欧州株指数に連動する欧州株ETF全7銘柄を徹底解説!【2020年最新版】

「イギリスやドイツ、フランスなどの欧州株にETFでインデックス投資したいけど、どの銘柄を選べばいいんだろう?」と、お困りではありませんか?

欧州は日本と同じく先進国特有のマイナス金利・長期停滞に悩まされているイメージがあるかもしれませんが、世界的なグローバル企業がいくつも存在しています。

今回は、欧州株指数に連動する欧州株ETF全7銘柄の違いについて徹底解説していきます。

 

欧州株指数に連動する欧州株ETFとは?

今回は、欧州株指数の値動きに連動する欧州株ETFについて見ていきます。

欧州経済は、日本と同じく先進国特有の低成長・低金利が続いており、長期停滞が懸念されています。欧州の統一通貨であるユーロはマイナス金利政策が実施されており、イギリスはEUから脱退してしまいました。

とはいえ、欧州にもグローバル企業は多数あり、スイスの世界的食品・飲料会社NESTLE(ネスレ)やオランダの石油メジャーRoyal Dutch Shell(ロイヤル・ダッチ・シェル)、フランスの世界的ファッションブランドLVMH Moet Hennessy Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)などは世界時価総額トップ50に入る超巨大企業です。

ただ、欧州株に個別株投資をしようとしても、情報が少なく、日本では投資環境が整っていないのが現状です。

欧州株指数に連動する欧州株ETFでインデックス投資すれば、手数料が少なく済むだけでなく、欧州株に個別株投資するよりも圧倒的にリスクが小さくなります。

欧州株ETFは分配金利回りに優れる銘柄が多く、長期投資におすすめのETFとなっています。

先進国株というと日本株と米国株が中心になりがちですが、欧州株にも投資してみてはいかがでしょうか?

 

欧州株指数に連動する欧州株ETFの注目ポイント

欧州株指数に連動する欧州株ETFの注目ポイントを抑えておきましょう。

※信託報酬・分配金については、日本取引所のETF一覧ページにあるパンフレットの情報を参照しています。また、月足チャート画像や値動きについては、マネックス証券の「マーケットライダープレミアム」で当該銘柄を参照したデータを記載しています。

 

・手数料である「信託報酬」を要チェック!

ETFの手数料には、証券会社で購入する際の売買手数料と、運用会社に支払う信託報酬の2つがあります。ETFの銘柄選びで重要なのは信託報酬です。信託報酬は年率で示され、1日ごとに引かれていきます。

欧州株指数に連動する欧州株ETF選びにおいても、信託報酬が低いことは重要なポイントです。

なお、楽天証券や松井証券などの手数料が無料になる証券会社を選ぶことで、売買手数料は問題にならなくなります。ETF投資をする際には、一定の代金以下で手数料が無料になる証券会社で行うようにすることがおすすめです。

 

・ETFの「分配金」と「分配金利回り」を抑えておこう

ETFを保有していると、株の配当金のような形で「分配金」を受け取ることができます。

ただ、株の配当金と同じように、分配金を受け取る際には権利確定日にETFを保有しておく必要があることには注意が必要です。

分配金が年に何回・合計いくら分配されるのかは銘柄によって異なりますが、分配金の目安となる「分配金利回り」は必ずチェックしておきましょう。

分配金利回りは、過去1年間に支払った分配金をある時点の基準価額で割って算出されるものです。例えば、過去1年間の分配金が合計300円、ETFの基準価額が1万円の場合には、分配金利回りは3.00%となります。

欧州株ETFは分配金利回りが高い銘柄が多く、長期投資をする上で分配金利回りは最も重要なポイントです。
※分配金利回りは、過去1年間の分配金実績を2020年3月11日時点の終値で割った値で算出しています。

なお、ETFの分配金は投資信託とは違って再投資されないことには注意が必要です。ETFで積立・分散投資をする際には、分配金を手動でETFに再投資するようにしましょう。

 

・「直近3年間の値動き」はどうなっていたか?

欧州株ETFの値動きリスクについて抑えておくためにも、「直近3年間の値動き」は要チェックしておきましょう。
※今回は、2017年3月1日始値から2020年3月11日終値までの値動き率について記載しています。

 

・「必要投資金額」はいくらか?

そのETFに投資する際の「必要投資金額」についても抑えておきましょう。

ETFは銘柄ごとに単元口数が異なっていますが、欧州株ETFは全銘柄が1口となっています。

必要投資金額が大きくなってしまうと、取引口数によっては楽天証券や松井証券の1日定額取引で手数料を無料にすることができなくなってしまう場合もあるため注意しておきましょう。

 

欧州株指数に連動する欧州株ETF全7銘柄について徹底解説!

欧州株指数に連動する欧州株ETF全7銘柄について詳しく見ていきましょう。

【1385】UBS ETF ユーロ圏大型株50 (ユーロ・ストックス50)

【1385】UBS ETF ユーロ圏大型株50 (ユーロ・ストックス50)

信託報酬(税込)0.15%
分配金127円(年2回)
分配金利回り3.42%
直近3年間の値動き-5.95%(3,945円→3,710円)
必要投資金額3,710円(1口)

【1385】UBS ETF ユーロ圏大型株50 (ユーロ・ストックス50)は、UBSファンド・マネジメント(ルクセンブルク)エス・エイが運用する、「ユーロ・ストックス50® インデックス(ネットリターン)」に連動する欧州株ETFです。

「ユーロ・ストックス50® インデックス(ネットリターン)」は、ユーロ圏12ヶ国(オーストリア、ベルギー、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ポルトガル、スペイン)の株式市場の時価総額上位50社から構成される指標です。構成銘柄上位は、フランスの石油メジャー:TOTAL SA(5.03%)、ドイツのソフトウェア会社:SAP SE(4.88%)、フランスの世界的ファッションブランド:LVMH Moet Hennessy Louis Vuitton SE(4.03%)、ドイツの世界的化学メーカー:LINDE PLC(3.86%)、ドイツの世界的金融グループ:Allianz SE(3.59%)となっています。

直近3年間では値下がりしていますが、信託報酬が非常に低く、分配金利回りも高くなっています。分散投資によってリスクも限定されているため、長期投資におすすめのETFです。ただ、流動性が低いため、投資する際には取引量が最も多くなる大引けに終値価格で取得するようにしましょう。

 

【1386】UBS ETF 欧州株 (MSCI ヨーロッパ)

【1386】UBS ETF 欧州株 (MSCI ヨーロッパ)

信託報酬(税込)0.20%
分配金237円(年2回)
分配金利回り3.00%
直近3年間の値動き+7.94%(7,300円→7,880円)
必要投資金額7,880円(1口)

【1386】UBS ETF 欧州株 (MSCI ヨーロッパ)は、UBSファンド・マネジメント(ルクセンブルク)エス・エイが運用する、「MSCIヨーロッパ・インデックス(ネットリターン)」に連動する欧州株ETFです。

「MSCIヨーロッパ・インデックス(ネットリターン)」は、欧州の先進国15か国(オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、UK)の大型・中型株で構成される浮動株調整後時価総額加重平均型の指標です。構成銘柄上位は、スイスの世界的食品・飲料会社:Nestle SA(3.78%)、オランダの石油メジャー:Royal Dutch Shell PLC (3.01%)、スイスの世界的製薬会社:Novartis AG(2.32%)、スイスの世界的製薬会社:Roche Holding AG(2.19%)、イギリスの世界的メガバンク:HSBC Holdings PLC(1.86%)となっています。

信託報酬が低く、分配金利回りも3%あり、直近3年間でもしっかりと値上がりしており、長期投資におすすめのETFです。ただ、流動性が低いため、投資する際には取引量が最も多くなる大引けに終値価格で取得するようにしましょう。

 

【1387】UBS ETF ユーロ圏株 (MSCI EMU)

【1387】UBS ETF ユーロ圏株 (MSCI EMU)

信託報酬(税込)0.18%
分配金409円(年2回)
分配金利回り2.90%
直近3年間の値動き+0.42%(14,000円→14,060円)
必要投資金額14,060円(1口)

【1387】UBS ETF ユーロ圏株 (MSCI EMU)は、UBSファンド・マネジメント(ルクセンブルク)エス・エイが運用する、「MSCI EMUインデックス (ネットリターン)」に連動する欧州株ETFです。

「MSCI EMUインデックス (ネットリターン)」は、欧州通貨同盟(EMU)に属する先進国10か国(オーストリア、ベルギー、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、オランダ、ポルトガル、スペイン)の大型・中型株から構成される浮動株調整後時価総額加重平均型の指標です。構成銘柄上位は、フランスの石油メジャー:TOTAL(2.84%)、ドイツのソフトウェア会社:SAP(2.79%)、フランスの世界的ファッションブランド:LVMH MOET HENNESSY(2.65%)、ドイツの世界的金融グループ:ALLIANZ(2.27%)、オランダの世界的半導体製造装置メーカー:ASML HLDG(2.19%)となっています。

信託報酬が低く、分配金利回りも高く、ポートフォリオもしっかりしているため値下がりリスクも問題ありません。このデータだけ見れば長期投資におすすめしたいのですが、流動性の低さは許容範囲を超えています。欧州株ETFはいずれも流動性が低いのですが、この銘柄は特に低くなっており大きな取引リスクがあると言わざるを得ません。

次の画像は、この銘柄の2020年3月11日終値の板の状態です。

これは余りにも流動性がなさ過ぎます。この日は取引が成立しませんでしたが、仮に6株以上売ろうとすると9,450円でしか買い取ってもらえません。これだけで-30%を超える取引コストになってしまいます。

 

【1388】UBS ETF ユーロ圏小型株 (MSCI EMU小型株)

【1388】UBS ETF ユーロ圏小型株 (MSCI EMU小型株)

信託報酬(税込)0.33%
分配金244円(年2回)
分配金利回り2.37%
直近3年間の値動き-1.62%(10,460円→10,290円)
必要投資金額10,290円(1口)

【1388】UBS ETF ユーロ圏小型株 (MSCI EMU小型株)は、UBSファンド・マネジメント(ルクセンブルク)エス・エイが運用する、「MSCI EMU小型株インデックス(ネットリターン)」と連動する欧州株ETFです。

「MSCI EMU小型株インデックス(ネットリターン)」は、欧州通貨同盟(EMU)に属する先進国10か国の小型株で構成される浮動株調整後時価総額加重平均型の指標です。

大型株に連動する欧州株ETFに比べると、良い所が一つもありません。また、流動性もほとんどなく取引コストを抱えます。

わざわざ欧州株の小型株でインデックス投資する理由は特にないでしょう。

 

【1389】UBS ETF 英国大型株100 (FTSE 100)

【1389】UBS ETF 英国大型株100 (FTSE 100)

信託報酬(税込)0.20%
分配金399円(年2回)
分配金利回り4.63%
直近3年間の値動き-9.28%(9,480円→8,600円)
必要投資金額8,600円(1口)

【1389】UBS ETF 英国大型株100 (FTSE 100)は、UBSファンド・マネジメント(ルクセンブルク)エス・エイが運用する、「FTSE 100インデックス (トータルリターン)」に連動する英国株ETFです。

「FTSE 100インデックス(トータルリターン)」は、ロンドン証券取引所に上場している時価総額が大きい上位100銘柄で構成される浮動株調整後時価総額加重平均型の指標です。構成銘柄上位は、世界的メガバンク:HSBC HLDGS (6.97%)、石油メジャー:ROYAL DUTCH SHELL A(5.95%)、国際石油資本:BP(5.70%)、石油メジャー:ROYAL DUTCH SHELL B(5.12%)、製薬会社:ASTRAZENECA(4.86%)となっています。

直近3年間では下げていますが、信託報酬が低く、分配金利回りも非常に高くなっており、ポートフォリオは石油企業が多くなっているもののリスク分散されています。長期投資におすすめできる銘柄です。ただ、流動性が低く取引リスクを抱える点には注意しておきましょう。

 

【1391】UBS ETF スイス株 (MSCIスイス20/35)

【1391】UBS ETF スイス株 (MSCIスイス20/35)

信託報酬(税込)0.20%
分配金33円(年2回)
分配金利回り1.64%
直近3年間の値動き+12.04%(1,794円→2,010円)
必要投資金額2,010円(1口)

【1391】UBS ETF スイス株 (MSCIスイス20/35)は、UBSファンド・マネジメント(ルクセンブルク)エス・エイが運用する、「MSCIスイス20/35インデックス」に連動するスイス株ETFです。

「MSCIスイス20/35インデックス」は、スイス株式市場の大型・中型株で構成される浮動株調整後時価総額加重平均型の指標です。構成銘柄上位は、世界的食品・飲料会社:NESTLE(25.35%)、世界的製薬会社:NOVARTIS(15.53%)、世界的製薬会社:ROCHE HOLDING GENUSS(14.67%)、世界的保険会社:ZURICH INSURANCE GROUP(4.11%)、世界的ラグジュアリーブランド企業:FIN RICHEMONT NAMEN A(3.49%)となっています。

信託報酬は低いですが、分配金利回りはやや物足りません。また、直近3年間では+10%以上の値上がりとなっていますが、ポートフォリオを見てみると上位3銘柄で55%を占めており、リスク分散に難があります。

悪くはない銘柄ですが、積極的におすすめできる理由は見当たりません。

 

【1392】UBS ETF 英国株 (MSCI英国)

【1392】UBS ETF 英国株 (MSCI英国)

信託報酬(税込)0.20%
分配金110円(年2回)
分配金利回り4.88%
直近3年間の値動き-14.08%(2,619円→2,250円)
必要投資金額2,250円(1口)

【1392】UBS ETF 英国株 (MSCI英国)は、UBSファンド・マネジメント(ルクセンブルク)エス・エイが運用する、「MSCI英国インデックス(ネットリターン)」に連動する英国株ETFです。

「MSCI英国インデックス(ネットリターン)」はイギリス市場の大型・中型株で構成される浮動株調整後時価総額加重平均型の指標です。構成銘柄上位は、石油メジャー:Royal Dutch Shell(11.31%)、世界的メガバンク:HSBC Holdings(7.01%)、国際石油資本:BP(5.89%)、製薬会社:AstraZeneca(4.76%)、製薬会社:GlaxoSmithKline(4.50%)となっています。

構成銘柄・構成比率は【1389】UBS ETF 英国大型株100 (FTSE 100)とほとんど変わらず、分配金利回りが大きく、直近3年間で下げている点も共通です。長期投資しても問題ない銘柄ですが、流動性が低い点には注意が必要となります。

 

欧州株指数に連動する欧州株ETF比較一覧表

欧州株指数連動ETFメリットデメリット信託報酬(税込)分配金利回り直近3年間の値動き必要投資金額
【1385】UBS ETF ユーロ圏大型株50 (ユーロ・ストックス50)信託報酬が低い、分配金利回りが高い流動性が低い0.15%3.42%-5.95%3,710円
【1386】UBS ETF 欧州株 (MSCI ヨーロッパ)信託報酬が低い、分配金利回りが高い流動性が低い0.20%3.00%+7.94%7,880円
【1387】UBS ETF ユーロ圏株 (MSCI EMU)信託報酬が低い流動性が全くない0.18%2.90%+0.42%14,060円
【1388】UBS ETF ユーロ圏小型株 (MSCI EMU小型株)特になし流動性が低い0.33%2.37%-1.62%10,290円
【1389】UBS ETF 英国大型株100 (FTSE 100)信託報酬が低い、分配金利回りが高い流動性が低い0.20%4.63%-9.28%8,600円
【1391】UBS ETF スイス株 (MSCIスイス20/35)信託報酬が低い流動性が低い、ポートフォリオが偏っている0.20%1.64%+12.04%2,010円
【1392】UBS ETF 英国株 (MSCI英国)信託報酬が低い、分配金利回りが高い流動性が低い0.20%4.88%-14.08%2,250円

 

結論:欧州株指数に連動する欧州株ETFでおすすめはこの銘柄!

最後に、欧州株指数に連動する欧州株ETFでおすすめの銘柄についてまとめていきましょう。

欧州全体にインデックス投資したいなら、【1386】UBS ETF 欧州株 (MSCI ヨーロッパ)か【1385】UBS ETF ユーロ圏大型株50 (ユーロ・ストックス50)がおすすめです。

【1386】UBS ETF 欧州株 (MSCI ヨーロッパ)は、イギリス・スイスのグローバル企業が構成銘柄上位となっており直近3年間で大きな値上がりとなっています。

【1385】UBS ETF ユーロ圏大型株50 (ユーロ・ストックス50)は、フランス・ドイツのグローバル企業が構成銘柄上位となっています。

上位2銘柄はどちらも信託報酬が低く、分配金利回りが高くなっており、欧州のグローバル企業にリスク分散されたポートフォリオになっているため長期投資に問題ありません。ETF全体で見てもおすすめできる2銘柄です。

また、金融大国であるイギリス市場に連動するETFも、分配利回りが大きく長期投資しても問題ありません。

ただ、欧州株ETFはいずれの銘柄も流動性が低くなっているため、投資する際には売買が最も活発になる大引け時に取得して少しでも取引リスクを小さくするようにしましょう。

1日に一気に投資してしまうのではなく、証券会社の手数料無料の範囲内でチマチマと日数を分けて取得していくことがおすすめです。