マイホームの購入や子どもの教育費など、40代は人生の中でお金が一番掛かる年代です。
ただ、40代はがんによる死亡率が上昇してくる年代でもあり、家族のためを考えたもしも備えをしておく必要があります。
生命保険の基本的な概要を学んでおき、40代におすすめの生命保険に加入しておきましょう。
40代が生命保険に加入するメリット
生命保険(死亡保険)とは、被保険者が亡くなったときあるいは高度障害状態になった場合に、保険金が受け取れることを保障する金融商品です。
生命保険の種類と特徴について
生命保険には、定期保険、終身保険、収入保障保険の3種類があります。
定期保険とは、契約期間中に被保険者が亡くなった場合に、一括で保険金が受け取れる生命保険です。終身保険と比較すると、保険料は安く、受け取れる保険金は高めに設定されています。
終身保険とは、一生涯の死亡保障がされる生命保険です。定期保険と比較すると、保険料は高く、死亡保険料も安くなりますが、貯蓄機能がある保険として活用することができます。また、保険料は一生涯変わりません。
収入保障保険とは、死亡保険金を年金形式で受け取ることができる生命保険です。被保険者の年齢が進むにつれて保険料・死亡保険金が減少していくことから、最も合理的な生命保険と言われます。
上記3種類の生命保険の違いをまとめると、次の表のようになります。
定期保険 | 終身保険 | 収入保障保険 | |
保険期間 | 契約期間 | 一生涯 | 契約期間 |
メリット | 終身保険と比べて保険料が安く、死亡保険金が高い。 | 貯蓄機能があり、保険料は一生涯変わらない。 | 保険金を年金形式で受け取れる、保険料が年々安くなる。 |
デメリット | 保険料は掛け捨てとなる。 | 定期保険と比べると保険料が高くなる。 | 保険料は掛け捨てとなる。 |
生命保険に入るべき40代とは?
どのタイプの生命保険であっても、生命保険は「万一のことがあった場合に、残された家族の生活費保障を目的として加入する保険」であると認識しておくことが非常に重要です。
つまり、生命保険は、「お金を稼ぐ人が亡くなってしまった場合の家族のリスクヘッジ」として価値があります。
例えば、一家の大黒柱である夫が亡くなってしまった場合には、残された家族の生活費や、子どもの教育費を払うことができなくなってしまいます。生命保険は、このような万一のケースに備えるための金融商品です。
これは逆を言えば、専業主婦の妻や子どもは、生命保険に加入する合理性はないということになります。また、独身の場合にも生命保険に加入するメリットはありません。
40代は、マイホームの購入や子どもの教育費など、人生の中で一番お金を必要とする年代です。これは逆を言えば、一家の大黒柱に万一のことがあった場合に備えて、最も生命保険を必要とする年代であるとも言えます。
40代は生命保険を最も必要とする年代です。家族のためを考えて、必ず何かしらの生命保険には加入しておきましょう。
40代におすすめの生命保険の選び方ポイント
・40代の場合、子どもの教育費負担を重視するなら「定期保険」、貯蓄機能も求めたい場合には「終身保険」、妻や子どもの生活費負担を重視する場合には「収入保障保険」がおすすめとなる。
・「月額保険料」を要チェック。今回は、45歳・男性の場合で比較。
・「死亡保険金」を要チェック。
・「保険期間」(保険料払込期間)もチェックしておこう。
生命保険には3種類のタイプがありますが、40代の場合、子どもの教育費負担を重視するなら「定期保険」、貯蓄機能も求めたい場合には「終身保険」、妻や子どもの生活費負担を重視する場合には「収入保障保険」がおすすめとなります。
保険のタイプは違っても、保険の選び方ポイントは共通です。40代におすすめの生命保険の選び方ポイントを抑えておきましょう。
まず重要となるポイントは、「月額保険料」です。なお、今回はいずれの生命保険でも、45歳・男性の場合の保険料を表示しています。
次に、受けられる保障として「死亡保険金」を抑えておきましょう。定期保険・終身保険の場合は一括で受け取れる保険金額、収入保障保険の場合は月額金額となります。なお、今回は40代の保険金の目安として、定期保険は3,000万円、終身保険は500万円、収入保障保険は月額15万円としています。
最後に、「保険期間」(保険料払込期間)をチェックしておきましょう。
40代におすすめの定期保険4選!
40代におすすめの定期保険をランキング形式で見ていきましょう。
第4位 1年更新の定期保険!楽天生命「楽天生命スーパー定期保険」
月額保険料(45歳・男性) | 7,890円 |
死亡保険金 | 3,000万円 |
保険期間 | 1年 |
楽天生命の「楽天生命スーパー定期保険」は、保険期間が1年更新であることが特徴の定期保険です。1年更新型の定期保険であるため、マイホームの購入や子どもの学校入学といった人生のさまざまなライフステージの変化に合わせた契約を結ぶことが可能です。
第3位 保険料が安い!さまざまなライフステージに対応!SBI生命「クリック定期!Neo」
月額保険料(45歳・男性) | 7,800円 |
死亡保険金 | 3,000万円 |
保険期間 | 10年 |
SBI生命の「クリック定期!Neo」は、保険料が安く、保険期間を細かく設定できることでさまざまなライフステージに対応できる定期保険です。基本保障となる死亡保険金に加えて、災害で亡くなった場合に保険金が増額となる災害割増特約を追加することも可能です。
第2位 月額保険料が安い!メディケア生命「メディフィット定期」
月額保険料(45歳・男性) | 7,636円 |
死亡保険金 | 3,000万円 |
保険期間 | 10年 |
メディケア生命の「メディフィット定期」は、月額保険料が安いことに特徴がある定期保険です。45歳・男性が死亡保険金3,000万円で契約した場合の保険料は月額7,636円と、保険会社の中で最も安くなっています。
第1位 保険料が安くなる年払いに対応!チューリッヒ生命「定期保険プレミアムDX(非喫煙優良体型)」
月額保険料(45歳・男性) | 7,710円 |
死亡保険金 | 3,000万円 |
保険期間 | 10年 |
チューリッヒ生命の「定期保険プレミアムDX」は、非喫煙者で健康体な方は割引を受けることができる定期保険です。また、支払い方法は月払いよりもお得になる年払いにも対応しています。45歳・男性で死亡保険金3,000万円のプランなら、年払いにすることで年間3,270円得になります。年払いをした場合には、月額保険料は実質7,438円となるため、最も安くなります。
40代におすすめの定期保険比較一覧表
定期保険 | 特徴 | 月額保険料(45歳・男性) | 死亡保険金 | 保険期間 |
チューリッヒ生命「定期保険プレミアムDX(非喫煙優良体型)」 | 保険料が得になる年払いに対応 | 7,710円 | 3,000万円 | 10年 |
メディケア生命「メディフィット定期」 | 月額保険料が最安値 | 7,636円 | 3,000万円 | 10年 |
SBI生命「クリック定期!Neo」 | 災害割増特約を付加できる | 7,800円 | 3,000万円 | 10年 |
楽天生命「楽天生命スーパー定期保険」 | 保険期間は1年更新 | 7,890円 | 3,000万円 | 1年 |
40代におすすめの終身保険4選!
40代におすすめの終身保険をランキング形式で見ていきましょう。
第4位 お手頃な保険料!アクサダイレクト生命「アクサダイレクトの終身保険」
月額保険料(45歳・男性) | 10,920円 |
死亡保険金 | 500万円 |
保険期間 | 終身 |
アクサダイレクト生命の「アクサダイレクトの終身保険」は、保険料払込期間中の解約返戻金を低く抑えることで、手頃な保険料で一生涯の死亡保障を実現した終身保険です。終身保険であるため、途中で解約された場合にも、解約返戻金を受け取ることができます。
第3位 非喫煙者は割安価格に!アフラック「かしこく備える終身保険(ノンスモーカー割引特約)」
月額保険料(45歳・男性) | 10,710円 |
死亡保険金 | 500万円 |
保険期間 | 終身 |
アフラックの「かしこく備える終身保険」は、非喫煙者の方はノンスモーカー割引特約で保険料が安くなることが特徴の終身保険です。基本となる死亡保障に加えて、三大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)に罹った場合に以後の保険料が発生しなくなる三大疾病保険料払込免除特約、不慮の事故で亡くなった際の災害死亡割増特約を付けることもできます。
第2位 保険料が安い終身保険!オリックス生命「終身保険RISE [ライズ]」
月額保険料(45歳・男性) | 9,645円 |
死亡保険金 | 500万円 |
保険期間 | 終身 |
オリックス生命の「終身保険RISE [ライズ]」は、終身保険の中でも月額保険料が安いことが特徴の生命保険です。保険料が一生涯上がらない終身型であり、解約払戻金もあるため長期的な資産形成としても活用することが可能です。
第1位 40代の月額保険料が安い終身保険!マニュライフ生命「こだわり終身保険v2(シンプルプラン・非喫煙者保険料率)」
月額保険料(45歳・男性) | 9,285円 |
死亡保険金 | 500万円 |
保険期間 | 終身 |
マニュライフ生命の「こだわり終身保険v2(非喫煙者保険料率)」は、1年以内に喫煙歴がなければ大きな割引を受けることができる終身保険です。45歳・男性で非喫煙者の場合は、月額保険料が最安値帯となります。やや保険料が上がりますが、ガン・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態になったとき、以後の保険料の払込が免除される<充実プラン>にすることも可能です。
40代におすすめの終身保険比較一覧表
終身保険 | 特徴 | 月額保険料(45歳・男性) | 死亡保険金 | 保険期間 |
マニュライフ生命「こだわり終身保険v2(シンプルプラン・非喫煙者保険料率)」 | 非喫煙者の月額保険料最安 | 9,285円 | 500万円 | 終身 |
オリックス生命「終身保険RISE [ライズ]」 | 月額保険料が安い | 9,645円 | 500万円 | 終身 |
アフラック「かしこく備える終身保険(ノンスモーカー割引特約)」 | 三大疾病保険料払込免除特約、災害死亡割増特約を付加できる | 10,710円 | 500万円 | 終身 |
アクサダイレクト生命「アクサダイレクトの終身保険」 | 月額保険料が安い | 10,920円 | 500万円 | 終身 |
40代におすすめの収入保障保険4選!
40代におすすめの収入保障保険をランキング形式で見ていきましょう。
第4位 がん・障害特約も付けられる!ネオファースト生命「ネオdeしゅうほ(非喫煙者)」
月額保険料(45歳・男性) | 3,295円 |
死亡保険金(月額給付金) | 15万円 |
保険期間 | 60歳まで |
ネオファースト生命の「ネオdeしゅうほ」は、非喫煙者であると保険料が安くなる収入保障保険です。がん・心疾患・脳血管疾患になった場合の特定疾病収入保障特則、特定疾病保険料払込免除特約、障害が残った場合の障害収入保障特則、高度障害収入保障特則を特約として付けることも可能となっています。
第3位 健康体で割引!三井住友海上あいおい生命「&LIFE 新収入保障(健康優良割引)」
月額保険料(45歳・男性) | 3,045円 |
死亡保険金(月額給付金) | 15万円 |
保険期間 | 60歳まで |
三井住友海上あいおい生命の「&LIFE 新収入保障」は、過去1年間喫煙しておらず、血圧が一定範囲内で、優良運転者である場合に健康優良割引を受けることができる収入保障保険です。やや保険料は上がりますが、メンタル就労不能障害保障特則を付加することによって、精神障害で就労不能になった場合に一時金を受けとることも可能になります。
第2位 非喫煙・BMI・血圧割引!メディケア生命「メディフィット収入保障(非喫煙者優良体)」
月額保険料(45歳・男性) | 3,010円 |
死亡保険金(月額給付金) | 15万円 |
保険期間 | 60歳まで |
メディケア生命の「メディフィット収入保障」は、メディケア生命所定の基準(喫煙の状況、体格(BMI)、血圧値)で保険料率が安くなることが特徴の収入保障保険です。過去1年以内に喫煙をしておらず、BMIが17以上28未満かつ血圧が90から140の場合には優良体となり、大きな割引を受けられます。また、3大疾病保険料払込免除特約を付加することで、がん、急性心筋梗塞、脳卒中になった際には以後の保険料が免除されるようになります。
第1位 非喫煙者なら月額保険料最安!T&Dフィナンシャル生命「家計にやさしい収入保障(非喫煙者健康体)」
月額保険料(45歳・男性) | 2,850円 |
死亡保険金(月額給付金) | 15万円 |
保険期間 | 60歳まで |
T&Dフィナンシャル生命の「家計にやさしい収入保障」は、非喫煙者健康体の場合に大きな割引が受けられる収入保障保険です。タバコを吸っておらず、BMIと血圧が正常値なら、45歳で加入して毎月2,850円の月額保険料を払えば、60歳までの間に被保険者が亡くなった場合に遺族年金が毎月15万円給付されるようになります。月額3,000円未満の保険料でこの保障内容は、生命保険としては驚異的なコストパフォーマンスです。
40代におすすめの収入保障保険比較一覧表
収入保障保険 | 特徴 | 月額保険料(45歳・男性) | 死亡保険金(月額給付金) | 保険期間 |
T&Dフィナンシャル生命「家計にやさしい収入保障(非喫煙者健康体)」 | 月額保険料最安 | 2,850円 | 15万円 | 60歳まで |
メディケア生命「メディフィット収入保障(非喫煙者優良体)」 | 3大疾病保険料払込免除特約を付加できる | 3,010円 | 15万円 | 60歳まで |
三井住友海上あいおい生命「&LIFE 新収入保障(健康優良割引)」 | メンタル就労不能障害保障特則を付加できる | 3,045円 | 15万円 | 60歳まで |
ネオファースト生命「ネオdeしゅうほ(非喫煙者)」 | がん特約、障害特約を付加できる | 3,295円 | 15万円 | 60歳まで |
40代が生命保険に入るときの注意点
40代が生命保険に入るときの注意点を抑えておきましょう。
専業主婦の妻や子どもは加入する必要はない
日本人は、保険に金融商品を超えた感情的な価値を見出す傾向がありますが、生命保険はあくまで金融商品である以上、その目的を合理的に考えた上で加入すべきです。
生命保険は「万一のことがあった場合に、残された家族の生活費保障を目的として加入する保険」であり、「お金を稼ぐ人が亡くなった場合のリスクヘッジ」として価値があります。
つまり、生命保険は、一家に収入をもたらしている人だけが加入することが合理的となります。専業主婦や子どもに生命保険を掛けるのは非合理的な行為であり、保険会社しか得しません。
「妻のため」「子どものため」と思うなら、生命保険ではなく、銀行預金や投資信託などの投資性金融商品で資産形成した方が合理的です。
生命保険は、リスクヘッジとしての機能に強みを持つ金融商品であり、資産運用に強みを持つ金融商品ではないことを理解した上で加入していくようにしましょう。
遺族年金も考慮して生命保険に加入しよう
日本の年金制度は、保険の機能も手厚くなっていることはあまり知られていませんが、国民年金・厚生年金いずれの場合も、子どもが18歳になるまでは遺族年金を受け取ることができます。
国民年金の場合は780,100円+子の加算額(第1子・第2子は224,500円、第3子以降は74,800円)、厚生年金の場合は老齢厚生年金の報酬比例部分の75%相当額が支給されます。
※国民年金・厚生年金それぞれの詳しい遺族年金額については、厚生労働省のこちらのページを参照ください。
一家の大黒柱に万一のことがあった場合にも、残された家族が遺族年金によるサポートを受けられることを認識しておき、遺族年金にプラスアルファされるものとして生命保険を選ぶようにしましょう。
40代におすすめの生命保険は定期保険か収入保障保険
40代におすすめの生命保険はズバリ、保険料が安く死亡保険金を多く受け取れる定期保険か、遺族年金が60歳まで受け取れる収入保障保険です。子どもの教育費負担を重視するなら定期保険が、妻や子どもの生活費負担を重視する場合には収入保障保険がおすすめとなります。
終身保険は、保険会社は貯蓄性があるとうたっていますが、保険料に対して死亡保険料は安く、資産形成効果も低い中途半端な生命保険だと言わざるを得ません。
具体的には、定期保険の場合は3,000万円、収入保障保険の場合は月額15万円のプランに加入することをおすすめします。子どもが2人以上いる場合には、いずれももう少し積み足してもよいでしょう。
なお、40代から50代になり、マイホームの購入や子どもの教育費が一段落したら、定期保険・収入保障保険のいずれの場合も保険料を下げて構いません。