについて定点観測していないと気付けないことであり、ニュースでも出てこないETF投資の罠です。

ちなみに、これらの銘柄は、信託報酬がわずかに下がったことを宣伝する一方で、分配金利回りがより大きくステルス減配されていたことを付け加えておきます。

他に代替銘柄のないETFについては、このように分配金利回りがステルス減配されることがあると考えておいた方がよいと思います。

 

ETFの分配金利回りは運用会社が操作しやすい

ETFも、運営会社は商売として運用している金融商品であるため、分配金利回りについては、その側面が出やすいものと思われます。

例として、商社株ETF【1629】NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信のカタログ値の分配金利回りは1.30%となっています。

これは商社株の配当利回りを知っていれば、おかしいことがすぐに分かってしまう数値です。

ウォーレン・バフェット氏が投資していることでも知られる5大商社株の配当利回りは次の通りです(配当利回りは2023年7月5日終値の値)。

銘柄名 配当利回り 【1629】の構成比率
【8058】三菱商事 2.85% 19.36%
【8031】三井物産 2.76% 16.13%
【8001】伊藤忠商事 2.81% 15.59%
【8002】丸紅 3.14% 8.16%
【8053】住友商事 3.94% 7.92%
平均・合計 (平均)3.10% (合計)67.16%

5大商社株の配当利回りの平均が3.10%にも関わらず、商社株ETFの分配金利回りは1.30%というのは、その差額はどこに行ってしまったんでしょうか?

しかも、2023年には商社株はさらに上昇したため、【1629】のカタログ値を計測した段階(2022年9月30日時点)では、商社株の配当利回りはさらに高かったのですが……。

これは、5大商社株に分散投資できない個人投資家の足元を見ているとしか思えません。

もしも商社株への投資を検討している場合には、商社株ETFではなく、個別に分散投資することをおすすめします。

ETFの分配金は個別銘柄の配当金に比べると認知度が低く、減配になったとしてもニュースにもならず、SNSでも話題にならないため、運用会社が操作しやすい側面がある点は否めません。

 

当サイトおすすめの分配金利回りが高い高配当ETF6選!

当サイトでは、次のいずれかの銘柄に長期・積立・分散投資することを推奨しており、分配金はあくまで再投資するための原資と考えています。
-世界株ETF:【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信
-米国株ETF:【2558】MAXIS米国株式(S&P500)上場投信、
-先進国株ETF:【1550】MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信

どうしても分配金利回りが高い高配当ETFに投資したい場合に、おすすめの銘柄について見ていきましょう。

※ここでの分配金利回りはETFのカタログ値ではなく、2023年7月7日終値の値を参照にして算出しています。各データは、2023年7月7日時点の値です。

 

国内REIT型ETF!【1343】NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信

【1343】NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する、「東証REIT指数」に連動する国内REIT型ETFです。

「東証REIT指数」は、東京証券取引所に上場するREIT全銘柄で構成される時価総額加重平均型の指数です。

国内REIT型ETFとしては、最も基本的な銘柄となります。

信託報酬(税込) 0.1705%
分配金 71.8円(年4回)
分配金利回り 3.59%
直近5年間の値動き +5.87%(1,888円→1,999円)
必要投資金額 19,990円(10口)
上場日 2008年9月18日
長期投資おすすめ度 ★★★★★
流動性 ★★

REITの分配金は家賃収入から出るため、減配リスクが株式よりも低く、分配金利回りが安定しやすいことがメリットです。

このため、REIT型ETFは、分配金再投資をする上では最もおすすめのETFと言えます。

同銘柄は、直近5年間の値上がり益では株式に見劣りするものの、分配金は安定して出続けています。

 

海外REIT型ETF!【2515】NEXT FUNDS 外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信

【2515】NEXT FUNDS 外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する、「S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み)」に連動する先進国REIT型ETFです。

海外REIT型ETFの中では、代表的な銘柄の一つとなっています。

信託報酬(税込) 0.187%
分配金 35.8円(年4回)
分配金利回り 2.91%
直近5年間の値動き +19.94%(1,023円→1,227円)
必要投資金額 12,270円(10口)
上場日 2017年12月11日
長期投資おすすめ度 ★★★★★
流動性

先進国REIT型ETFは、外貨建て資産となるため、円安になるとプラスになることもメリットの一つです。

ドルなどの外貨建てETFは、高配当ETFの中では珍しいため貴重な銘柄であると言えます。

 

米国REIT型ETF!【1659】iシェアーズ 米国リート ETF

【1659】iシェアーズ 米国リート ETFは、ブラックロック・ジャパンが運用する、「FTSE NAREIT EQUITY REITS インデックス(TTM 円建て)」に連動する米国REIT型ETFです。

米国REIT型ETFとして、代表的な銘柄となります。

信託報酬(税込) 0.22%
分配金 71円(年4回)
分配金利回り 2.57%
直近5年間の値動き +37.29%(2,011円→2,761円)
必要投資金額 2,761円(1口)
上場日 2017年9月28日
長期投資おすすめ度 ★★★★★
流動性

米国REITやドル建て資産で運用したい場合には、こちらの銘柄で分配金再投資をおすすめします。

ドル建ての高配当ETFは少ないため、貴重な存在です。

 

日本株の高配当ETF!【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF

【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETFは、Global X Japanが運用する、「MSCIジャパン・高配当セレクト25指数」に連動する日本株ETFです。

「MSCIジャパン・高配当セレクト25指数」は、日本株・国内REITで配当の継続性や流動性に配慮して選定された銘柄のうち、配当利回りの高い25銘柄(普通株式23銘柄・REIT2銘柄)を構成銘柄とする指数です。

日本株の高配当株ETFの中でも、分配金利回りが高い銘柄となっています。

信託報酬(税込) 0.429%
分配金 91円(年4回)
分配金利回り 3.93%
直近5年間の値動き +50.39%(1,538円→2,313円)
必要投資金額 2,313円(1口)
上場日 2020年8月26日
長期投資おすすめ度 ★★★★
流動性

上場から3年で+50%の値上がり益となっており、それでいて分配金利回りが3.93%と約4%あります。

数値上は文句なしの高配当ETFですが、リスクとして考えられるのは、同ETFが連動する「MSCIジャパン・高配当セレクト25指数」は25銘柄にしか分散されていない点です。

上場からの3年間は、値上がり益も非常に素晴らしい成績となっていますが、今後は分かりません。

当サイトでは、高配当ETFは逆張り指数であるため、値上がり益は期待しないことを推奨しています。

とはいえ、日本株の高配当ETFとしては代表的な銘柄であることは変わりません。

高配当を売りにしているETFであるため、分配金がステルス減配されてしまうリスクも低いと考えられます。

 

日本株の高配当ETF!【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信

【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する、「日経平均高配当株50指数」に連動する日本株ETFです。

「日経平均高配当株50指数」は、日経平均株価を構成する225銘柄の中から配当利回りが高い50銘柄で算出される株価指数です。

日本株の高配当株ETFの中では代表的な銘柄です。

信託報酬(税込) 0.308%
分配金 1,818円(年4回)
分配金利回り 3.50%
直近5年間の値動き +43.31%(36,200円→51,880円)
必要投資金額 51,880円(1口)
上場日 2017年2月13日
長期投資おすすめ度 ★★★★
流動性 ★★★

【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETFと比較すると、こちらは50銘柄に分散されています。

直近5年間トータルの値上がり益は+43%と大きな値となっていますが、月足チャートの2018~2020年3月(コロナショック)までの値動きに注目してみてください。

高配当ETFは、このように大きなマイナスの値動きになるケースが少なくありません。

高配当ETFへの投資を検討している方は、この銘柄の2018~2020年の値動きについて覚えておくようにしましょう。

 

【参考】TOPIX連動型ETF!【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETF

当サイトが日本株ETFとしておすすめしている、TOPIX連動型ETFの【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETFについて、日本株の高配当ETFと比較して見ていきましょう。

信託報酬(税込) 0.0495%
分配金 46円(年2回)
分配金利回り 1.97%
直近5年間の値動き +43.04%(1,631円→2,333円)
必要投資金額 2,333円(1口)
上場日 2015年10月20日
長期投資おすすめ度 ★★★★★
流動性 ★★★

高配当株ETFの【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF、【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信と比較すると、分配金利回りは1.5~2.0%ほど小さくなっており、値上がり益はほぼ同じです。

ただ、TOPIXは東証プライム市場に上場している全銘柄に分散されている点がメリットです。

2017年7月→2020年3月コロナショックまでの最大下落率を比較すると、次の通りです。
・【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETF:-25.50%(1,631円→1,215円)
・【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信:-35.58%(36,200円→23,320円)
※2017年7月→2020年3月コロナショックまでの最大下落率

また、信託報酬の低さもメリットとなります。

分配金利回りだけで比較すると、TOPIX連動型ETFは日本株の高配当ETFと1.5~2.0%程度の差となりますが、「分配金利回り-信託報酬」で比較してみると、この差は1.3~1.7%程度まで縮まります。

これらの差をどのように評価するかですが、当サイトとしてはTOPIX連動型ETFの方をおすすめします。

 

まとめ

この記事では、ETFの分配金について一から解説し、分配金利回りランキングや高配当ETFに投資するメリット・デメリットについて説明した上で、おすすめの高配当ETFについて紹介してきました。

ETFの分配金利回りランキングを見てみると、上位にはハイリスク銘柄が並んでいるため注意が必要です。

当サイトでは、安定して分配金が出やすいREIT型ETF、もしくは日本株の高配当ETFを、高配当ETFとしておすすめしています。

ただ、ETF投資という観点でいうと、当サイトでは世界株ETFや米国株ETFの方を優先しておすすめしており、分配金はあくまで再投資するための原資と考えています。

分配金利回りという指標は、株価が分母に入っている逆張り指数であるため、値上がり益には期待しづらい傾向があるためです。

また、他に代替銘柄がない株式型のETFでは、分配金は運用会社の匙加減一つでステルス減配されてしまうことがあるため注意が必要です。

 

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マネックス証券のETF投資について、より詳しく知りたい場合には下記記事も参照してみてください。

マネックス証券のETF投資を解説!新NISAや人気ランキング、買い方についても紹介!
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