高配当株指数に連動する日本株ETF全8銘柄を徹底解説!【2020年最新版】

「配当金目的で高配当株投資をしたいけど、どの銘柄を選べばいいのか分からないから、ETFで高配当株投資ができないかな?」と思っていませんか?

企業の利益が株主に還元される配当金は、値上がり益と並ぶ株式投資のメリットですが、投資初心者が個別株での高配当株投資をするのは非常に難しいことが実態です。

ETFの中には、高配当株で構成される高配当株指数に連動する銘柄があり、個別株投資に比べると、リスクを抑えた上で高配当株投資をすることができます。

今回は、高配当株指数に連動する日本株ETF全8銘柄の違いについて徹底解説していきます。

 

高配当株指数に連動するETFとは?

今回は、高配当株で構成された高配当株指数に連動する日本株ETFについて見ていきます。

高配当株とは、配当金がより多く貰える銘柄のことです。具体的には「配当金がどの程度貰えるのか?」を示す「配当利回り」(=配当金÷株価)が3%以上の銘柄が、「高配当株」や「高配当銘柄」と呼ばれることが多くなっています。

日本株の高配当株としては、たばこ大手のJTや携帯キャリア3社、銀行株などが人気です。

ただ、企業業績が悪化すると、配当金が減らされる「減配」や配当金がなくなってしまう「無配」が発表されるケースも少なくありません。

現に、高配当株として個人投資家に人気となっていた日産自動車や青山商事などでは減配が発表されており、配当金が減らされてしまったショックに加えて株価も大暴落してしまうというダブルパンチになっています。

個人投資家が高配当株投資を行うのは非常に難しいというのが実態です。

特に、配当利回りの計算式では分母に株価があるため、株価が下がれば下がるほど配当利回りが高くなるという一種の矛盾点があります。高配当株投資では「株価が下がっている銘柄ほど配当利回りが高く、投資に有利に見えてしまう」ため、危険な逆張りをしてしまうリスクがあります。

高配当株投資をするにあたっては、高配当銘柄に分散投資してリスクヘッジすることが重要ですが、投資初心者には難しい作業です。

高配当株指数に連動するETFなら、高配当株に分散投資されているため、わざわざ銘柄選びをする必要がなく高配当株投資をすることが可能となります。

 

高配当株指数に連動するETFの注目ポイント

高配当株指数に連動するETFの注目ポイントを抑えておきましょう。

※信託報酬・分配金については、日本取引所のETF一覧ページにあるパンフレットの情報を参照しています。また、月足チャート画像や値動きについては、マネックス証券の「マーケットライダープレミアム」で当該銘柄を参照したデータを記載しています。

・手数料である「信託報酬」を要チェック!

ETFの手数料には、証券会社で購入する際の売買手数料と、運用会社に支払う信託報酬の2つがあります。ETFの銘柄選びで重要なのは信託報酬です。信託報酬は年率で示され、1日ごとに引かれていきます。

高配当株指数に連動するETFにおいても、信託報酬が低いことは重要なポイントになります。

なお、楽天証券や松井証券などの手数料が無料になる証券会社を選ぶことで、売買手数料は問題にならなくなります。ETF投資をする際には、一定の代金以下で手数料が無料になる証券会社で行うようにすることがおすすめです。

 

・ETFの「分配金」と「分配金利回り」を抑えておこう

ETFを保有していると、株の配当金のような形で「分配金」を受け取ることができます。

ただ、株の配当金と同じように、分配金を受け取る際には権利確定日にETFを保有しておく必要があることには注意が必要です。

分配金が年に何回・合計いくら分配されるのかは銘柄によって異なりますが、分配金の目安となる「分配金利回り」は必ずチェックしておきましょう。

分配金利回りは、過去1年間に支払った分配金をある時点の基準価額で割って算出されるものです。例えば、過去1年間の分配金が合計300円、ETFの基準価額が1万円の場合には、分配金利回りは3.00%となります。

分配金利回りが高いことが高配当株指数に連動するETFの最大のメリットであり、分配金利回りは高配当株指数に連動するETF選びにおいて最も重要なポイントであると言えます。
※分配金利回りは、過去1年間の分配金実績を2020年2月28日時点の終値で割った値で算出しています。

なお、ETFの分配金は投資信託とは違って再投資されないことには注意が必要です。ETFで積立・分散投資をする際には、分配金を手動でETFに再投資するようにしましょう。

 

・「直近3年間の値動き」はどうなっていたか?

高配当株指数に連動するETFでネックとなるのが、値上がり益が得にくいことです。

高配当株指数に連動するETFは配当利回りに特化されたポートフォリオとなっているため、日経平均やTOPIXに連動する日本株ETFと比べると、分配金利回りが高くなっている一方で値上がり益は不利になっています。

分配金利回りを多く貰えたとしても、資産価格がそれ以上に下がってしまっていたら、元も子もありません。

高配当株指数に連動するETFの値上がり益やリスクの目安として、「直近3年間の値動き」については必ずチェックしておきましょう。
※今回は、2017年2月1日始値から2020年2月28日終値までの値動き率について記載しています。

 

・「必要投資金額」はいくらか?

そのETFに投資する際の「必要投資金額」についても抑えておきましょう。

ETFは銘柄ごとに単元口数が異なっており、高配当株指数に連動するETFも銘柄によって1口~10口となっています。

必要投資金額が大きくなってしまうと、取引口数によっては楽天証券や松井証券の1日定額取引で手数料を無料にすることができなくなってしまう場合もあるため注意しておきましょう。

 

高配当株指数に連動するETF全8銘柄について徹底解説!

高配当株指数に連動する高配当株で構成されたETF全8銘柄について詳しく見ていきましょう。

【1698】上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100)

【1698】上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100)

信託報酬(税込)0.308%
分配金55.1円(年4回)
分配金利回り3.57%
直近3年間の値動き-9.50%(1,705円→1,543円)
必要投資金額15,430円(10口)

【1698】上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100)は、日興アセットマネジメントが運用する、「東証配当フォーカス100指数」に連動するETFです。

「東証配当フォーカス100指数」は、東証一部の主要銘柄の中から配当利回りが高い大型90株とREIT10銘柄で構成される指数です。構成銘柄上位は、花王(7.62%)、キヤノン(5.70%)、JT(5.00%)、ブリヂストン(4.52%)、アサヒグループホールディングス(3.83%)となっています。日本株では連続増配年数が30年と最も長く、減配リスクがない花王が最も構成比が高くなっており、配当指数としては最もポピュラーな指数と言えます。

分配金利回りは高いものの、直近3年間では-10%近く下げており、ほぼプラマイゼロの収益となっています。高配当株ETFとしては最もポピュラーな銘柄です。

 

【1577】NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信

【1577】NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信

信託報酬(税込)0.352%
分配金811円(年4回)
分配金利回り4.04%
直近3年間の値動き-13.24%(23,100円→20,040円)
必要投資金額20,040円(1口)

【1577】NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する、「野村日本株高配当70(配当除く)」に連動するETFです。

「野村日本株高配当70(配当除く)」は、今期予想配当利回りの高い日本株70銘柄で構成されている株価指数です。構成銘柄上位は、清水建設(2.24%)、SBIホールディングス(1.62%)、伊藤忠商事(1.62%)、大和証券グループ本社(1.61%)、オリックス(1.59%)となっています。

直近の分配金利回りは4%を超えていますが、直近3年間で-12%を超える値下がりとなっており、ややリスクが気になります。値下がりリスクが高いことを留意しておきましょう。

 

【1478】iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF

【1478】iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF

信託報酬(税込)0.209%
分配金68円(年2回)
分配金利回り3.82%
直近3年間の値動き-11.58%(2,011円→1,778円)
必要投資金額1,778円(1口)

【1478】iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETFは、ブラックロック・ジャパンが運用する、「MSCIジャパン高配当利回りインデックス」と連動するETFです。

「MSCIジャパン高配当利回りインデックス」は、配当利回りや配当継続性、配当性向などの基準を満たした大型・中型株で構成される株価指数です。構成銘柄上位は、東京エレクトロン(5.32%)、NTTドコモ(5.28%)、KDDI(5.22%)、東京海上ホールディングス(5.20%)、トヨタ自動車(4.97%)となっています。

高配当株ETFの中では信託報酬が低く、分配金利回りも問題ありません。ただ、直近3年間では-10%を超える値下がりとなっています。

 

【1399】上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ

【1399】上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ

信託報酬(税込)0.385%
分配金42.9円(年4回)
分配金利回り3.01%
直近3年間の値動き-6.06%(1,516円→1,424円)
必要投資金額14,240円(10口)

【1399】上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティは、日興アセットマネジメントが運用する、「MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数」に連動するETFです。

「MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数」は、金融株を除く日本株の中から、流動性が高い400銘柄を抽出した上で、配当利回り上位150銘柄で構成されている株価指数です。150銘柄のポートフォリオはリスクを最小化して最適化されています。構成銘柄上位は、東京建物(1.21%)、リコー(1.19%)、ヒューリック(1.18%)、東京エレクトロン(1.15%)、パナソニック(1.14%)となっています。

低リスク・高利回りをうたっているだけあり、直近3年間の値下がり率は低水準に留まっており、リスクが小さくなっていることが分かります。信託報酬はやや高く、分配金利回りは高配当株ETFの中ではやや低くなっているものの、低リスクであることは分配金目的のETFでは強みとして表れています。

 

【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信

【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信

信託報酬(税込)0.308%
分配金1,352円(年4回)
分配金利回り4.43%
直近3年間の値動き-15.86%(36,250円→30,500円)
必要投資金額30,500円(1口)

【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する、「日経平均高配当株50指数」に連動するETFです。

「日経平均高配当株50指数」は、日経平均株価を構成する225銘柄の中から配当利回りが高い50銘柄から算出される株価指数です。構成銘柄上位は、NTTドコモ(3.57%)、野村ホールディングス(3.46%)、三菱UFJフィナンシャルグループ(3.37%)、武田薬品工業(3.37%)、SUBARU(3.27%)となっています。

分配金利回りは4%超と高くなっているものの、直近3年間では-15%を超える下落となっています。ハイリスク・ハイリターンの高配当株ETFと認識しておきましょう。

 

【1494】One ETF 高配当日本株

【1494】One ETF 高配当日本株

信託報酬(税込)0.308%
分配金537円(年2回)
分配金利回り3.32%
直近3年間の値動き-10.63%(18,060円→16,140円)
必要投資金額16,140円(1口)

【1494】One ETF 高配当日本株は、アセットマネジメントOneが運用する、「S&P/JPX 配当貴族指数」に連動するETFです。

「S&P/JPX 配当貴族指数」は、東証一部上場銘柄の内、10年以上毎年増配しているか、安定した配当を維持している40~50銘柄を対象とした株価指数です。配当利回り加重平均によってポートフォリオが構成されており、構成銘柄上位は、JT(3.50%)、ローソン(3.40%)、NTTドコモ(2.97%)、ニチアス(2.81%)、阪和興業(2.75%)となっています。

信託報酬・分配金利回り・直近3年間の値動きのいずれも、高配当株ETFの中では平均水準となっています。可もなく不可もなくの高配当株ETFです。

 

【1651】ダイワ上場投信-TOPIX高配当40指数

【1651】ダイワ上場投信-TOPIX高配当40指数

信託報酬(税込)0.209%
分配金35.7円(年4回)
分配金利回り4.00%
直近3年間の値動き-15.37%(1,054円→892円)
必要投資金額8,920円(10口)

【1651】ダイワ上場投信-TOPIX高配当40指数は、大和証券投資信託委託が運用する、「TOPIX高配当40指数」に連動するETFです。

「TOPIX高配当40指数」は、東証一部銘柄の中でも時価総額・流動性が高い100銘柄で構成される「TOPIX100」の構成銘柄から、配当利回りが高い40銘柄で構成される株価指数です。構成銘柄上位は、トヨタ自動車(5.57%)、三菱UFJフィナンシャルグループ(5.28%)、武田薬品工業(5.09%)、三井住友フィナンシャルグループ(4.71%)、KDDI(4.63%)となっています。

信託報酬は低く、分配金利回りも4%と高水準です。ただ、直近3年間では-15%を超える値下がりとなっています。信託報酬が低い、ハイリスク・ハイリターンの高配当ETFと認識しておくとよいでしょう。

 

【2529】NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信

【2529】NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信

信託報酬(税込)0.308%
分配金14円(年4回)
分配金利回り1.52%
直近3年間の値動き-8.49%(1,001円→916円)
必要投資金額916円(1口)

【2529】NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する、「野村株主還元70」に連動するETFです。

「野村株主還元70」は、金融・保険業を除く銘柄の内、配当金や自社株買いといった株主還元を積極的に行っている70銘柄で構成される株価指数です。構成銘柄上位は、アステラス製薬(2.15%)、NTTドコモ(2.10%)、SUBARU(2.10%)、小野薬品工業(2.09%)、伊藤忠商事(2.08%)となっています。

運用が始まったのが2019年4月からと運用歴が短いため、分配金実績も低めとなっています。とはいえ、特におすすめする理由もありません。

 

高配当株指数に連動するETF比較一覧表

高配当株指数連動ETFメリットデメリット信託報酬(税込)分配金利回り直近3年間の値動き必要投資金額
【1698】上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100)特になし特になし0.308%3.57%-9.50%15,430円
【1577】NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信分配金利回りが高い値下がりリスクが高い0.352%4.04%-13.24%20,040円
【1478】iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF信託報酬が低い特になし0.209%3.82%-11.58%1,778円
【1399】上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ値下がりリスクが高い分配金利回りがやや低い0.385%3.01%-6.06%14,240円
【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信分配金利回りが高い値下がりリスクが高い0.308%4.43%-15.86%30,500円
【1494】One ETF 高配当日本株特になし特になし0.308%3.32%-10.63%16,140円
【1651】ダイワ上場投信-TOPIX高配当40指数信託報酬が低い、分配金利回りが高い値下がりリスクが高い0.209%4.00%-15.37%8,920円
【2529】NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信特になし運用歴が短い0.308%1.52%-8.49%916円

 

 

結論:高配当株指数に連動するETFでおすすめはこの銘柄!

最後に、高配当株指数に連動する日本株ETFでおすすめの銘柄についてまとめていきましょう。

高配当株指数に連動するETFは、どれもほとんど変わらないというのが実際の所です。この中から選ぶとしたら、リスクが低い【1399】上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティがおすすめです。

ただ、そもそもの話として、高配当株指数に連動する日本株ETFはおすすめできるETFではありません。直近3年間で見ても、全てのETFが下落しており、分配金を含めてもトータルマイナスになっている銘柄が大半です。

これは、配当利回りの分母は株価であるため、どうしても配当利回りが高い銘柄で運用するとなると、成長株ではなく株価を下げている銘柄で構成されることになってしまいがちであることが一因です。

個別株投資においてもETFにおいても、「成長による値上がりが期待される銘柄に投資した上で、分配金利回りに期待する」という投資姿勢が重要です。

「これ以上は値下がりしそうにない高配当株に投資して、安全にたくさん配当金を貰いたい」という気持ちは分かりますが、その結果がどうなっているのかは、高配当株ETFの直近3年間値動きを見てみれば分かるかと思います。

当サイトでは、高配当株ETFに投資するなら、成長による値上がり益が期待できてかつ3~4%以上の分配金利回りが期待できる【1311】TOPIX Core 30 連動型上場投資信託をおすすめします。