「つみたてNISAで、日経平均株価に連動する日本株投信を運用してみたいけど、どの銘柄を選べばいいんだろう?」と、お困りではありませんか?
日本株を代表する225銘柄から構成される日経平均株価に連動する日本株投信は、インデックス型日本株投信の中でもリターンを重視したい方におすすめとなっています。
今回は、つみたてNISAの対象となっている日経平均株価に連動する日本株投信全16銘柄について徹底解説した上で、おすすめの銘柄を紹介していきます。
つみたてNISAで日経平均株価に連動する日本株投信を運用するメリットとは?
つみたてNISAは、2018年1月から始まった、少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。
つみたてNISAの非課税投資枠は毎年40万円、2018年から2037年までの20年間で最大800万円となっています。
※2018年から2037年まで毎年積み立てた場合に非課税枠が最大800万円になるということであり、2020年から始めた場合には2037年までの18年間で最大720万円となります。また、投資信託の購入から20年間が非課税期間となります(2037年に購入した投資信託は2056年まで非課税)。
今回は、つみたてNISAの対象となっている日経平均株価に連動する日本株投信全16銘柄について徹底解説した上で、おすすめの銘柄を紹介していきます。
日経平均株価は、東証株価指数TOPIXと並ぶ代表的な日本株指数です。
TOPIXは東証一部に上場している全2,100銘柄以上の時価総額加重平均で算出される一方、日経平均株価は東証一部に上場している主要225銘柄の株価単純平均で算出されています。
日経平均株価は、225銘柄の株価を単純平均したものであるため、ファーストリテイリングやソフトバンクグループといった株価が大きい値嵩株の影響を受けやすいことが特徴です。
TOPIXと日経平均の構成銘柄上位5銘柄とその構成比はそれぞれ次の通りです(2020年1月31日時点)。
TOPIX構成銘柄上位 | 構成比 | 日経平均構成銘柄上位 | 構成比 | |
【7203】トヨタ自動車 | 3.60% | 【9983】ファーストリテイリング | 9.21% | |
【6758】ソニー | 2.06% | 【9984】ソフトバンクグループ | 4.21% | |
【8306】三菱UFJフィナンシャルグループ | 1.63% | 【8035】東京エレクトロン | 3.80% | |
【9432】NTT | 1.54% | 【6954】ファナック | 3.15% | |
【9984】ソフトバンクグループ | 1.48% | 【9433】KDDI | 3.05% |
※TOPIXはETF【1306】TOPIX連動型上場投資信託、日経平均はETF【1321】日経225連動型上場投資信託のファンド組み入れ銘柄を参照しています。
TOPIXと日経平均株価を比較してみると、日経平均の方がリスク・リターンが大きくなっています。
※2017年1月始値から2019年12月終値までの3年間で計測してみると、日経平均株価は19,594.16円→23,656.62円(+20.73%)、TOPIXは1,554.48円→1,721.36円(+10.73%)と日経平均株価がダブルスコアを付けています。
投資におけるリスク・リターンは、TOPIX連動型投信>日経平均株価連動型投信>日本株への個別株投資の順番に高くなっていると認識しておきましょう。
つみたてNISAで運用できる日経平均株価に連動する日本株投信の注目ポイント
つみたてNISAの対象となっている日経平均株価に連動する日本株投信の注目ポイントについて抑えておきましょう。
※つみたてNISAの対象商品は金融庁の「つみたてNISAの対象商品」を参照しています。また、投資信託の「信託報酬」や「直近5年間の成績」については、日本経済新聞社の各投資信託ページに掲載されている2020年6月末時点のデータを参照しています。
・「運用タイプ」をチェック!
投資信託は、運用する方法によって「インデックス」と「アクティブ」に分けられます。
インデックスとは、日経平均株価やTOPIX、NYダウといった指数(インデックス)との連動を目指すファンドです。
アクティブは、ファンドが独自の観点で運用を行い、インデックスファンドよりも優れた成績を目指すファンドです。
インデックスファンドの方がリスク・リターンが低く、アクティブファンドはリスク・リターンが高いと認識しておきましょう。また、信託報酬もインデックスファンドの方が低くなる傾向があります。
日経平均株価連動型の日本株投信はいずれもインデックスファンドとなっています。
・投資信託の手数料である「信託報酬」をチェック!
つみたてNISAの取引手数料は、多くの金融機関で無料となっています。
ただ、投資信託を運用する際には、ファンドに支払う手数料である「信託報酬」が発生してきます。信託報酬は年率で表示され、保有残高から日割り計算した金額が毎日差し引かれていきます。
信託報酬は投資信託ごとに異なりますが、言うまでもなく、信託報酬は低ければ低いに越したことはありません。
・「直近5年間の成績」をチェック!
投資信託の運用成績をはかる上では、「直近5年間の成績」(2020年6月末時点)をチェックしましょう。
なお、投資信託の運用成績は、個別株投資やETF投資とは異なり、分配金が再投資された上での成績となっています。つまり、「直近5年間の成績」は、直近5年間の値上がり益(キャピタルゲイン)と分配金(インカムゲイン)の合計です。また、投資信託の基準価額は信託報酬が控除されてからの値であるため、信託報酬も「直近5年間の成績」にしっかりと含まれています。
つみたてNISAで運用できる日経平均株価に連動する日本株投信全16銘柄について徹底比較!
つみたてNISAの対象となっている日経平均株価に連動する日本株投信全16銘柄について詳しく見ていきましょう。
朝日ライフ 日経平均ファンド
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.55% |
直近5年間の成績 | +17.90% |
朝日ライフ 日経平均ファンドは、朝日ライフ アセットマネジメントが運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
日経平均連動型投信の中では信託報酬が高く、おすすめできません。
たわらノーロード 日経225
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.187% |
直近5年間の成績 | +22.57% |
たわらノーロード 日経225は、アセットマネジメントOneが運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
信託報酬が低く、日経平均連動型投信として問題なく運用できます。
しんきんノーロード日経225
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.429% |
直近5年間の成績 | +5.65% |
しんきんノーロード日経225は、しんきんアセットマネジメント投信が運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
成績が他の銘柄と比べて低くなっているのは運用開始日が2017年10月31日からと運用時期が短くなっているためですが、信託報酬の高さはデメリットです。他の銘柄を選ぶようにしましょう。
iFree 日経225インデックス
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.154% |
直近5年間の成績 | +41.17% |
iFree 日経225インデックスは、大和証券投資信託委託が運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
信託報酬は最安値帯となっており、おすすめの銘柄です。
なお、他の日経平均連動型投信と比べて、これだけ良い成績となっている理由は、運用開始日が株安となっていた2016年9月8日からだったためです。
<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.154% |
直近5年間の成績 | +32.66% |
<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンドは、ニッセイアセットマネジメントが運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
日経平均連動型投信の中では信託報酬が最安値帯となっており、おすすめの銘柄です。
ニッセイ日経225インデックスファンド
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.275% |
直近5年間の成績 | +19.92% |
ニッセイ日経225インデックスファンドは、ニッセイアセットマネジメントが運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
信託報酬がやや高めです。同じ運用会社でより信託報酬が低い「<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド」など、他の銘柄をおすすめします。
農林中金<パートナーズ>つみたてNISA日本株式 日経225
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.385% |
直近5年間の成績 | +1.88% |
農林中金<パートナーズ>つみたてNISA日本株式 日経225は、農林中金全共連アセットマネジメントが運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
成績が他の銘柄と比べて低くなっているのは運用開始日が2017年12月19日からであるためですが、信託報酬の高さはデメリットです。他の銘柄を選ぶようにしましょう。
NZAM・ベータ 日経225
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.176% |
直近5年間の成績 | -5.34% |
NZAM・ベータ 日経225は、農林中金全共連アセットマネジメントが運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
コロナショック真只中の2020年2月13日に運用開始したこともありマイナスとなっていますが、信託報酬は低く、問題なく運用できます。
野村インデックスファンド・日経225
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.44% |
直近5年間の成績 | +19.01% |
野村インデックスファンド・日経225は、野村アセットマネジメントが運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
信託報酬が高めです。他の銘柄を選ぶことをおすすめします。
野村つみたて日本株投信
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.187% |
直近5年間の成績 | +15.20% |
野村つみたて日本株投信は、野村アセットマネジメントが運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
信託報酬は低く、日経平均連動型投信として問題なく運用できます。なお、同じ野村アセットマネジメントの「野村インデックスファンド・日経225」よりも成績が低くなっていますが、これは「野村つみたて日本株投信」の運用開始日が2017年10月2日からであるためです。
i-SMT 日経225インデックス(ノーロード)
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.187% |
直近5年間の成績 | +3.85% |
i-SMT 日経225インデックス(ノーロード)は、三井住友トラスト・アセットマネジメントが運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
信託報酬が低く、問題なく運用可能です。成績がそれほどよくないのは、運用開始日が2017年11月24日からと短いためです。
SMT 日経225インデックス・オープン
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.407% |
直近5年間の成績 | +19.21% |
SMT 日経225インデックス・オープンは、三井住友トラスト・アセットマネジメントが運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
信託報酬が高く、おすすめできません。
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.154% |
直近5年間の成績 | -0.27% |
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)は、三菱UFJ国際投信が運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
信託報酬は日経平均連動型投信の中では最安値帯であり、おすすめの銘柄です。
成績はマイナスとなっていますが、これは運用開始日が株高となっていた2018年2月2日からだったためです。
eMAXIS 日経225インデックス
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.44% |
直近5年間の成績 | +19.01% |
eMAXIS 日経225インデックスは、三菱UFJ国際投信が運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
信託報酬が高いため、同じ運用会社でより信託報酬が低い「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」など他の銘柄を選ぶことをおすすめします。
つみたて日本株式(日経平均)
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.198% |
直近5年間の成績 | +19.43% |
つみたて日本株式(日経平均)は、三菱UFJ国際投信が運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
信託報酬が低く、問題なく運用可能です。ただ、同じ運用会社でより信託報酬が低い「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」の方をおすすめします。
Smart-i 日経225インデックス
運用タイプ | インデックス |
信託報酬 | 0.187% |
直近5年間の成績 | +21.48% |
Smart-i 日経225インデックスは、りそなアセットマネジメントが運用する、日経平均株価に連動する日本株投信です。
信託報酬は低く、日経平均連動型投信として問題なく運用できます。
つみたてNISAで運用できる日経平均株価に連動する日本株投信の比較一覧表
日経平均株価に連動する日本株投信 | 運用タイプ | 信託報酬 | 直近5年間の成績 |
朝日ライフ 日経平均ファンド | インデックス | 0.55% | +17.90% |
たわらノーロード 日経225 | インデックス | 0.187% | +22.57% |
しんきんノーロード日経225 | インデックス | 0.429% | +5.65% |
iFree 日経225インデックス | インデックス | 0.154% | +41.17% |
<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド | インデックス | 0.154% | +32.66% |
ニッセイ日経225インデックスファンド | インデックス | 0.275% | +19.92% |
農林中金<パートナーズ>つみたてNISA日本株式 日経225 | インデックス | 0.385% | +1.88% |
NZAM・ベータ 日経225 | インデックス | 0.176% | -5.34% |
野村インデックスファンド・日経225 | インデックス | 0.44% | +19.01% |
野村つみたて日本株投信 | インデックス | 0.187% | +15.20% |
i-SMT 日経225インデックス(ノーロード) | インデックス | 0.187% | +3.85% |
SMT 日経225インデックス・オープン | インデックス | 0.407% | +19.21% |
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | インデックス | 0.154% | -0.27% |
eMAXIS 日経225インデックス | インデックス | 0.44% | +19.01% |
つみたて日本株式(日経平均) | インデックス | 0.198% | +19.43% |
Smart-i 日経225インデックス | インデックス | 0.187% | +21.48% |
結論:つみたてNISAで運用できる日経平均株価に連動する日本株投信でおすすめの銘柄!
最後に、つみたてNISAで運用できる日経平均株価に連動する日本株投信について、おすすめの銘柄をまとめていきましょう。
日経平均連動型の日本株投信は、インデックス型日本株投信の中でも大きなリターンを期待できることが特徴です。
基本的にどの銘柄にも違いはなく、成績の差は信託報酬と運用開始日の違いによるものです。このため、信託報酬で選んでしまって問題ありません。
日経平均連動型投信で信託報酬が最安値帯となっている銘柄は次の通りです。
・「iFree 日経225インデックス」
・「<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド」
・「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」
上記3銘柄には運用開始日以外の違いはないため、好みで選んで構いません。
当サイトでは、つみたてNISAで日本株投信を運用するなら、今回紹介してきた日経平均連動型の日本株投信をおすすめします。
つみたてNISAで日経平均株価に連動する日本株投信を運用できるおすすめネット証券は?
つみたてNISAで日経平均株価に連動する日本株投信を運用するなら、マネックス証券がおすすめです。
マネックス証券のつみたてNISAでは150銘柄以上の投資信託を取り扱っており、つみたてNISA口座の買付・換金手数料は無料となっています。また、マネックス証券のつみたてNISAは最低積立金額が毎月100円から、どなたでも簡単に始めることができます。
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