今回は、【1579】日経平均ブル2倍上場投信について解説していきます。
【1579】日経平均ブル2倍上場投信は、シンプレクス・アセット・マネジメントが運用する、「日経平均レバレッジ・インデックス」に連動するレバレッジ型ETFです。
なお、より詳しくは東証が公表しているETFパンフレットを参照ください。
https://www.jpx.co.jp/equities/products/etfs/leveraged-inverse/files/1579-j.pdf
また、レバレッジ型ETFについては、こちらのページで解説しています。
日経平均レバレッジ・インデックスとは
「日経平均レバレッジ・インデックス」は、日経平均株価の前日変動率の2倍となるように計算された指数です。
なお、日経平均株価は、東証プライム市場に上場している代表的な225銘柄の株価単純平均で算出される株価指数となっています。
レバレッジ型ETFは、日経平均株価やTOPIX、JPX日経インデックス400といった指数の変動率に対して2倍の値動きをするレバレッジ指数に連動するETFです。
レバレッジ型ETFは、大きな値動きをするため、デイトレードやスイングトレードといった短期投資向けのETFとなっています。
一方、レバレッジ型ETFは分配金が出ず、信託報酬も高いため、長期投資には向いていません。
また、レバレッジ型ETFは正確には「指数の前営業日の2倍の値動き」となるように設定されているため、2営業日以上離れた日と比較すると、複利効果によって2倍前後にぶれてくるため完全な2倍の値動きにはならないことに注意が必要です。
特に、「指数の前営業日の2倍の値動き」になるというレバレッジ型ETFの特性があるため、指数が上昇と下落を交互に繰り返す場合には、レバレッジ指数は逓減していってしまいます。
※例えば、TOPIXが+5%上昇→-10%下落→+5%上昇という値動きとなった場合、TOPIXは+5%-10%+5%=100%となって元の値に戻りますが、レバレッジ型ETFは2倍の複利効果となるため、10%×(-20%)×10%=96.8%と逓減してしまいます。
※レバレッジ型ETFに長期投資するなら、分配金が出る普通のETFに2倍投資すれば、分配金を貰うこともできます。
このように、レバレッジ型ETFは長期投資には絶望的に向いていないということを理解しておきましょう。
短期投資におすすめできるかどうかは、流動性(売買代金)があるか?ボラティリティ(値幅)が十分にあるか?信託報酬は安いか?の3点によって決まります。
【1579】日経平均ブル2倍上場投信のETFデータ
信託報酬(税込) | 0.825% |
分配金 | 0円(年1回) |
分配金利回り | 0% |
直近5年間の値動き | +37.52%(11,085円→15,245円) |
必要投資金額 | 152,450円(10口) |
上場日 | 2013年5月9日 |
短期投資おすすめ度 | ★★★★★ |
流動性 | ★★★★★ |
※各データは、2022年12月8日時点の値。
【1579】日経平均ブル2倍上場投信は、「日経平均レバレッジ・インデックス」に連動するレバレッジ型ETFです。
日経平均株価は、ファーストリテイリングや東京エレクトロンなどの値嵩株の影響を受けやすく、TOPIXよりもリスク・リターンが高いことが特徴ですが、これは短期投資においてはボラティリティが大きくなるというメリットとなります。
売買代金は1日100億円以上は安定してあり、流動性は問題ありません。
流動性が最も大きい【1570】NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信に比べると10分の1程度ではありますが、信託報酬ではこちらの方が優れています。
まとめ
【1579】日経平均ブル2倍上場投信は、シンプレクス・アセット・マネジメントが運用する、「日経平均レバレッジ・インデックス」に連動するレバレッジ型ETFです。
日経平均株価は、TOPIXよりもリスク・リターンが高いことが特徴ですが、これは短期投資においてはボラティリティが大きくなるためメリットになります。
【1579】日経平均ブル2倍上場投信は、売買代金は1日100億円以上は安定してあるため、短期投資におすすめのETFです。
日経平均に連動するレバレッジ型ETFでは流動性が最も大きい【1570】NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信に比べると、流動性は10分の1程度ではありますが、信託報酬ではこちらの方が優れています。