企業経営者や個人事業主の方で、法人カード(法人クレジットカード)を作ろうとお考えの方は多いと思われますが、法人デビットカードも選択肢の一つとしておすすめです。
法人デビットカードなら、法人カードのような審査なく作ることができ、法人カードに比べて支払限度額が大きくなっています。
また、法人デビットカードには年会費無料のカードが多く、法人カードと同様にポイント還元やキャッシュバックもされるためお得です。
ご自身のビジネスシーンに役立てるためにも、法人デビットカードを検討してみてはいかがでしょうか?
法人デビットカードを作るメリット
デビットカードとは、銀行預金口座と紐付けられた決済用カードです。買い物での支払いと同時に、口座から代金が即座に引き落とされる仕組みとなっています。
法人デビットカードとは、企業経営者や個人事業主向けのデビットカードのことです。
法人向けの決済カードとしては、法人カード(法人クレジットカード)が一般的ですが、法人デビットカードには法人カードにはない多くのメリットがあります。
法人デビットカードのメリットとしては、カード発行時の与信審査がないことが挙げられます。デビットカードはその性質上、銀行預金にある分しか使えないため、金融機関にとっても貸し倒れリスクがありません。このため、審査は一切なく、満15歳以上なら誰でも発行することが可能となっています。
また、法人デビットカードは、銀行預金の範囲内であればいくら使ったとしても金融機関側のリスクがないため、利用限度額が法人カードに比べて大きくなっていることも大きなメリットです。
法人デビットカードには、法人カードにはないメリットがありながら、年会費無料のカードが多く、法人カードと同様にポイント還元やキャッシュバックもされます。
ただ一方で、法人デビットカードでは分割払いやキャッシング機能が使えないため、キャッシュフローの観点では法人カードの方が有利となります。また、公共料金の支払いができないというデメリットもあります。
おすすめの法人デビットカードの選び方ポイント
・法人デビットカードを発行している「発行銀行」を確認しておく。
デビットカードを発行している銀行口座を開いておく必要があります。
・「利用限度額」は必ず確認!
なお、利用限度額が多くても、デビットカードでは銀行預金残高以上の支払いをすることはできません。
・「年会費」を要チェック。
無料であることに越したことはありません。
・「ポイント還元率」と「還元方法」(還元されるポイント)を要チェック。
経費削減にも繋がる重要な指標です。ただ、いくら高還元率のカードであっても、使用用途が乏しいポイントで還元されてはあまりメリットがありません。事業に役立つ方法で還元されることが重要です。
・「盗難保険」(第三者不正使用保険)が付帯しているかどうかもチェック。
盗難保険が付帯していれば、万一、法人デビットカードを紛失・盗難されてしまったときにも安心です。
・「国際ブランド」も要確認。
VISAやJCBなどの主要ブランドに対応していることを確認しておきましょう。
おすすめの法人デビットカードランキング7選!
企業経営者や個人事業主におすすめの法人デビットカードをランキング形式で見ていきましょう。
第7位 業務の効率化に役立つ!みずほビジネスデビット
発行銀行 | みずほ銀行 |
利用限度額 | 1日1,000万円、1ヶ月3億円 |
年会費 | 無料 |
ポイント還元率 | なし |
還元方法 | - |
盗難保険 | 対応(最高100万円) |
国際ブランド | VISA |
みずほビジネスデビットは、みずほ銀行が発行している法人デビットカードです。年会費は無料で、最大10枚までカード発行できるため、会社全体で使うことが可能です(2枚目以降のカード発行手数料は1枚あたり1,000円。年会費は無料)。付帯保険も充実しており、海外旅行傷害保険は最高5,000万円、盗難保険も100万円まで補償されます。ただ、ポイントやキャッシュバックでの還元は一切ありません。法人ビジネスカードで業務の効率化を図りたい目的でのみおすすめとなります。
第6位 盗難補償付き!JNB Visaデビット
発行銀行 | ジャパンネット銀行 |
利用限度額 | 1日500万円 |
年会費 | 無料 |
ポイント還元率 | 1.00%(「Visaデビット キャッシュバックモール」のみ) |
還元方法 | キャッシュバック |
盗難保険 | 対応(最高500万円) |
国際ブランド | VISA |
JNB Visaデビットは、ジャパンネット銀行が発行している法人デビットカードです。キャッシュカード一体型とカードレス型の2種類から選んで作成することが可能です。カードレス型の場合は、ネット上からカード番号の発行・変更ができ、最大4枚まで保有することが可能となっています。年会費は無料で、利用限度額は1日最高500万円までとなっています。年間最大500万円まで補償される第三者不正使用保険も付帯しています。ポイント還元は、セブンネットショッピングやビックカメラなどが対応している「Visaデビット キャッシュバックモール」で買い物をした場合に、1.00%のキャッシュバック還元となっています。
第5位 海外保険・ショッピング保険が付帯!SURUGA Visaビジネスデビットカード
発行銀行 | スルガ銀行 |
利用限度額 | 決済口座の引き出し可能額 |
年会費 | 無料 |
ポイント還元率 | 0.00%~0.60% |
還元方法 | キャッシュバック |
盗難保険 | 未対応 |
国際ブランド | VISA |
SURUGA Visaビジネスデビットカードは、スルガ銀行が発行している法人デビットカードです。年会費は無料で、家族や従業員も利用できるカードを最高3枚まで無料発行可能です。利用限度額は“決済口座の引き出し可能額”と、無制限です。ポイント還元率は年間利用額によって決まる仕組みとなっており、利用額が年間50万円以下ならキャッシュバックなし、利用額が年間5,000万円より多いと最大0.60%のキャッシュバックとなります。盗難保険は付帯していませんが、海外旅行傷害保険が最高1,000万円、ショッピング補償保険が最高30万円まで付帯しています。
第4位 付帯保険も充実!りそなビジネスデビットカード
発行銀行 | りそな銀行 |
利用限度額 | 1日1,000万円、1ヶ月3億円 |
年会費 | 初年度無料、2年目以降1,000円(1回以上の利用で無料) |
ポイント還元率 | 0.60% |
還元方法 | キャッシュバック |
盗難保険 | 対応(最高1,000万円) |
国際ブランド | VISA |
りそなビジネスデビットカードは、りそな銀行が発行している法人デビットカードです。年会費は初年度無料、2年目以降は1,000円となりますが、1回以上の利用で無料となります。利用限度額は1日1,000万円、1ヶ月3億円となっています。還元率は0.60%で、半年に1回の年2回キャッシュバックされます。付帯保険も充実しており、最高1,000万円の盗難保険に加えて、海外旅行傷害保険も最大3,000万円補償されます。
第3位 1.00%キャッシュバック!楽天銀行ビジネスデビットカード(JCB)
発行銀行 | 楽天銀行 |
利用限度額 | 法人口座の普通預金残高の範囲内 |
年会費 | 1,080円 |
ポイント還元率 | 1.00% |
還元方法 | キャッシュバック |
盗難保険 | 未対応 |
国際ブランド | JCB |
楽天銀行ビジネスデビットカード(JCB)は、楽天銀行が発行している法人デビットカードです。年会費は1,080円発生しますが、利用限度額は“法人口座の普通預金残高の範囲内”と制限がなく、利用額の1.00%がキャッシュバック還元されます。備品の購入や出張費など、どのような用途で使っても1%還元されるため、多くのビジネスシーンにおいて役立つことが期待されます。ただ、盗難保険が付帯していないのがネックとなります。
第2位 1,000万円まで盗難補償!ミライノ デビット(Mastercard)法人向け
発行銀行 | 住信SBIネット銀行 |
利用限度額 | 1日200万円、1ヶ月1,000万円 |
年会費 | 無料 |
ポイント還元率 | 0.80% |
還元方法 | キャッシュバックポイント |
盗難保険 | 対応(最高1,000万円) |
国際ブランド | Mastercard |
ミライノ デビット(Mastercard)法人向けは、住信SBIネット銀行が発行している法人デビットカードです。年会費は無料で、利用限度額は1日最高200万円、1ヶ月あたり1,000万円までとなっています。1,000円の利用ごとに8ポイントが貯まり、貯まったポイントは500ポイントから1ポイント=1円で現金と交換することが可能です。万一の紛失や盗難時の不正利用があった場合にも、最大1,000万円まで補償される盗難保険が付帯しているため安心です。なお、VISAブランドの「ミライノ デビット(VISA)法人向け」もありますが、こちらの法人デビットカードは還元率が0.60%となっているため、MasterCardブランドを選ぶようにしましょう。
第1位 年会費無料で1%還元!GMOあおぞらネット銀行 Visaビジネスデビット
発行銀行 | GMOあおぞらネット銀行 |
利用限度額 | 1日500万円 |
年会費 | 無料 |
ポイント還元率 | 1.00% |
還元方法 | キャッシュバック |
盗難保険 | 対応(最高1,000万円) |
国際ブランド | VISA |
Visaビジネスデビットは、GMOあおぞらネット銀行が発行している法人デビットカードです。年会費は無料ながら、利用限度額は1日500万円、利用額の1.00%キャッシュバックとなっています。Visaデビット不正利用補償により、最高1,000万円までの盗難補償も付帯しています。これといったデメリットは見当たらず、最もオーソドックスでかつ最もおすすめの法人デビットカードです。
おすすめの法人デビットカード比較一覧表
法人デビットカード | 発行銀行 | 利用限度額 | 年会費 | ポイント還元率 | 還元方法 | 盗難保険 | 国際ブランド |
Visaビジネスデビット | GMOあおぞらネット銀行 | 1日500万円 | 無料 | 1.00% | キャッシュバック | ○(最高1,000万円) | VISA |
ミライノ デビット(Mastercard)法人向け | 住信SBIネット銀行 | 1日200万円、1ヶ月1,000万円 | 無料 | 0.80% | キャッシュバックポイント | ○(最高1,000万円) | Mastercard |
楽天銀行ビジネスデビットカード(JCB) | 楽天銀行 | 無制限 | 1,080円 | 1.00% | キャッシュバック | × | JCB |
りそなビジネスデビットカード | りそな銀行 | 1日1,000万円、1ヶ月3億円 | 初年度無料、2年目以降1,000円(1回以上の利用で無料) | 0.60% | キャッシュバック | ○(最高1,000万円) | VISA |
SURUGA Visaビジネスデビットカード | スルガ銀行 | 無制限 | 無料 | 0.00%~0.60% | キャッシュバック | × | VISA |
JNB Visaデビット | ジャパンネット銀行 | 1日500万円 | 無料 | 1.00%(「Visaデビット キャッシュバックモール」のみ) | キャッシュバック | ○(最高500万円) | VISA |
みずほビジネスデビット | みずほ銀行 | 1日1,000万円、1ヶ月3億円 | 無料 | × | × | ○(最高100万円) | VISA |
法人デビットカードを作るときの注意点
法人デビットカードを作るときの注意点や、法人カード(法人クレジットカード)と比べた時のデメリットを抑えておきましょう。
法人カードに比べると還元率が低い
法人カード(法人クレジットカード)の場合はポイントによる還元が中心である一方、法人デビットカードはキャッシュバック還元が中心になっていることは使用用途の広さからメリットになります。
しかし、法人デビットカードの還元率そのものは、法人カードに比べると全体的に低くなっています。
このため、事業経費の削減を目的にする場合には、法人デビットカードよりも法人カードの方がおすすめとなる場合が少なくありません。
資金繰りには向かない
法人デビットカードは、デビットカードという性質上、銀行預金口座に十分な預金残高がないと使うことができません。これは、事業の資金繰りという観点では大きなデメリットになります。
銀行預金に残高が残っていなければ、何も買うことができなくなってしまいます。
一方、法人カードでは、口座に預金がなくても支払うことができるのはもちろん、キャッシング機能を活用することで資金繰りのサポートとして使うことができます。
公共料金の支払いに使えない
法人デビットカードでは、ガソリン代や高速道路、通信料金といった公共料金を支払うことができません。
公共料金を払えないということは、その分のポイント還元も受けられないということを意味します。
一方、法人カードは公共料金の支払いに対応しているほか、公共料金の支払いでもポイント還元を受けることができます。