「つみたてNISAで、株式やREITで構成されている2~3資産バランス型投信を運用してみたいけど、どの銘柄がおすすめなんだろう?」と、お困りではありませんか?
つみたてNISAで運用できるバランス投信にはさまざまなタイプのものがありますが、株式やREITで構成される2~3資産に分散されたバランス型投信は最もリターン重視のバランス投信です。
今回は、つみたてNISAの対象となっている2~3資産バランス型投信全12銘柄について徹底解説した上で、おすすめの銘柄を紹介していきます。
- つみたてNISAで2~3資産バランス型投信を運用するメリットとは?
- つみたてNISAで運用できる2~3資産バランス型投信の注目ポイント
- つみたてNISAで運用できる国内型2資産バランス型投信全2銘柄について徹底比較!
- つみたてNISAで運用できる国内型2資産バランス型投信の比較一覧表
- つみたてNISAで運用できる国内型3資産バランス型投信全2銘柄について徹底比較!
- つみたてNISAで運用できる国内型3資産バランス型投信の比較一覧表
- つみたてNISAで運用できる海外型2資産バランス型投信全5銘柄について徹底比較!
- つみたてNISAで運用できる海外型2資産バランス型投信の比較一覧表
- つみたてNISAで運用できる海外型3資産バランス型投信全3銘柄について徹底比較!
- つみたてNISAで運用できる海外型3資産バランス型投信の比較一覧表
- 結論:つみたてNISAで運用できる2~3資産バランス型投信でおすすめの銘柄!
- つみたてNISAで2~3資産バランス型投信を運用できるおすすめネット証券は?
つみたてNISAで2~3資産バランス型投信を運用するメリットとは?
つみたてNISAは、2018年1月から始まった、少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。
つみたてNISAの非課税投資枠は毎年40万円、2018年から2037年までの20年間で最大800万円となっています。
※2018年から2037年まで毎年積み立てた場合に非課税枠が最大800万円になるということであり、2020年から始めた場合には2037年までの18年間で最大720万円となります。また、投資信託の購入から20年間が非課税期間となります(2037年に購入した投資信託は2056年まで非課税)。
今回は、つみたてNISAの対象となっている2~3資産バランス型投信全12銘柄について徹底解説した上で、おすすめの銘柄を紹介していきます。
バランス型投信は、株式・債券・REITが一定のポートフォリオで構成された投資信託です。
今回見ていくバランス型投信は、①国内資産で構成される国内型2資産バランス型投信、②国内資産で構成される国内型3資産バランス型投信、③国内外資産で構成される海外型2資産バランス型投信、④国内外資産で構成される海外型3資産バランス型投信の4タイプとなります。
2資産で構成されるバランス型投信は株式とREITで構成されたものが多く、3資産で構成されるバランス型投信は株式・REIT・債券で構成されることが多くなっています。
2~3資産バランス型投信は、少数の資産から構成されるため、リスク・リターンが他のバランス型投信の中でも高くなっていることが特徴です。
つみたてNISAで運用できる2~3資産バランス型投信の注目ポイント
つみたてNISAの対象となっている2~3資産バランス型投信の注目ポイントについて抑えておきましょう。
※つみたてNISAの対象商品は金融庁の「つみたてNISAの対象商品」を参照しています。また、投資信託の「信託報酬」や「直近5年間の成績」については、日本経済新聞社の各投資信託ページに掲載されている2020年6月末時点のデータを参照しています。
・「運用タイプ」をチェック!
投資信託は、運用する方法によって「インデックス」と「アクティブ」に分けられます。
インデックスとは、日経平均株価やTOPIX、NYダウといった指数(インデックス)との連動を目指すファンドです。
アクティブは、ファンドが独自の観点で運用を行い、インデックスファンドよりも優れた成績を目指すファンドです。
インデックスファンドの方がリスク・リターンが低く、アクティブファンドはリスク・リターンが高いと認識しておきましょう。また、信託報酬もインデックスファンドの方が低くなる傾向があります。
バランス型投信も便宜上インデックス・アクティブと分けてはいますが、バランス型投信の場合はむしろ構成資産の割合の方が重要です。
・投資信託の手数料である「信託報酬」をチェック!
つみたてNISAの取引手数料は、多くの金融機関で無料となっています。
ただ、投資信託を運用する際には、ファンドに支払う手数料である「信託報酬」が発生してきます。信託報酬は年率で表示され、保有残高から日割り計算した金額が毎日差し引かれていきます。
信託報酬は投資信託ごとに異なりますが、言うまでもなく、信託報酬は低ければ低いに越したことはありません。
・「直近5年間の成績」をチェック!
投資信託の運用成績をはかる上では、「直近5年間の成績」(2020年6月末時点)をチェックしましょう。
なお、投資信託の運用成績は、個別株投資やETF投資とは異なり、分配金が再投資された上での成績となっています。つまり、「直近5年間の成績」は、直近5年間の値上がり益(キャピタルゲイン)と分配金(インカムゲイン)の合計です。また、投資信託の基準価額は信託報酬が控除されてからの値であるため、信託報酬も「直近5年間の成績」にしっかりと含まれています。
つみたてNISAで運用できる国内型2資産バランス型投信全2銘柄について徹底比較!
国内型2資産バランス型投信は、国内株式と国内REITの2資産で構成される投資信託です。日本のリスク資産で運用することから、バランス型投信の中でもリスクが高い商品となります。
つみたてNISAの対象となっている国内型2資産バランス型投信全2銘柄について詳しく見ていきましょう。
日本株式・Jリートバランスファンド
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.209% |
直近5年間の成績 | +15.52% |
日本株式・Jリートバランスファンドは、岡三アセットマネジメントが運用する、国内型2資産バランス型投信です。
国内株式50%、国内REIT50%の割合で運用するバランスファンドです。国内株式は「日経平均株価」、国内REITは「東証REIT指数(配当込み)」にそれぞれ連動することを目指します。
国内株式と国内REITというリスク資産2商品で運用する銘柄ですが、信託報酬も低めでおすすめの銘柄です。
NZAM・ベータ 日本2資産(株式+REIT)
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.242% |
直近5年間の成績 | -14.54% |
NZAM・ベータ 日本2資産(株式+REIT)は、農林中金全共連アセットマネジメントが運用する、国内型2資産バランス型投信です。
国内株式50%、国内REIT50%の割合で運用し、それぞれ「日経平均株価」と「東証REIT指数(配当込み)」に連動することを目指すファンドです。
運用開始日が2020年2月13日からとなっており、コロナショックの影響が直撃してしまっています。
つみたてNISAで運用できる国内型2資産バランス型投信の比較一覧表
国内型2資産バランス型投信 | 運用タイプ | 信託報酬 | 直近5年間の成績 |
日本株式・Jリートバランスファンド | インデックス | 0.209% | +15.52% |
NZAM・ベータ 日本2資産(株式+REIT) | インデックス | 0.242% | -14.54% |
つみたてNISAで運用できる国内型3資産バランス型投信全2銘柄について徹底比較!
国内型3資産バランス型投信は、国内債券、国内株式、国内REITの3資産から構成される投資信託です。
つみたてNISAの対象となっている国内型3資産バランス型投信全2銘柄について詳しく見ていきましょう。
東京海上・円資産インデックスバランスファンド
運用タイプ | アクティブ |
信託報酬 | 0.418% |
直近5年間の成績 | -0.28% |
東京海上・円資産インデックスバランスファンドは、東京海上アセットマネジメントが運用する、国内型3資産バランス型投信です。
国内債券70%、国内株式15%、国内REIT15%の割合で分散投資し、国内債券は「NOMURA-BPI(総合)」、国内株式は「TOPIX」、国内REITは「東証REIT指数(配当込み)」への連動を目指すファンドです。
バランス型投信の中では信託報酬が高めとなっており、あまりおすすめできません。
ニッセイ・インデックスパッケージ(国内・株式/リート/債券)
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.3102% |
直近5年間の成績 | +3.30% |
ニッセイ・インデックスパッケージ(国内・株式/リート/債券)は、ニッセイアセットマネジメントが運用する、国内型3資産バランス型投信です。
国内債券70%、国内株式15%、国内REIT15%の割合で分散投資するファンドです。
国内3資産バランス型投信の中では信託報酬が最も低く、おすすめとなります。
つみたてNISAで運用できる国内型3資産バランス型投信の比較一覧表
国内型3資産バランス型投信 | 運用タイプ | 信託報酬 | 直近5年間の成績 |
東京海上・円資産インデックスバランスファンド | アクティブ | 0.418% | -0.28% |
ニッセイ・インデックスパッケージ(国内・株式/リート/債券) | インデックス | 0.3102% | +3.30% |
つみたてNISAで運用できる海外型2資産バランス型投信全5銘柄について徹底比較!
海外型2資産バランス型投信は、国内外の株式や債券、REITの内2資産で構成される投資信託です。
つみたてNISAの対象となっている海外型2資産バランス型投信全5銘柄について詳しく見ていきましょう。
ドイチェ・ETFバランス・ファンド
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.4385% |
直近5年間の成績 | +3.34% |
ドイチェ・ETFバランス・ファンドは、ドイチェ・アセット・マネジメントが運用する、海外型2資産バランス型投信です。
「MSCI ワールド・インデックス」「ブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合インデックス」に連動するETFに投資することによって、日本を含む先進国株式50%・先進国債券50%に分散投資するファンドです。
バランス型投信にしては信託報酬が高くなっているため、他の銘柄にすることをおすすめします。
NZAM・ベータ 米国2資産(株式+REIT)
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.407% |
直近5年間の成績 | -17.14% |
NZAM・ベータ 米国2資産(株式+REIT)は、農林中金全共連アセットマネジメントが運用する、海外型2資産バランス型投信です。
米国株式50%、米国REIT50%の比率で分散投資するファンドです。米国株式は「S&P500指数(配当込み、当社円換算ベース)」、米国REITは「S&P米国REIT指数(配当込み、当社円換算ベース)」に連動することを目指します。
運用開始日が2020年2月13日からとなっていることから、コロナショックの影響をモロに受けています。
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)
運用タイプ | アクティブ |
信託報酬 | 0.233% |
直近5年間の成績 | +3.97% |
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)は、楽天投信投資顧問が運用する、海外型2資産バランス型投信です。
日本を含む全世界株式70%、全世界債券30%の比率で分散投資するファンドです。
同シリーズの中でも株式重視となっています。信託報酬も低く、海外型バランス投信としてはおすすめの銘柄です。
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)
運用タイプ | アクティブ |
信託報酬 | 0.247% |
直近5年間の成績 | +5.57% |
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)は、楽天投信投資顧問が運用する、海外型2資産バランス型投信です。
日本を含む全世界株式50%、全世界債券50%の比率で分散投資するファンドです。
信託報酬が低く、海外型バランス投信の中でもおすすめの銘柄です。
楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)
運用タイプ | アクティブ |
信託報酬 | 0.261% |
直近5年間の成績 | +6.90% |
楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)は、楽天投信投資顧問が運用する、海外型2資産バランス型投信です。
日本を含む全世界株式30%、全世界債券70%の比率で分散投資するファンドです。
同シリーズの中でも債券重視となっています。信託報酬が低く、海外型バランス投信の中でもおすすめの銘柄です。
つみたてNISAで運用できる海外型2資産バランス型投信の比較一覧表
海外型2資産バランス型投信 | 運用タイプ | 信託報酬 | 直近5年間の成績 |
ドイチェ・ETFバランス・ファンド | インデックス | 0.4385% | +3.34% |
NZAM・ベータ 米国2資産(株式+REIT) | インデックス | 0.407% | -17.14% |
楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型) | アクティブ | 0.233% | +3.97% |
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型) | アクティブ | 0.247% | +5.57% |
楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型) | アクティブ | 0.261% | +6.90% |
つみたてNISAで運用できる海外型3資産バランス型投信全3銘柄について徹底比較!
海外型3資産バランス型投信は、国内株式、先進国株式(日本除く)、新興国株式の3資産から構成される投資信託です。株式で100%構成されるため、バランス型投信の中でもリターン重視の商品となっています。
つみたてNISAの対象となっている海外型3資産バランス型投信全3銘柄について詳しく見ていきましょう。
グローバル株式ファンド
運用タイプ | アクティブ |
信託報酬 | 0.638% |
直近5年間の成績 | -3.82% |
グローバル株式ファンドは、スカイオーシャン・アセットマネジメントが運用する、海外型3資産バランス型投信です。
国内株式、先進国株式(日本除く)、新興国株式の3資産に分散投資するファンドです。構成比率は日本・先進国(日本を除く)・新興国のGDP比率に基づいて行い、直近では先進国株式(除く日本)(51.62%)、新興国株式(38.96%)、国内株式(5.56%)となっています。
信託報酬が高く、おすすめできません。
ニッセイ・インデックスパッケージ(内外・株式)
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.3564% |
直近5年間の成績 | -3.25% |
ニッセイ・インデックスパッケージ(内外・株式)は、ニッセイアセットマネジメントが運用する、海外型3資産バランス型投信です。
国内株式33%、先進国株式33%、新興国株式33%の割合で分散投資するファンドです。
同じ資産構成比率の「eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)」に比べると、信託報酬の高さが目に付きます。
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.1144% |
直近5年間の成績 | -0.41% |
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)は、三菱UFJ国際投信が運用する、海外型3資産バランス型投信です。
国内株式33%、先進国株式33%、新興国株式33%の割合で分散投資するファンドです。
海外型3資産バランス型投信の中では最も信託報酬が低く、おすすめの銘柄です。
つみたてNISAで運用できる海外型3資産バランス型投信の比較一覧表
海外型3資産バランス型投信 | 運用タイプ | 信託報酬 | 直近5年間の成績 |
グローバル株式ファンド | アクティブ | 0.638% | -3.82% |
ニッセイ・インデックスパッケージ(内外・株式) | インデックス | 0.3564% | -3.25% |
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型) | インデックス | 0.1144% | -0.41% |
結論:つみたてNISAで運用できる2~3資産バランス型投信でおすすめの銘柄!
最後に、つみたてNISAで運用できる2~3資産バランス型投信について、おすすめの銘柄をまとめていきましょう。
今回は、つみたてNISAの対象になっている①国内資産で構成される国内型2資産バランス型投信、②国内資産で構成される国内型3資産バランス型投信、③国内外資産で構成される海外型2資産バランス型投信、④国内外資産で構成される海外型3資産バランス型投信について見てきました。
国内資産で構成される国内型2資産バランス型投信では、信託報酬が最も低い「日本株式・Jリートバランスファンド」がおすすめです。ただ、国内型2資産バランス型投信は日本のリスク資産に全振りしていることからリスクが高く、リスク分散という点ではあまりおすすめできません。
国内資産で構成される国内型3資産バランス型投信では、信託報酬が最も低い「ニッセイ・インデックスパッケージ(国内・株式/リート/債券)」がおすすめです。ただ、国内型3資産バランス型投信も日本の資産のみで運用することから、カントリーリスクが分散されていないことには注意が必要です。
国内外資産で構成される海外型2資産バランス型投信では、信託報酬が低い「楽天・インデックス・バランス・ファンド」シリーズがおすすめです。リターン重視の場合は「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」、バランス重視なら「楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)」、リスク重視の場合は「楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)」にしましょう。
国内外資産で構成される海外型3資産バランス型投信では、信託報酬が最も低い「eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)」がおすすめです。ただ、海外型3資産バランス型投信は株式のみで運用することになるため、リスクが高くなっていることは留意しておきましょう。
今回紹介してきた、つみたてNISAで運用できる2~3資産バランス型投信の中で最もおすすめなのは、国内外の株式・債券で構成されている海外型2資産バランス型投信です。つみたてNISAのバランス型投信で迷ったら、「楽天・インデックス・バランス・ファンド」シリーズを選んでおけば問題ありません。
つみたてNISAで2~3資産バランス型投信を運用できるおすすめネット証券は?
つみたてNISAで2~3資産バランス型投信を運用するなら、マネックス証券がおすすめです。
マネックス証券のつみたてNISAでは150銘柄以上の投資信託を取り扱っており、つみたてNISA口座の買付・換金手数料は無料となっています。また、マネックス証券のつみたてNISAは最低積立金額が毎月100円から、どなたでも簡単に始めることができます。
マネックス証券のつみたてNISAで投資信託を保有していると、Amazonギフト券などに交換できるマネックスポイントが貯まることもお得なポイントです。
マネックス証券のつみたてNISAでは、対象となるほぼ全てのインデックス投信を取り扱っていることはもちろん、当サイトでもおすすめしている日本株アクティブ投信「ひふみプラス」、NYダウ連動の米国株投信「eMAXIS NYダウインデックス」、欧州株アクティブ投信「フィデリティ・欧州株・ファンド」などアクティブ投信も一通り揃っています。
特に、複利効果が大きく得られる「eMAXIS NYダウインデックス」を扱っていることは大きなメリットであり、当サイト一押しの証券口座です。