東証の国内ETF特集!おすすめの日本株ETFや日本国債ETF、国内REIT型ETFとは?

「東証でおすすめの日本株ETFとは?」「日本国債ETFは安全資産になる?」「国内REIT型ETFのおすすめは?」など、日本の資産で構成される国内ETFでお困りではありませんか?

東証ETFには、日本株ETFや国内REIT型ETFといった国内ETFが数多く上場していますが、投資すべき銘柄は限られてきます。

基本的には、TOPIXと日経平均株価に連動する日本株ETFさえ押さえておけば問題ありません。

この記事では、日本の資産で構成される国内ETFについて解説した上で、国内ETFに投資するメリット・デメリット、長期投資・短期投資におすすめの日本株ETFについて紹介していきます。

 

国内ETF(日本ETF)とは?

国内ETF(日本ETF)とは、日本の資産で構成されるETFのことです。

国内ETFを大別すると、次のように分かれます。

  • 日本株ETF
  • 日本国債ETF
  • 国内REIT型ETF
  • その他(レバレッジ型・インバース型・ダブルインバース型など)

東証に上場している国内ETFの一覧については次の記事を参照ください。

ETF銘柄一覧!東証の全ETFの分類ごとのおすすめ銘柄を紹介【2023年最新版】
東証に上場している全ETF銘柄について分類した上で、分類ごとのおすすめETFについても解説しています。 ※上場から1年未満の銘柄については、データが不十分のため未掲載です。 各ETFについては、当サイトによるETFの個別解説ページへのリンク...

ここでは、国内ETFの概要と、それぞれのおすすめ銘柄について簡単に紹介していきます。

 

日本株ETF

日本株ETFは、日本株で構成されるETFです。

東証ETFでは最も多いETFとなっており、日本株にインデックス投資したい場合におすすめです。

日本株ETFは非常に種類が多いものの、基本的にはTOPIX連動型ETFと日経平均株価連動型ETFさえ押さえておけば問題なく、これ以外のETFはチェックさえしなくて構いません。

日本株ETFについて知る上では、TOPIX(東証株価指数)と日経平均株価(日経225)の違いについては必ず押さえておきましょう。

TOPIXは、東証プライム市場に上場する全銘柄を対象に時価総額加重平均で算出される株価指数で、トヨタやソニーなど時価総額の大きい銘柄の影響を受けやすいことが特徴です。

日経平均株価は、東証プライム市場に上場している代表的な225銘柄を対象に株価平均によって算出される株価指数で、ファーストリテイリングや東京エレクトロンなど値嵩株の影響を受けやすいことが特徴です。

TOPIXは東証プライム市場の約1,600銘柄に分散投資されており、日経平均株価は225銘柄のため、TOPIXの方がリスク分散されている一方で、日経平均株価の方がリターンが大きい傾向があります。

TOPIXと日経平均株価について、構成銘柄上位5銘柄はそれぞれ次のようになっています。

順位TOPIX構成銘柄構成比率順位日経平均株価構成銘柄構成比率
1【7203】トヨタ自動車3.88%1【9983】ファーストリテイリング11.25%
2【6758】ソニーグループ2.80%2【8035】東京エレクトロン6.30%
3【6861】キーエンス2.08%3【9984】ソフトバンクグループ4.15%
4【8306】三菱UFJフィナンシャル・グループ2.01%4【6857】アドバンテスト3.91%
5【9432】日本電信電話(NTT)1.67%5【6367】ダイキン工業2.99%

※TOPIXの構成銘柄は【1306】NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信を参照(2023年6月30日時点)。
※日経平均株価の構成銘柄は【1321】NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信を参照(2023年6月30日時点)。

なお、東証にはJPX日経インデックス400に連動する銘柄も多数上場していますが、TOPIXの亜種であり、信託報酬が高く、流動性が低いためおすすめできません。

日本株ETFの大半はTOPIX連動型ETFの亜種となっており、信託報酬やリスク、流動性リスクが高いだけの銘柄が99%です。

日本株にインデックス投資したい場合のおすすめ銘柄は次の通りです。

  • 日経平均株価連動型ETF:【1329】iシェアーズ・コア 日経225 ETF、【1321】NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信
  • TOPIX連動型ETF:【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETF、【1306】NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信
  • TOPIX Core30連動型ETF:【1311】NEXT FUNDS TOPIX Core30 連動型上場投信

また、日本株ETFには、日本株の高配当株で構成されている高配当ETFがあり、直近5年間のトータルリターンが日経平均株価・TOPIXを上回っている銘柄もあります。

ただ、高配当株は配当利回りの計算式が「配当金÷株価」と、株価が低いと高配当株になりやすい性質があることから、配当利回りが小さい成長株が除外されてしまうため、高配当ETFの長期的なトータルリターンは日経平均株価・TOPIXに収束すると考えられます(信託報酬が低い分だけ日経平均株価・TOPIXが有利になる)。

この点を理解した上で、分配金再投資などを重視したい場合には、下記の高配当ETFに投資しても問題ありません。

  • 高配当ETF:【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF、【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信

これらのおすすめ銘柄については、下記で詳しく解説していきます。

 

日本国債ETF

日本国債ETFとは、日本国債に連動するETFで、ローリスク・ローリターンの債券型ETFの一角です。

銘柄名連動指数信託報酬(税込)権利確定日分配金分配金利回り長期投資流動性パンフレット
【2510】NEXT FUNDS国内債券・NOMURA‐BPI総合連動型上場投信NOMURA-BPI総合0.077%3月7日、9月7日(年2回)5.3円0.55%★★リンク
【2561】iシェアーズ・コア 日本国債 ETFFTSE日本国債インデックス0.066%1月11日、4月11日、7月11日、10月11日(年4回)29円1.13%★★リンク

ただ、リターンに乏しい国内債券ETFに投資する理由は特に見当たらず、普通預金で持っていてもほぼ同じことです。

少なくとも、新NISA枠を消費してまで投資するETFではありません。

日本国債ETFは、余りにもローリスク・ローリターン過ぎるため、基本的には手を出すべきではないETFです。

 

国内REIT型ETF

不動産投資信託こと国内REIT型ETFも、東証には多数上場しています。

株式型ETFは分配金利回りが変動しやすい傾向がありますが、賃料・テナント収入を原資とするREIT型ETFは分配金利回り3%以上で安定していることがメリットとなっており、分配金再投資にもおすすめのETFです。

国内REIT型ETFのおすすめ銘柄は次の通りです。

  • 東証REIT指数連動型ETF:【1343】NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信、【1476】iシェアーズ・コア Jリート ETF

 

その他(レバレッジ型・インバース型・ダブルインバース型など)

広義には日本株ETFに分類されますが、短期投資向けのレバレッジ型・インバース型・ダブルインバース型のETFも多数上場しています。

レバレッジ型ETFとは、日経平均株価やTOPIXといった指数の変動率に対して2倍の値動きをするETFです。

レバレッジ型ETFは分配金が出ず、信託報酬も高く、長期的には逓減していく性質があるため、長期投資には向いていません。

インバース型ETFとは、日経平均株価やTOPIXといった指数の変動率に対して逆(-1倍)の値動きをするETFです。

ダブルインバース型ETFとは、日経平均株価やTOPIXといった指数の変動率に対して逆かつ倍(-2倍)の値動きをするETFで、レバレッジ型とインバース型を掛け合わせたものです。

レバレッジ型・インバース型・ダブルインバース型のいずれのETFも短期投資向けとなっており、長期投資には絶望的に向いていないことには注意しておきましょう。

レバレッジ型・インバース型・ダブルインバース型ETFは、TOPIX、日経平均株価、JPX日経インデックス400に連動する銘柄が上場していますが、注目すべきは日経平均株価に連動するレバレッジ型・ダブルインバース型ETFのみです。

日経平均株価に連動するレバレッジ型・ダブルインバース型ETFは、ボラティリティーが大きく、流動性も高いためです。

具体的には、次の銘柄が短期投資におすすめです。

  • レバレッジ型ETF:【1458】楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型
  • ダブルインバース型ETF:【1459】楽天ETF‐日経ダブルインバース指数連動型

 

東証の日本ETFに投資するメリット

東証の日本ETFに投資するメリットについて見ていきましょう。

 

日本株や国内REITに分散投資したインデックス投資ができる

当サイトでは、ポートフォリオの全てを日本ETFで保有することは、日本リスクや円安リスクがあるためおすすめしていません。

ただ、日本株にインデックス投資するとなると、東証の日本株ETFは絶好の金融商品となります。

日本経済は人口減少もあり衰退していますが、東証の主力銘柄の大半は、海外売上高比率が高い銘柄が中心のため、日本経済とともに沈んでいくとは思われません。

また、日本株に分散投資したいとしても、東証は1単元100株の「単元株制度」を採用しているため、個別株には分散投資しづらくなっています。

一方、TOPIXや日経平均株価に連動する日本株ETFなら、1口1万円程度から日本株に分散投資できてしまいます。

 

東証の日本ETFに投資するデメリット

東証の日本ETFに投資するデメリットについて見ていきましょう。

 

日本円資産であるため円安に弱い

日本ETFは、日本株ETF、日本国債ETF、国内REIT型ETFのいずれも円資産となっているため、円安になると実質的な資産価値が下がってしまうことに注意が必要です。

これは、2022年以降に急激に進んだ円安ドル高の影響によって顕著になっています。

例えば、額面の日経平均株価は、2023年11月10日時点では32,568円と3万円超えとなっていますが、ドルベースで見たドル建て日経平均株価は次の通りです。

ドル建てで見ると、日経平均株価は2021年2月に付けていた289.56ドルから、2023年11月10日時点では215.16ドルとなっています。

この期間に1ドル110円から1ドル150円台まで、円安ドル高が3~4割程度進んだことが要因です。

資産運用という観点から考えると、日本円で給料を貰っている場合には、日本ETFで資産運用しても、円安や日本リスクに対するリスクヘッジにはなりません。

 

日本は人口減少が進んでいる衰退途上国である

日本経済は内需8割・外需2割となっていますが、日経平均株価の構成銘柄など東証の主力となっている日本企業で見ると、これが逆転して外需(海外売上高比率)8割・内需2割程度となります。

これはアベノミクス相場以降、日本経済の停滞は続いている一方で日本株が好調な背景の一つです。

今後の日本経済は、人口減少や少子高齢化によって衰退していくことが懸念されているものの、日本株はそこまで大きな影響は受けない可能性があります。

とはいえ、やはり人口減少が進んでいることは、投資家の目からすると心証は良くありません。

さらに、人口動態で見ると、今後の日本は労働力人口が激減し、高齢者人口か高止まりするという最悪の形が訪れます。

これは円安圧力にもなってくると思われるため、資産の大半を日本株や国内REITなどの円資産で保有することにはリスクがあると感じられます。

 

長期投資におすすめの日本ETF6選!

長期投資におすすめの日本ETFを見ていきましょう。

※いずれの値も2023年11月11日時点のものです。

 

日経平均株価連動型ETF!【1329】iシェアーズ・コア 日経225 ETF

【1329】iシェアーズ・コア 日経225 ETFは、ブラックロック・ジャパンが運用する、「日経平均トータルリターン・インデックス」に連動する日本株ETFです。

「日経平均トータルリターン・インデックス」は、日経平均株価の配当込みの指数ですが、日経平均株価と同じと認識して問題ありません。

信託報酬(税込)0.0495%
分配金570円(年2回)
分配金利回り1.68%
直近5年間の値動き+50.62%(22,520円→33,920円)
必要投資金額33,920円(1口)
上場日2001年9月5日
長期投資おすすめ度★★★★★
流動性★★

日経平均連動型ETFの中では、最も信託報酬が低い銘柄となっており、流動性も問題ありません。

日本株のインデックス投資において、日経平均株価はTOPIXよりもリスク・リターンが高い株価指数のため、日本株でリターンを狙いに行きたい場合にはTOPIXよりもおすすめです。

 

TOPIX連動型ETF!【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETF

【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETFは、ブラックロック・ジャパンが運用する、「TOPIX(配当込み)」に連動する日本株ETFです。

「TOPIX(配当込み)」は、配当込みとなっていますが、基本的にTOPIXと同じものと認識して問題なく、分配金も出ます。

信託報酬(税込)0.0495%
分配金49円(年2回)
分配金利回り2.02%
直近5年間の値動き+45.04%(1,665円→2,415円)
必要投資金額2,415円(1口)
上場日2015年10月20日
長期投資おすすめ度★★★★★
流動性★★★

TOPIX連動型ETFの中では、信託報酬が最も低くなっており、流動性も問題ありません。

日本株ETFにリスク重視でインデックス投資したい場合はもちろん、分配金利回りも2%を超えているため分配金再投資も有効です。

 

TOPIX Core30連動型ETF!【1311】NEXT FUNDS TOPIX Core30 連動型上場投信

【1311】NEXT FUNDS TOPIX Core30 連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する、「TOPIX Core30」に連動する日本株ETFです。

TOPIX Core30は、東証プライム市場に上場している銘柄の内、時価総額・流動性が高い主要30銘柄で構成された株価指数です。

TOPIX Core30は、毎年10月末に銘柄入れ替えが実施されており、2023年10月末時点のTOPIX Core30構成銘柄は次の30銘柄となっています。

【3382】セブン&アイ・ホールディングス【6098】リクルートホールディングス【6758】ソニーグループ【7267】本田技研工業【8035】東京エレクトロン【8766】東京海上ホールディングス
【4063】信越化学工業【6273】SMC【6861】キーエンス【7741】HOYA【8058】三菱商事【9432】日本電信電話
【4502】武田薬品工業【6367】ダイキン工業

 

【6954】ファナック【7974】任天堂【8306】三菱UFJフィナンシャルグループ【9433】KDDI
【4503】アステラス製薬【6501】日立製作所【6981】村田製作所【8001】伊藤忠商事【8316】三井住友フィナンシャルグループ【9434】ソフトバンク
【4568】第一三共【6594】日本電産【7203】トヨタ自動車【8031】三井物産【8411】みずほフィナンシャルグループ【9984】ソフトバンクグループ

構成銘柄を見れば一目瞭然ですが、日本株を代表する30銘柄から構成されている株価指数となっています。

構成比率は30銘柄の時価総額加重平均型となっており、同ETFの構成銘柄上位5銘柄は次の通りです(2023年6月30日時点)。

銘柄名構成比率
1【7203】トヨタ自動車10.08%
2【6758】ソニーグループ7.31%
3【6861】キーエンス5.31%
4【8306】三菱UFJフィナンシャル・グループ5.23%
5【9432】日本電信電話(NTT)4.36%

信託報酬(税込)0.209%
分配金14.1円(年1回)
分配金利回り1.19%
直近5年間の値動き+58.65%(745円→1,182円)
必要投資金額1,182円(1口)
上場日2002年4月3日
長期投資おすすめ度★★★★★
流動性

TOPIX Core30連動型ETFは、東証で唯一こちらの銘柄のみとなっています。

信託報酬はTOPIX・日経平均より高くなっており、流動性は最低限しかありませんが、日本株の主要30銘柄で構成されている「TOPIX Core30」に連動するスマートさから、当サイトでも一押しの銘柄です。

ただ、分配金利回りが低くなっている点がネックです(2020年頃には3%以上あったのですが……。TOPIXCore30連動型ETFは他に銘柄がないため、分配金をかすめ取っている疑惑も……)。

 

高配当ETF!【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF

【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETFは、Global X Japanが運用する、「MSCIジャパン・高配当セレクト25指数」に連動する日本株ETFです。

MSCIジャパン・高配当セレクト25指数は、日本株・国内REITで配当の継続性や流動性に配慮して選定された銘柄のうち、配当利回りの高い25銘柄(普通株式23銘柄・REIT2銘柄)を構成銘柄とする指数です。

信託報酬(税込)0.429%
分配金120円(年4回)
分配金利回り4.83%
直近5年間の値動き+61.24%(1,538円→2,480円)
必要投資金額2,480円(1口)
上場日2020年8月26日
長期投資おすすめ度★★★★
流動性

上場から3年で+60%以上の値上がり益となっており、それでいて分配金利回りは5%弱あります。

直近5年間のトータルリターンで日経平均株価・TOPIXを上回っており、数値上は文句なしの高配当ETFですが、25銘柄にしか分散投資されていない点がリスクです。

上場からの直近3年間は、値上がり益も分配金利回りも素晴らしい成績となっていますが、今後は分かりません。

当サイトでは、高配当ETFは逆張り指数であるため、長期的に見たトータルリターンは、TOPIXと同程度にまで収束すると考えています。

とはいえ、日本株の高配当ETFとしては代表的な銘柄であることには変わりません。

分配金利回りの高さから分配金再投資を重視したい場合には、リスクを認識した上で、新NISA枠で投資しても問題ありません。

 

高配当ETF!【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信

【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する、「日経平均高配当株50指数」に連動する日本株ETFです。

日経平均高配当株50指数は、日経平均株価を構成する225銘柄の中から配当利回りが高い50銘柄で算出される株価指数です。

信託報酬(税込)0.308%
分配金2,228円(年4回)
分配金利回り3.92%
直近5年間の値動き+52.86%(37,150円→56,790円)
必要投資金額56,790円(1口)
上場日2017年2月13日
長期投資おすすめ度★★★★
流動性★★★

【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETFと比較すると、こちらは50銘柄に分散されています。

直近5年間の値上がり益は日経平均株価連動型ETFよりわずかに高くなっており、分配金利回りは約2%高いため、直近5年間のトータルリターンは日経平均株価を上回っています。

ただ、一般論からすると、配当利回りが低い成長株が除外されているため、より長期で見たトータルリターンは日経平均株価に収束すると考えられることに注意が必要です。

とはいえ、このリスク要因を考慮した上で投資するなら問題ありません。

 

国内REIT型ETF!【1343】NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信

【1343】NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する、「東証REIT指数」に連動する国内REIT型ETFです。

東証REIT指数は、東京証券取引所に上場するREIT全銘柄で構成される時価総額加重平均型の指数です。

国内REIT型ETFとしては、最も基本的な銘柄となります。

信託報酬(税込)0.1705%
分配金73.5円(年4回)
分配金利回り3.78%
直近5年間の値動き+3.48%(1,878円→1,943.5円)
必要投資金額19,435円(10口)
上場日2008年9月18日
長期投資おすすめ度★★★★★
流動性★★

REITの分配金は家賃収入から出るため、減配リスクが株式よりも低く、分配金利回りが安定しやすいことがメリットです。

このため、REIT型ETFは、分配金再投資をする上では最もおすすめのETFと言えます。

ただ、直近5年間の値上がり益はほぼ横ばいとなっており、トータルリターンで考えると株式型のETFには劣ると言わざるを得ません。

 

トレードにおすすめの日本ETF3選!

スイングトレードやデイトレードといったトレード(短期投資)におすすめの日本ETFを見ていきましょう。

 

レバレッジ型ETF!【1458】楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型

【1458】楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型は、楽天投信投資顧問が運用する、「日経平均レバレッジ・インデックス」に連動するレバレッジ型ETFです。

日経平均株価に連動するレバレッジ型ETFの中では信託報酬が最も低くなっており、流動性も問題ないため、日本株上昇時に最適のETFとなります。

信託報酬(税込)0.385%
分配金0円(年1回)
分配金利回り0%
直近5年間の値動き+117.48%(10,840円→23,575円)
必要投資金額23,575円(1口)
上場日2015年7月15日
短期投資おすすめ度★★★★★
流動性★★★★★

流動性は、売買代金が1日100億円前後は安定してあるため、スイングトレード・デイトレードともに問題ありません。

日経平均レバレッジ型では信託報酬が圧倒的に低く、他の銘柄の半分程度となっています。

短期投資向けのレバレッジ型ETFとしては、最もおすすめの銘柄です。

なお、直近5年間の値動きは、日経平均株価連動型ETF(【1329】iシェアーズ・コア 日経225 ETF)の2倍よりも大きくなっており、トータルリターンでも大きくなっていますが、こういうこともあるということです。

一般論として、レバレッジ型ETFは長期的に逓減し、信託報酬も高く、分配金も出ないため、長期投資におすすめできないことには変わりありません。

 

ダブルインバース型ETF!【1459】楽天ETF‐日経ダブルインバース指数連動型

【1459】楽天ETF‐日経ダブルインバース指数連動型は、楽天投信投資顧問が運用する、「日経平均ダブルインバース・インデックス」に連動するダブルインバース型ETFです。

日経平均株価に連動するダブルインバース型ETFの中では信託報酬が最も低くなっており、流動性も問題ないため、日本株下落時に最適のETFとなります。

信託報酬(税込)0.385%
分配金0円(年1回)
分配金利回り0%
直近5年間の値動き-81.13%(4,760円→898円)
必要投資金額898円(1口)
上場日2015年7月15日
短期投資おすすめ度★★★★★
流動性★★★★★

流動性は、売買代金が1日100億円前後は安定してあるため、スイングトレード・デイトレードともに問題ありません。

日経平均ダブルインバース型では信託報酬が圧倒的に低く、他の銘柄の半分程度となっています。

下落相場時の短期投資向けのダブルインバース型ETFとしては、最もおすすめの銘柄です。

ただ、価格が大きく下がっており、価格帯が3ケタにまでなっていることから、やりづらくなっていることには注意が必要です。

また、ダブルインバース型ETFは、長期的に逓減していくため、「長期で空売りすればいいのではないか?」と思うかもしれません。

確かに、勝率自体は高くなることが期待できますが、暴落相場が来た場合には踏み上げられてしまうため、そう簡単な話ではありません。

同ETFも、コロナショック時には2020年1月の安値3,300円から2020年3月には一時6,850円まで急騰しています。

もしも総資金の100%以上で空売りをしていれば、この踏み上げで一発退場になってしまいます。

 

マザーズETF!【2516】東証グロース250ETF

【2516】東証グロース250ETFは、シンプレクス・アセット・マネジメントが運用する、「東証グロース市場250指数」に連動する日本株ETFです。

東証グロース市場250指数は、東証グロース市場指数の算出対象のうち、上場時価総額を基準として選定する250銘柄により構成される時価総額加重型の指数です。

かつては、「東証マザーズ指数」に連動していた銘柄で、通称“マザーズETF”と呼ばれている銘柄で、玄人好みの銘柄として知られているETFとなっています。

信託報酬(税込)0.55%
分配金0円(年1回)
分配金利回り0%
直近5年間の値動き-22.51%(681円→527.7円)
必要投資金額5,277円(10口)
上場日2018年2月1日
長期投資おすすめ度★★
流動性★★★

マザーズETFが難しいのは、グロース市場の有力銘柄は、東証プライム市場に昇格すると構成銘柄から抜けてしまう点です。

当サイトでこちらの銘柄を解説した2022年5月6日時点では、【4385】メルカリがマザーズ市場の時価総額トップでしたが、2023年11月時点では東証プライム市場に昇格しています。

日本株ETFの【2516】東証マザーズETFを解説!【ETF投資 2022年最新版】
今回は、【2516】東証マザーズETFについて解説していきます。 【2516】東証マザーズETFは、シンプレクス・アセット・マネジメントが運用する、「東証マザーズ指数」に連動する日本株ETFです。 なお、より詳しくは東証が公表しているETF...

このような性質もあるため、マザーズETFは長期投資にはおすすめできませんが、短期投資には買いと売りの双方で有効です。

特に、新型コロナ相場となった2020年にはマザーズ市場はバブル状態となったため有効でした。

また、東証グロース市場の銘柄は、大半が非貸借銘柄となっており制度信用取引で空売りできないため、新興市場の指数を空売りできるマザーズETFは貴重です。

とはいえ、リスクも相応に高いため、上級者向けの銘柄です。

 

まとめ

この記事では、日本の資産で構成される国内ETFについて解説した上で、国内ETFに投資するメリット・デメリット、長期投資・短期投資におすすめの日本株ETFについて紹介してきました。

国内ETFについて、長期投資におすすめの銘柄は次の通りです。

  • 日経平均株価連動型ETF:【1329】iシェアーズ・コア 日経225 ETF
  • TOPIX連動型ETF:【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETF

スイングトレード・デイトレードにおいては次の銘柄がおすすめです。

  • レバレッジ型ETF:【1458】楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型
  • ダブルインバース型ETF:【1459】楽天ETF‐日経ダブルインバース指数連動型

ただ、給料を日本円で貰っている場合には、ポートフォリオの全てを日本株ETFや国内REIT型ETFで運用することはおすすめできません。

当サイトとしては、日本株も5%程度は含まれている世界株ETF【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信での長期・積立・分散投資をおすすめします。

もちろん、世界株ETFや米国株ETFを新NISA枠の多くで保有しつつ、日本株のインデックス投資や高配当ETFに投資するポートフォリオを組んでも問題ありません。