「新NISAの成長投資枠で高配当ETFに投資したいけどどれを選べばいい?」「日本株ETF・米国株ETFで分配金が多い銘柄って?」など、新NISAの高配当ETF選びにお困りではありませんか?
新NISAでは分配金・配当金も恒久的に非課税となるため、高配当ETFの分配金再投資も有力な投資方法となっており、成長投資枠では高配当ETFも一つの選択肢になります。
ただ、高配当ETFは、信託報酬が高く、より長期的なトータルリターンはインデックスに収束する傾向にあるといった注意点は押さえておくようにしましょう。
新NISAの成長投資枠で高配当ETFに投資したら、つみたて投資枠では同様に高配当投信や6資産バランス型、おなじみの世界株ETF(オルカン)などに投資することをおすすめします。
この記事では、新NISAの成長投資枠で高配当ETFに投資するメリット・デメリットについて解説した上で、分配金再投資にもおすすめの高配当ETF、つみたて投資枠の考察やポートフォリオについても紹介しています。
高配当ETFとは?
新NISAでは、成長投資枠で東証ETFにも投資可能です。
まずは、「そもそも高配当ETFとは何か?」について押さえておきましょう。
なお、高配当ETFについて、より詳しくは次の記事を参照ください。
高配当ETFの概要
高配当ETFとは、配当利回りが高い銘柄で構成されているETFのことです。
株を保有していると配当金が支給されますが、「配当利回り(=配当金÷株価)」が3%以上ある銘柄は「高配当株」と呼ばれます。
ETFは、保有していることで株の配当金のように分配金が支給され、「分配金利回り(=分配金÷株価)」が3%弱以上ある銘柄は「高配当ETF」と呼ばれます。
ETFの分配金の原資となるのは、投資しているETFの運用対象から得られる配当金や分配金、金利収入などです。
株式、REIT、債券といった運用対象ごとに、分配金の原資となる収入は次のように異なります。
ETFの種類 | 株式 | REIT | 債券 |
分配金の原資 | 配当金 | 賃貸収入など | 金利収入 |
分配金目的でETF投資をする場合には、この3種の違いは非常に重要です。
株の配当金は、増配や減配、無配などで変動しやすく、株式型の高配当ETFの分配金利回りは変動しやすいことに注意が必要となります。
例えば、2020年頃には、TOPIXCore30連動型ETFやNYダウ連動型ETFの分配金利回りは3~4%ありましたが、現在は1%前後まで低下しています。
※詳しくは「ETF投資におすすめの銘柄」のアーカイブを参照ください。
債券の場合には、金利収入が分配金の原資となりますが、2022年以降は米国を始め世界中で利上げが行われているように変動しやすく、また利上げした場合には債券価格が下がることに注意が必要です。
REITの分配金原資となる賃貸収入は安定しているため、当サイトでは分配金目的でETFに投資する場合にはREIT型ETFをおすすめしています。
ただ、値上がり益と分配金の合計であるトータルリターンで考えると、REIT型よりも株式型の方がおすすめです。
東証の高配当ETFは日本株ETFとREIT型ETF、米国株ETFも
東証の高配当ETFに分類されるETFとしては、日本株の高配当ETF、REIT型ETF(国内REIT・海外REIT)が挙げられます。
分配金利回りが高い債券型ETFもありますが、大きな値上がり益が期待できないため、新NISAの成長投資枠を使うことはおすすめできません。
日本株の高配当ETFとは、配当利回りが大きい日本株で構成されているETFです。
REIT型ETFとは、不動産投資信託ことREITで構成されているETFで、分配金が安定していることがポイントです。
また、REIT型ETFは、日本国内の不動産で運用する国内REIT型ETF、海外の不動産で運用する海外REIT型ETFの2種類に分けられます。
国内REIT型ETFは円比率100%の円建て資産である一方、海外REIT型ETFはドルなどの外貨建て資産です。
例えば、米国REIT型ETFはドル比率100%のため、円安ドル高になった場合には為替差益となり、円高ドル安になった場合には為替差損が発生します。
また、2022年以降は、米国株の高配当ETFも東証に上場しつつあります。
新NISAでは毎月分配型の投信・ETFは対象外
新NISAの成長投資枠では、毎月分配型の投資信託・ETFは対象外となっているため注意しておきましょう。
つみたて投資枠でも、毎月分配型の投資信託は対象外です。
詳しくは、投資信託協会「NISA成長投資枠の対象商品」を参照ください。
具体的には、次のようなETFが対象外となっています。
- 【2865】グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF
- 【2868】グローバルX S&P500・カバード・コール ETF
- 【2866】グローバルX 米国優先証券 ETF
- 【1677】上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型
新NISAで高配当ETFに投資するメリット
新NISAで高配当ETFに投資するメリットについて見ていきましょう。
分配金が恒久的に非課税となる
新NISAの成長投資枠で投資した銘柄から発生する配当金や分配金は、恒久的に非課税となります。
新NISAを使わない場合には、配当金・分配金には20.315%の税金が発生してきますが、新NISAで投資すれば恒久的に非課税です。
例えば、成長投資枠1,200万円分で分配金利回り3.00%の高配当ETFに投資している場合には、分配金は年間36万円発生します。
新NISAを使わない場合には、36万円×20.315%=73,134円が税金として徴収されるため、手取り額は286,866円となりますが、新NISAを使って投資していれば、この分が差し引かれません。
これは毎年続くため、10年間で考えれば、分配金の税金だけで約73万円お得になります。
なお、もちろん新NISAでは高配当ETFの値上がり益も非課税です。
分配金再投資して資産を雪だるま式に増やせる
ETFの分配金再投資とは、振り込まれた分配金で、そのまま同じ銘柄を買う行為のことです。
例えば、高配当ETFを1,200万円分運用していた場合、分配金利回りが3.00%とすると、年間36万円の分配金が支払われます。
この36万円の分配金を、そのまま高配当ETFの購入に回す行為が「分配金再投資」と呼ばれるものです。
なお、投資信託の場合は、分配金再投資分も含めて基準価額に反映される銘柄がほとんどとなっているため、分配金再投資を手動で行う必要がありません。
ETFの場合には、分配金再投資は手動で行う必要があります。
とはいえ、「分配金再投資」という大層な言葉を使っているものの、ETFを定期的に長期・積立・分散投資している場合には、結局は同じ口座に振り込まれるため、やることは同じです。
例えば、新NISAで四半期(3ヶ月)ごとに20万円ずつETFを買付しているような場合には、証券口座に振り込む金額が分配金の分だけ少なくなるということになります。
ETFの分配金再投資について、より詳しくは次の記事を参照ください。
東証ETFなら米国ETFのように分配金が源泉徴収されない
新NISAでは、米国株や米国ETFも投資対象となりますが、米国株の配当金・米国ETFの分配金は、現地で源泉徴収された後の金額が手取り額となることに注意が必要です。
米国ETFの分配金の手取り額については、次の手順で計算されます。
(1)米国ETFからの分配金が、米国源泉徴収税率として10%引かれた分が入金される。
(2)(1)の入金分について為替レート調整後に、国内源泉税(20.315%)が差し引かれる。
(3)分配金から(1)と(2)が差し引かれたものが、手取りの分配金となる。
※ADR銘柄で外国手数料が徴収される場合には、手取り金額からさらに差し引かれる。
具体例として、米国ETFから合計1,000ドルの分配金が出た場合について見ていきましょう。
(1)1,000ドル×10%=100ドルが米国源泉徴収税率として引かれるため、分配金が900ドル入金される。
(2)入金された900ドルの分配金のうち、900ドル×20.315%=182.835ドルが国内源泉税として差し引かれる。
(3)手取りの分配金は717.165ドル。
ここで重要なことは、新NISAで控除できるのは国内源泉税の(2)のみということです。
(1)の米国源泉徴収税率として引かれる10%は、新NISA口座でも差し引けません。
米国ETFの分配金について詳しくは、SBI証券の下記ページを参照ください。
※出典:SBI証券「外国株式の配当金・分配金に対する税金の取扱いはどうなりますか?(現地での源泉徴収税率等」
一方、東証ETFでは、米国株ETFや世界株ETFを保有していたとしても、米国源泉徴収税率として引かれる分はなく、カタログ上の値がそのまま入金されます。
高配当株に少額分散投資できる
新NISAの成長投資枠では、【2914】JTや、【9434】ソフトバンクなどの携帯キャリア3社、バフェット銘柄としても知られる5大商社株といった高配当株に投資できます。
また、【KO】コカ・コーラを筆頭に連続増配年数が30年以上の米国株の高配当株に投資することも可能です。
ただ、個別の高配当株に投資することは、分散投資の観点からするとリスクが高いと言わざるを得ません。
さらに、日本株には100株からしか買えない単元株制度があるため、分散投資(銘柄分散・時間分散)の観点からしても、新NISAとの相性は悪いと言わざるを得ません。
その点、高配当ETFは複数の高配当株やREITに分散投資した金融商品であり、東証ETFは単元株制度の対象外のため少額投資できる点が大きなメリットです。
【9434】ソフトバンクや【2914】JTに投資したとしても、いつ減配になるかは分かりません。
高配当株として人気の銘柄は、配当金目的で投資している投資家が多いため、減配を発表すると大暴落になります。
例えば、かつては高配当株として人気だった【7201】日産自動車は、業績不振により2019年5月以降は減配を実施し、2019年11月には無配となり、株価も大暴落しました。
2024年には、銀行株の中でも随一の高配当株であった【8304】あおぞら銀行が半期無配を発表し、配当利回りが半額に大減配となり、株価も暴落となりました。
このように個別株の高配当株に集中投資してしまうと、減配・無配による暴落を喰らってしまうリスクがあります。
高配当ETFは、個別株の高配当株に比べると配当利回りは小さい傾向にあります。
例えば、【9434】ソフトバンクの配当利回りは4.40%、【2914】JTの配当利回りは5.01%です(2024年3月5日終値時点)が、この水準の分配金利回りを誇るETFはほとんどありません。
高配当ETFは高配当銘柄に分散投資している金融商品であるため、個別の減配リスクを低減でき、安定的に3%以上の分配金利回りを達成することができます。
新NISAで高配当ETFに投資するデメリット
新NISAで高配当ETFに投資するデメリットについて見ていきましょう。
トータルリターンでは米国株ETFや世界株ETFに比べて落ちる
高配当ETFやREIT型ETFは、分配金は優れている一方で、値上がり益はあまり期待できない傾向があることには注意が必要です。
値上がり益と分配金のトータルリターンで見ると、米国株ETF(S&P500指数、NASDAQ100指数)や世界株ETF(オルカン)に比べて劣ると言わざるを得ません。
高配当株で構成されている高配当ETFの値上がり益が落ちる理由としては、「配当利回り」の計算式にもあります。
「配当利回り=配当金÷株価」となっているため、配当金が増配となっても配当利回りは上がりますが、株価が下落しても配当利回りは大きくなる性質があります。
GAFAMやNVIDIA、TESLAといったNASDAQ上場の銘柄を筆頭に、成長株は値上がり益重視で、配当金がほとんど出ない銘柄が少なくありません。
つまり、高配当株で構成されている高配当ETFは、ポートフォリオから成長株を除外してしまう傾向にあるため、値上がり益が落ちる傾向にあります。
これは、2024年3月時点での「S&P500指数」と「S&P500配当貴族指数」に連動する銘柄の直近5年間リターンを比較してみると顕著です。
指数 | 銘柄名 | 直近5年間値上がり率 |
S&P500指数 | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | +164.09% |
S&P500配当貴族指数 | 野村インデックスファンド・米国株式配当貴族 | +114.46% |
信託報酬が高く、長期的なトータルリターンはインデックスに収束する
2024年3月時点では、一部の日本株の高配当ETFは、日経平均株価・TOPIX連動型ETFを分配金だけではなく、値上がり益を含めたトータルリターンでも超えている銘柄があります。
2024年3月5日時点のデータで見ると、次の通りです。
銘柄名 | 種類 | 信託報酬 | 分配金利回り | 直近5年間値上がり率 |
【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETF | 日本株ETF(TOPIX連動型) | 0.0495% | 1.79%(50円) | +71.16%(1,630円→2,790円) |
【1329】iシェアーズ・コア 日経225 ETF | 日本株ETF(日経平均株価連動型) | 0.0495% | 1.46%(607円) | +88.25%(22,060円→41,530円) |
【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF | 日本株ETF(高配当) | 0.429% | 3.73%(105円) | +82.57%(1,538円→2,808円)
※2020年8月上場 |
【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信 | 日本株ETF(高配当) | 0.308% | 3.14%(70.433円) | +92.81%(1,163.3円→2,243円) |
東証ETFで人気の高配当ETF【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF、【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信の直近5年間のトータルリターンは、TOPIX連動型ETF、日経平均株価連動型ETFを上回っていることが分かります。
ただ、インデックス投資の一般論としては、このようなアクティブ型ETFは、より長期で見たトータルリターンは日経平均株価・TOPIXに収束するとされます。
トータルリターンが日経平均株価・TOPIXに収束するとなると、信託報酬が高い分だけ高配当ETFは不利になるということです。
つまり、より長期的なトータルリターンを考えると、信託報酬が高い高配当ETFよりも、基本となる日経平均株価・TOPIX連動型ETFがおすすめということになります。
とはいえ、この一般論を理解した上で、敢えて高配当ETFを選択して、新NISAで運用するなら問題ありません。
問題なのは、2024年3月時点では高配当ETFの方が日経平均株価・TOPIX連動型ETFをトータルリターンで上回っていることから、「高配当ETFの方が絶対にお得だ!」と早まって理解してリスクを取り過ぎてしまうことです。
東証の高配当ETF一覧
東証の高配当ETFとして、日本株ETF、米国株ETF、国内REIT型ETF、海外REIT型ETFについて、分配金利回りも含めて一覧で見ていきましょう。
※各データは2024年3月5日終値時点の値。
高配当ETF(日本株)
日本株の高配当ETFは次の通りです。
銘柄名 | 連動指数 | 信託報酬(税込) | 権利確定日 | 分配金利回り | 長期投資 | 流動性 | パンフレット |
【1698】上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100) | 東証配当フォーカス100指数 | 0.308% | 1月8日、4月8日、7月8日、10月8日(年4回) | 2.80% | ★★ | × | リンク |
【1577】NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信 | 野村日本株高配当70(配当除く) | 0.352% | 1月7日、4月7日、7月7日、10月7日(年4回) | 3.02% | ★★ | ★ | リンク |
【1478】iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回リ ETF | MSCIジャパン高配当利回りインデックス | 0.209% | 2月9日、8月9日(年2回) | 2.30% | ★★ | ★ | リンク |
【1399】上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ | MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数 | 0.385% | 1月8日、4月8日、7月8日、10月8日(年4回) | 2.45% | ★ | × | リンク |
【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信 | 日経平均高配当株50指数 | 0.308% | 1月7日、4月7日、7月7日、10月7日(年4回) | 3.14% | ★★★★ | ★★★ | リンク |
【1494】One ETF 高配当日本株 | S&P/JPX 配当貴族指数 | 0.308% | 4月8日、10月8日(年2回) | 2.70% | ★★ | × | リンク |
【1651】iFreeETF TOPIX高配当40指数 | TOPIX高配当40指数 | 0.209% | 2月10日、5月10日、8月10日、11月10日(年4回) | 1.71% | ★★ | ★ | リンク |
【2529】NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信 | 野村株主還元70 | 0.308% | 1月7日、4月7日、7月7日、10月7日(年4回) | 2.64% | ★★ | ★ | リンク |
【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF | MSCIジャパン・高配当セレクト25指数 | 0.429% | 1月24日、4月24日、7月24日、10月24日(年4回) | 3.73% | ★★★★ | ★ | リンク |
【2849】グローバルX Morningstar 高配当 ESG-日本株式 ETF | Morningstar 日本株式サステナビリティ配当利回りフォーカス指数 | 0.3025% | 1月24日、4月24日、7月24日、10月24日(年4回) | 2.26% | ★ | × | リンク |
日本株の高配当ETFは多数上場していますが、この中でもおすすめできるのは次の2銘柄です。
- 【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信
- 【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF
この2銘柄以外は、流動性リスクが高く、分配金利回りも特別高いわけでもないため、おすすめできません。
いずれの銘柄も信託報酬が高くなっており、形式的にはインデックス型ではありますが、実質的にはアクティブ投信のようなものです。
高配当ETF(米国株)
当サイトのETF一覧のジャンルでは分けていませんが、米国株ETFの中でも高配当銘柄を見ていきましょう。
銘柄名 | 連動指数 | 信託報酬(税込) | 権利確定日 | 分配金利回り | 長期投資 | 流動性 | パンフレット |
【2236】グローバルX S&P500配当貴族ETF | S&P 500配当貴族指数 | 0.3025% | 奇数月24日(年6回) | 1.42% | ★★★ | ★ | リンク |
「S&P 500配当貴族指数」に連動する【2236】グローバルX S&P500配当貴族ETFは、S&P500指数よりも分配金利回りが0.3~0.4%程度高いものの、GAFAM・NVIDIA・TESLAを除外していることもあり値上がり益が低くなっています。
国内REIT型ETF
東証REIT指数連動型ETF
国内REIT型ETFとしては、「東証REIT指数」に連動する銘柄が代表的な銘柄となっています。
「東証REIT指数」は、東京証券取引所に上場するREIT全銘柄で構成される時価総額加重平均型の国内REIT指数です。
銘柄名 | 信託報酬(税込) | 権利確定日 | 分配金利回り | 長期投資 | 流動性 | パンフレット |
【1343】NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信 | 0.1705% | 2月10日、5月10日、8月10日、11月10日(年4回) | 4.20% | ★★★★ | ★★ | リンク |
【1345】上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型 | 0.33% | 奇数月の8日(年6回) | 4.17% | ★★ | ★ | リンク |
【1595】NZAM 上場投信 東証REIT指数 | 0.2728% | 1月15日、4月15日、7月15日、10月15日(年4回) | 4.10% | ★★ | × | リンク |
【1597】MAXIS Jリート上場投信 | 0.1595% | 3月8日、6月8日、9月8日、12月8日(年4回) | 4.15% | ★★★★ | ★ | リンク |
【1398】SMDAM 東証REIT指数上場投信 | 0.242% | 3月8日、6月8日、9月8日、12月8日(年4回) | 4.07% | ★★★ | ★ | リンク |
【1476】iシェアーズ・コア Jリート ETF | 0.165% | 2月9日、5月9日、8月9日、11月9日(年4回) | 4.25% | ★★★★ | ★ | リンク |
【1488】iFreeETF 東証REIT指数 | 0.1705% | 3月4日、6月4日、9月4日、12月4日(年4回) | 4.33% | ★★★★ | ★ | リンク |
【2552】上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型(ミニ) | 0.2695% | 偶数月の8日(年6回) | 4.03% | ★★ | × | リンク |
【2555】東証REIT ETF | 0.2695% | 1月12日、4月12日、7月12日、10月12日(年4回) | 3.96% | ★★ | × | リンク |
【2556】One ETF 東証REIT指数 | 0.1705% | 1月8日、4月8日、7月8日、10月8日(年4回) | 4.07% | ★★★ | ★ | リンク |
「東証REIT指数」に連動する銘柄としては、流動性が十分にある【1343】NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信、信託報酬が低い【1597】MAXIS Jリート上場投信、分配金利回りが高い【1488】iFreeETF 東証REIT指数、【2556】One ETF 東証REIT指数の4銘柄からの選択になるかと思います。
どれもほとんど変わりませんが、困ったら信託報酬が最も低い【1597】MAXIS Jリート上場投信で良いでしょう。
分配金利回りが安定して3%以上あるため、分配金再投資にもおすすめの高配当ETFですが、値上がり率がマイナスとなったため、おすすめ度は一律で★-1としています(分配金利回りが4%台になっているのも値下がりの影響です)。
東証REIT Core指数連動型ETF
「東証REIT Core指数」は、東証REIT指数を母集団とし、浮動株時価総額・売買代金の水準によって選定されたREITから算出される指数です。
約25銘柄で構成され、全ての銘柄の構成比率は約4.00%ずつです。
値動き率が大きくなる銘柄も同じ構成比率で含まれることになるため、東証REIT指数に比べて値動きのリスク・リターンが高くなる傾向があると言えます。
銘柄名 | 信託報酬(税込) | 権利確定日 | 分配金利回り | 長期投資 | 流動性 | パンフレット |
【2517】MAXIS Jリート・コア上場投信 | 0.1595% | 2月10日、5月10日、8月10日、11月10日(年4回) | 4.14% | ★★ | × | リンク |
【2527】NZAM 上場投信 東証REIT Core指数 | 0.264% | 1月15日、7月15日(年2回) | 4.16% | ★ | × | リンク |
【2528】iFreeETF 東証REIT Core指数 | 0.22% | 3月10日、6月10日、9月10日、12月10日(年4回) | 3.89% | ★ | × | リンク |
「東証REIT Core指数」に連動する国内REIT型ETFは、いずれも取引量がほとんどなく、流動性リスクが高いためおすすめできません。
その他・国内REIT型ETF
「東証REIT Core指数」「東証REIT Core指数」以外の国内REIT型ETFは次の通りです。
銘柄名 | 連動指数 | 信託報酬(税込) | 権利確定日 | 分配金利回り | 長期投資 | 流動性 | パンフレット |
【1660】MAXIS高利回リJリート上場投信 | 野村高利回りJリート指数 | 0.1595% | 1月10日、4月10日、7月10日、10月10日(年4回) | 4.18% | ★★★★ | ★ | リンク |
【2565】グローバルX ロジスティクス・J-REIT ETF | 東証REIT物流フォーカス指数 | 0.3025% | 偶数月の24日(年6回) | 3.84% | ★★ | ★ | リンク |
【2566】上場インデックスファンド日経ESGリート | 日経ESG-REIT指数 | 0.165% | 1月8日、4月8日、7月8日、10月8日(年4回) | 4.10% | ★ | × | リンク |
【2852】iシェアーズ グリーンJリート ETF | FTSE EPRA Nareitグリーン・フォーカスJ-REITセレクト・インデックス(配当込み) | 0.165% | 2月9日、5月9日、8月9日、11月9日(年4回) | 4.09% | ★ | × | リンク |
【2855】グローバルX グリーン・J-REIT ETF | Solactive Japan Green J-REIT Index | 0.209% | 偶数月の24日(年6回) | 3.75% | ★ | × | リンク |
【1660】MAXIS高利回リJリート上場投信は、信託報酬も低いため悪い銘柄ではありません(とはいえ、【1597】MAXIS Jリート上場投信とほとんど違いはありません)。
海外REIT型ETF
海外REIT型ETFは次の通りです。
銘柄名 | 連動指数 | 信託報酬(税込) | 権利確定日 | 分配金利回り | 長期投資 | 流動性 | パンフレット |
【1555】上場インデックスファンド豪州リート(S&PASX200 A‐REIT) | S&P/ASX200 A-REIT指数 | 0.495% | 奇数月の10日(年6回) | 2.58% | ★★ | × | リンク |
【1495】上場インデックスファンドアジアリート | FTSE EPRA/Nareitアジア(除く日本)リート10%キャップ指数 | 0.66% | 1月20日、4月20日、7月20日、10月20日(年4回) | 4.59% | ★★ | × | リンク |
【1659】iシェアーズ 米国リート ETF | FTSE NAREIT EQUITY REITS インデックス(TTM 円建て) | 0.22% | 2月9日、5月9日、8月9日、11月9日(年4回) | 2.59% | ★★★★★ | ★ | リンク |
【2515】NEXT FUNDS 外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし) | S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み) | 0.187% | 3月7日、6月7日、9月7日、12月7日(年4回) | 3.17% | ★★★★ | × | リンク |
【2864】グローバルX ロジスティクス・REIT ETF | Solactive Logistics REIT Index | 0.4125% | 偶数月24日(年6回) | 2.01% | ★★ | × | リンク |
東証唯一の米国REIT型ETF【1659】iシェアーズ 米国リート ETF、代表的な海外REIT型ETF【2515】NEXT FUNDS 外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)が有力銘柄となります。
ただ、【2515】NEXT FUNDS 外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)は、出来高が減ってきており、流動性リスクが出てきています。
新NISA(成長投資枠)におすすめの高配当ETF
新NISAの成長投資枠におすすめの高配当ETFについて見ていきましょう。
ただ、あくまで「新NISAの成長投資枠で高配当ETFに投資するとしたら?」という条件での銘柄選定であり、当サイトでは高配当ETFはおすすめしません。
※各データは2024年3月6日終値時点の値。
日本株の高配当ETF!【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信
【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する、「日経平均高配当株50指数」に連動する日本株ETFです。
「日経平均高配当株50指数」は、日経平均株価を構成する225銘柄の中から配当利回りが高い50銘柄で算出される株価指数です。
信託報酬(税込) | 0.308% |
分配金 | 70.433円(年4回) |
分配金利回り | 3.12% |
直近5年間の値動き | +93.84%(1,163.3円→2,255円) |
必要投資金額 | 2,243円(1口) |
上場日 | 2017年2月13日 |
長期投資おすすめ度 | ★★★★ |
流動性 | ★★★ |
50銘柄に分散投資された高配当ETFです。
2024年3月時点では、日経平均株価連動型ETFよりも直近5年間のトータルリターンで優れています。
ただ、日経平均構成銘柄の高配当銘柄50銘柄に投資するため、より長期で見たトータルリターンは日経平均株価連動型ETFに収束し、信託報酬の分だけ不利になるということが一般論です。
日本株の高配当ETF!【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF
【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETFは、Global X Japanが運用する、「MSCIジャパン・高配当セレクト25指数」に連動する日本株ETFです。
「MSCIジャパン・高配当セレクト25指数」は、日本株・国内REITで配当の継続性や流動性に配慮して選定された銘柄のうち、配当利回りの高い25銘柄(普通株式23銘柄・REIT2銘柄)を構成銘柄とする指数です。
信託報酬(税込) | 0.429% |
分配金 | 105円(年4回) |
分配金利回り | 3.72% |
直近5年間の値動き | +83.35%(1,538円→2,820円) |
必要投資金額 | 2,820円(1口) |
上場日 | 2020年8月26日 |
長期投資おすすめ度 | ★★★★ |
流動性 | ★ |
25銘柄に分散投資した高配当ETFとなります。
銘柄数が少ないことから、リスク・リターンは高くなり、特に1銘柄当たりの減配リスクが高くなることには注意が必要です。
上場からの3年半は右肩上がりの上昇が続いていますが、下落トレンドになった場合には懸念されます。
数値は良いため、これらのリスクを考慮した上で高配当ETFに投資したいというならば問題ありません。
ただ、分散投資という観点からすると、50銘柄に分散されている【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信の方がおすすめです。
国内REIT型ETF!【1597】MAXIS Jリート上場投信
【1597】MAXIS Jリート上場投信は、三菱UFJアセットマネジメントが運用する、「東証REIT指数」に連動する国内REIT型ETFです。
「東証REIT指数」は、東京証券取引所に上場するREIT全銘柄で構成される時価総額加重平均型の指数です。
信託報酬(税込) | 0.1595% |
分配金 | 73.5円(年4回) |
分配金利回り | 4.13% |
直近5年間の値動き | -6.67%(1,903円→1,776円) |
必要投資金額 | 17,760円(10口) |
上場日 | 2014年2月25日 |
長期投資おすすめ度 | ★★★★ |
流動性 | ★ |
東証REIT指数連動型ETFでは、最も信託報酬が低く、代表的な国内REIT型ETFです。
分配金は安定していますが、直近5年間の値上がり率はマイナスとなっており、トータルリターンはかろうじてプラスに過ぎません。
米国REIT型ETF!【1659】iシェアーズ 米国リート ETF
【1659】iシェアーズ 米国リート ETFは、ブラックロック・ジャパンが運用する、「FTSE NAREIT EQUITY REITS インデックス(TTM 円建て)」に連動する米国REIT型ETFです。
「FTSE Nareit Equity REITs インデックス(TTM 円建て)」は、米国市場に上場するREITを浮動株ベースの時価総額加重平均方式で算出している、米国の代表的なREIT指数です。
信託報酬(税込) | 0.22% |
分配金 | 78円(年4回) |
分配金利回り | 2.62% |
直近5年間の値動き | +43.24%(2,072円→2,968円) |
必要投資金額 | 2,968円(1口) |
上場日 | 2017年9月28日 |
長期投資おすすめ度 | ★★★★★ |
流動性 | ★ |
ドル比率 | 100% |
東証ETFでは数少ない米国REIT型ETFです。
ドル比率100%のドル建てETFであり、円安ドル高が寄与したこともあって、直近5年間では大きな値上がりとなっています。
ドル建てETFの中では最も分配金再投資に適する銘柄の一つです。
ただ、分配金は安定しているものの、トータルリターンは米国株に比べると劣ります。
先進国REIT型ETF!【2515】NEXT FUNDS 外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信
【2515】NEXT FUNDS 外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する、「S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み)」に連動する先進国REIT型ETFです。
「S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み)」は、S&Pが算出するグローバル・インデックスである「S&Pグローバル株価指数」から、REIT及びREITと同様の制度に基づく銘柄から算出される指数です。
信託報酬(税込) | 0.187% |
分配金 | 42.7円(年4回) |
分配金利回り | 3.23% |
直近5年間の値動き | +30.02%(1,014円→1,318.5円) |
必要投資金額 | 13,185円(10口) |
上場日 | 2017年12月11日 |
長期投資おすすめ度 | ★★★★ |
流動性 | × |
ドル比率 | 76.9% |
海外REIT型ETFの中では代表的な銘柄です。
ドルなどの外貨建てETFの中では、分配金再投資に最も適する銘柄の一つとなっています。
2024年3月時点の資料では米国比率は76.9%となっており、直近5年間では円安ドル高による為替差益が大きく寄与しました。
とはいえ、トータルリターンは株に比べると劣る点は他のREIT型ETFと同様です。
新NISA(つみたて投資枠)におすすめの高配当投信
新NISAの成長投資枠で高配当ETFに投資する場合、成長投資枠1,200万円を使い終わったら、つみたて投資枠ではどの銘柄に投資していくべきかを考えてみましょう。
特に、高配当ETFの場合には分配金再投資の効果が高くなるため、つみたて投資枠の銘柄についてはよく考えておく必要があります。
つみたて投資枠の高配当投信として候補になるのは、次の銘柄です。
※つみたて投資枠の投資信託は、分配金込みで自動的に再投資されるため、分配金についてはあまり実感が湧きません。
- 日本株投信:日経平均高配当利回り株ファンド
- 米国株投信:野村インデックスファンド・米国株式配当貴族
- 6資産バランス型:<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)
- 世界株投信:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
それぞれについて見ていきましょう。
高配当の日本株投信!日経平均高配当利回り株ファンド
日経平均高配当利回り株ファンドは、野村アセットマネジメントが運用する、アクティブ型の日本株投信です。
日経平均株価採用銘柄の中から、予想配当利回りの上位30銘柄を選定し、流動性を勘案して銘柄毎の組入比率を決定しているファンドです。
商品種別 | 国内株式 |
運用タイプ | アクティブ |
信託報酬 | 0.693% |
直近5年間の成績 | +129.70% |
設定日 | 2018年11月9日 |
ドル比率 | 0%(円100%) |
新NISAの成長投資枠で日本株の高配当ETFに投資していた場合の延長として、つみたて投資枠でおすすめの銘柄です。
直近5年間では大きな値上がり率となっていますが、信託報酬は高く、より長期で見たトータルリターンは日経平均株価連動型投信に収束するという一般論は認識しておくようにしましょう。
高配当の米国株投信!野村インデックスファンド・米国株式配当貴族
野村インデックスファンド・米国株式配当貴族は、野村アセットマネジメントが運用する、「S&P500配当貴族指数(配当込み・円換算ベース)」に連動する米国株投信です。
「S&P500配当貴族指数」は、「S&P500指数」構成銘柄のうち、浮動株調整後時価総額30億ドル以上、1日平均売買代金500万ドル以上の銘柄をユニバースとし、25年以上連続で増配している米国株で構成される指数です。
商品種別 | 米国株式 |
運用タイプ | インデックス(S&P500配当貴族指数) |
信託報酬 | 0.55% |
直近5年間の成績 | +114.46% |
設定日 | 2017年1月10日 |
ドル比率 | 100% |
新NISAの成長投資枠で米国株や米国REITなどドル建ての高配当ETFに投資していた場合の延長として、つみたて投資枠でおすすめの銘柄です。
ただ、S&P500指数連動型ETF・投信に比べるとリターンは劣っており、例えば「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は直近5年間では+164.09%となっています。
配当利回りを重視してしまうと、S&P500指数をけん引しているGAFAMやNVIDIA、TESLAといった成長株が除外されてしまうためです。
当サイトで、高配当ETFを積極的におすすめしない理由です。
6資産バランス型!<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)は、ニッセイアセットマネジメントが運用する、6資産バランス型投信です。
6資産バランス型投信とは、国内株式、国内債券、国内REIT、先進国株式、先進国債券、先進国REITの6資産に均等分散するファンドです。
商品種別 | バランス(6資産) |
運用タイプ | アクティブ |
信託報酬 | 0.1749% |
直近5年間の成績 | +48.81% |
設定日 | 2017年10月13日 |
ドル比率 | 32.71%(円比率50.33%) |
新NISAの成長投資枠でREIT型ETFに投資していた場合には、つみたて投資枠では6資産バランス型がおすすめです。
8資産バランス型は株式3/8、REIT2/8、債権3/8となる一方で、6資産バランス型は株式2/6、REIT2/6、債権2/6となりREITの割合が最も高いためです。
世界株投信!eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、三菱UFJアセットマネジメントが運用する、「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」に連動する世界株投信です。
日本を含む世界株投信としては最も代表的な銘柄の一つで、通称「オルカン」とも呼ばれます。
「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」は、全世界の大型株・中型株約2,900銘柄を対象に時価総額加重平均で算出される、代表的な世界株指数です。
商品種別 | 全世界株式 |
運用タイプ | インデックス(MSCI ACWI) |
信託報酬 | 0.05775% |
直近5年間の成績 | +122.99% |
設定日 | 2018年10月31日 |
ドル比率 | 59.4% |
新NISAやインデックス投資の基本となる、おなじみの銘柄です。
新NISAの成長投資枠では高配当ETFに投資して、つみたて投資枠ではオルカンに投資するというのもアリです。
新NISAで迷ったら、オルカンを選んでおけば問題ありません。
新NISAで高配当ETFに投資する場合のポートフォリオとシミュレーション
新NISAの成長投資枠で高配当ETFに投資する場合のポートフォリオと運用シミュレーションについて考えてみましょう。
高配当株ETFのみ
株式型の高配当ETFで運用する場合、成長投資枠のポートフォリオ例は次のようになります。
- 50% 日本株ETF:【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信
- 50% 米国株ETF:【2236】グローバルX S&P500配当貴族ETF
成長投資枠を使い切ってからの、つみたて投資枠のポートフォリオ例は次のようになります。
- 50% 日本株投信:日経平均高配当利回り株ファンド
- 50% 米国株投信:野村インデックスファンド・米国株式配当貴族
シミュレーションとしては、値上がり益については厳しく0%として、分配金利回りによる再投資分のみが利益になると仮定しましょう。
※直近の高配当ETFの分配金利回りは(3.14%×2+8.66%+7.65%)÷4=5.6475%のため、年率6%とします。
トータルリターンが年率6%(毎月5万円積立)と仮定した場合の運用シミュレーションは次の通りです。
30年間で5,022万円(元本1,800万円)となりました。
高配当株ETF+REIT型ETF
株式型の高配当ETFにREIT型ETFも加える場合、成長投資枠のポートフォリオ例は次のようになります。
- 25% 日本株ETF:【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信
- 25% 国内REIT型ETF:【1597】MAXIS Jリート上場投信
- 25% 米国株ETF:【2236】グローバルX S&P500配当貴族ETF
- 25% 米国REIT型ETF:【1659】iシェアーズ 米国リート ETF
成長投資枠を使い切ってからの、つみたて投資枠のポートフォリオ例は次のようになります。
- 100% 6資産バランス型:<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)
シミュレーションとしては、値上がり益については厳しく0%として、分配金利回りによる再投資分のみが利益になると仮定します。
株式を減らした分だけ年率4%と仮定して、毎月5万円積立を30年とした運用シミュレーションは次の通りです。
30年間で3,470万円(元本1,800万円)となりました。
まとめ
この記事では、新NISAの成長投資枠で高配当ETFに投資するメリット・デメリットについて解説した上で、分配金再投資にもおすすめの高配当ETF、つみたて投資枠の考察やポートフォリオについても紹介してきました。
新NISAでは分配金が恒久的に非課税となるため、高配当ETFの分配金再投資も効果的です。
ただ、トータルリターンで考えると、高配当ETFよりも、日経平均株価やS&P500指数、世界株ETF(オルカン)といった基本的なETFに投資する方がおすすめです。
高配当ETFは実質的にアクティブ型であり、より長期的なトータルリターンはインデックスに収束し、信託報酬が高い分だけ不利になるということが一般論であるためです。
2024年3月時点では、一部の日本株の高配当ETFは日経平均株価・TOPIXをトータルリターンで上回っていますが、一般論で考えると収束すると考えられます(S&P500指数に関しては高配当ETFの方が、トータルリターンが明らかに小さくなっています)。
このような理由から、当サイトでは高配当ETFはおすすめしていませんが、分配金再投資などに価値を感じる場合には、新NISAで投資しても問題ありません。