「ETF投資をしたいけど、どの証券会社がおすすめなんだろう?」と、お困りではありませんか?
ETF(上場投資信託)は、投資信託のような安全なインデックス投資を、個別株投資のように手軽にできることが魅力の金融商品です。
ETF投資をする場合の証券会社選びは、「取引手数料が無料になるか?」「NISA手数料が無料になるか?」の2点をチェックすることがおすすめです。
今回は、主要ネット証券9社(楽天証券、SBI証券、松井証券、岡三オンライン証券、DMM株、ライブスター証券、GMOクリック証券、auカブコム証券、マネックス証券)について、ETF投資にのみ観点を当てて比較していきます。
ETFとは?
ETFは「Exchange-Traded Fund」の略称で、「上場投資信託」や「上場投信」と呼ばれる金融商品です。
ETFは、日経平均やTOPIX、NYダウといった指数(インデックス)に連動する金融商品ですが、インデックス投資は個別株投資よりも圧倒的にリスクが小さく、投資初心者におすすめです。
ETFに似た金融商品としては、指数に連動するインデックス型投資信託があります。
投資信託は1日1回しか取引することができませんが、ETFは個別株投資と同様に市場が開いている時間にはいつでも取引することが可能です。そして、ファンドへの手数料である信託報酬は、ETFの方が投資信託よりも低めとなっています。
また、投資信託は証券会社によっては取り扱っていない商品もありますが、ETFは証券取引所に上場しているため、全ての銘柄を証券会社から取引することが可能です。
ETF投資を少しでも有利に進めるには、取引手数料が安いなどETF投資に強みを持つ証券会社を選ぶことが重要となることは言うまでもありません。
ETF投資をするためのネット証券選びのポイント
今回は、主要ネット証券9社について、ETF投資に重点を置いて比較検証していきます。
ETF投資においては、証券会社は取引手数料で全て決めてしまって問題ありません。
大前提として、証券会社選びにおいては手数料が安いネット証券を選ぶことが重要です。ETF投資において、手数料が高い店舗型証券を選ぶ合理性はありません。
ETF投資をするためのネット証券選びのポイントは「取引手数料が無料になること」、「NISA手数料が無料になること」の2点です。
・「取引手数料」が無料になるか?
ETFの手数料には、証券会社で購入する際の「取引手数料」と、運用会社に支払う「信託報酬」の2つがあります。
信託報酬は銘柄ごとに異なっており、どの証券会社で取引しても同じです。信託報酬は年率で示され、1日ごとに引かれていきます。
つまり、証券会社選びで重要になってくるのは「取引手数料」が安いことです。
ETFは最低投資金額が低く、最も高い銘柄でも50万円以内に収まります。
一部の証券会社では、1日の取引額が一定額以下の場合は取引手数料が無料になる手数料体系を採用しています。
ETF投資においては、この手数料システムを利用すれば、取引手数料を無料にすることが可能です。
ETF投資を行う上では、1日の取引額が一定額以下の場合は取引手数料が無料になるネット証券を最大限活用するようにしましょう。
また、ETFは流動性が低い銘柄が少なくないため、一度に大きな金額を投資してしまうと、市場価格よりも高い価格で約定してしまう取引リスクが生じてしまうことがあります。
取引手数料が無料となる1日50万円以下でチマチマと買い集めていくのは時間分散になるだけでなく、取引リスクを小さくする効果も期待されます。
・「NISA手数料」が無料になるか?
NISAは、年間120万円の投資枠から生じた利益が5年間に渡って非課税になる個人投資家優遇制度です。
ETFもNISAの対象に含まれます。ETFは必要投資金額が小さい銘柄が多いため、120万円の枠内の中でポートフォリオを組んでETF投資をすることが可能です。
証券会社の中には、NISA取引時の手数料が無料となる証券会社もあります。
NISA口座でETF投資する場合には、必ずNISA取引手数料が無料となる証券会社を選ぶようにしましょう。
ETF投資におすすめのネット証券9選!
ETF投資におすすめのネット証券についてランキング形式で見ていきましょう。
第9位 マネックス証券
取引手数料(50万円・税込) | 275円 |
NISA手数料 | 無料 |
マネックス証券は、注文ごとに手数料を計算する「取引毎手数料コース」、1日の約定金額の合計額に対して手数料を計算する「一日定額手数料コース」の2つの手数料体系が用意されています。ただ、いずれも手数料が高く、ETF投資にはおすすめできません。一方、2019年12月から、ETF・ETN・REITの信用取引手数料が無料となっているため、短期投資には問題ありません。
第8位 auカブコム証券
取引手数料(50万円・税込) | 275円 |
NISA手数料 | 無料 |
auカブコム証券(旧・カブドットコム証券)は、ETFを信用取引する場合にはおすすめのネット証券です。現物手数料は発生してしまいますが、NISA手数料は無料となっています。また、NISA口座を開設した場合には、現物株式取引手数料が最大5%割引となる「NISA割」が適用されます。信用取引手数料は完全無料となっているため、レバレッジ型やインバース型ETFで短期投資する際にはおすすめの証券会社です。
第7位 GMOクリック証券
取引手数料(50万円・税込) | 265円 |
NISA手数料 | 無料 |
GMOクリック証券は、FX取引に強みを持つことで知られる証券会社です。株式取引においても手数料の安さに強みを持ちます。手数料体系としては「1約定ごとプラン」と「1日定額プラン」が用意されていますが、残念ながら「1日定額プラン」では無料となることはありません。NISAでの取引手数料は無料となります。
第6位 ライブスター証券
取引手数料(50万円・税込) | 198円 |
NISA手数料 | 通常の手数料と同じ |
ライブスター証券は、手数料の安さが魅力的なネット証券です。通常の株式投資においては手数料で最も優れるネット証券ですが、定額無料とはならないため、ETF投資においては手数料最安とはいきません。また、NISA手数料は無料にならず、通常の現物手数料と同じです。ETFの長期投資、NISAを使ったETF投資にはおすすめできませんが、信用取引手数料は完全無料であり、また信用取引の金利も他社より低くなっています。さらに、ライブスター証券では短期投資に有効なIF-DO注文やOCO注文をすることが可能です。レバレッジ型やインバース型ETFの短期投資には最もおすすめの証券会社です。
第5位 DMM株
取引手数料(50万円・税込) | 198円 |
NISA手数料 | 無料 |
DMM株は、手数料が安い新興ネット証券です。取引手数料は最安値帯となっており、NISA・ジュニアNISAでの取引手数料も無料となっています。手数料の1%分のDMMポイントが貯まることもメリットです。また、300万円以上の信用取引手数料が無料となるため、レバレッジ型・インバース型ETFの短期投資にもおすすめの証券会社です。
第4位 岡三オンライン証券
取引手数料(50万円・税込) | 0円 |
NISA手数料 | 通常の手数料と同じ |
岡三オンライン証券は、定額手数料無料とすることが可能なネット証券です。手数料体系は、1注文の約定代金で決まる「ワンショット」と、1日の約定代金の合計をもとに決まる「定額プラン」の2つが用意されており、「定額プラン」では1日50万円以下の約定なら無料となります。NISAは通常の手数料と同じですが、「定額プラン」を活用すれば1日50万円以下は無料となるため問題ありません。
第3位 松井証券
取引手数料(50万円・税込) | 0円 |
NISA手数料 | 無料 |
松井証券は、1日定額手数料のみという特殊な手数料体系を採用しているネット証券です。個別株投資や短期投資にはおすすめできませんが、1日50万円以下なら無料になるためETF投資には最適です。NISA手数料も無料となります。
第2位 SBI証券
取引手数料(50万円・税込) | 0円 |
NISA手数料 | 無料 |
SBI証券は、最大手のネット証券です。手数料体系は1約定ごとの「スタンダードプラン」と1日定額の「アクティブプラン」がありますが、「アクティブプラン」なら1日100万円まで手数料無料となります。NISA・ジュニアNISAでの取引手数料も恒久無料となっています。ETF投資はもちろん、株式・投資信託で資産運用するなら必ず口座開設しておきましょう。
第1位 楽天証券
取引手数料(50万円・税込) | 0円 |
NISA手数料 | 無料 |
楽天証券は、SBI証券と並ぶ大手ネット証券です。手数料体系は、1約定ごとの「超割コース」と、1日定額型の「いちにち定額コース」があります。「いちにち定額コース」では1日50万円まで手数料無料です。もちろん、NISA手数料も無料となります。ETF投資をする上では必ず口座開設しておくことをおすすめします。
ETF投資におすすめのネット証券比較一覧表
ネット証券 | 取引手数料(50万円・税込) | NISA手数料 |
楽天証券 | 0円 | 無料 |
SBI証券 | 0円 | 無料 |
松井証券 | 0円 | 無料 |
岡三オンライン証券 | 0円 | 通常の手数料と同じ |
DMM株 | 198円 | 無料 |
ライブスター証券 | 198円 | 通常の手数料と同じ |
GMOクリック証券 | 265円 | 無料 |
auカブコム証券 | 275円 | 無料 |
マネックス証券 | 275円 | 無料 |
まとめ:ETF投資でおすすめのネット証券は?
最後に、ETF投資でおすすめのネット証券についてまとめていきましょう。
ETFで長期・積立・分散投資をする場合には、1日の約定代金が50万円以下で無料となる楽天証券、SBI証券(100万円以下まで無料)、松井証券、岡三オンライン証券がおすすめです。ETF投資以外での資産運用も考えると、楽天証券かSBI証券がおすすめとなります。
ETFは流動性が低い銘柄が少なくないため、一度に大きな金額を投資してしまうと、市場価格よりも高い価格で約定してしまう取引リスクが生じてしまうことがあります。
このため、手数料が無料となる1日50万円以下でチマチマと買い集めていくことは時間分散になるだけでなく、取引リスクを小さくする効果も期待されます。
NISAでETF投資をしたい場合にも、取引手数料が無料となる楽天証券かSBI証券がおすすめです。
また、ETFの中には、短期投資に適するレバレッジ型やインバース型といった銘柄があります。これらのETFでデイトレードやスイングトレードといった短期投資をするなら、信用取引手数料が無料でかつ信用金利が低く、IF-DO注文やOCO注文といった短期投資用注文が使えるライブスター証券がおすすめです。