先進国株指数に連動する世界株ETF全10銘柄を徹底解説!【2020年最新版】

「世界株ETFで資産運用したいけど、具体的にどの銘柄を選べばいいんだろう?」と、お困りではありませんか?

世界株ETFによるインデックス投資は資産運用の王道とも言えるものであり、ETF投資で最も基本になるものです。

今回は、先進国株指数に連動する世界株ETF全10銘柄の違いについて徹底解説していきます。

 

先進国株指数に連動する世界株ETFとは?

今回は、先進国株指数の値動きに連動する世界株ETFについて見ていきます。

世界株ETFとは、一般的には日本を含む先進国株で構成されるETFのことで、先進国株ETFと呼ばれる場合もあります。日本を含まない先進国株で構成される場合や、先進国株に加えて新興国株を含む場合など様々なケースがあります。

世界株ETFは、ETFとしてはミドルリスク・ミドルリターンの最も基本的なETFとなっていることが特徴です。米国株ETF・欧州株ETFよりもリスク・リターンともにやや抑えられていると言えます。

なお、米国株ETF、欧州株ETFについてはこちらのページを参照ください。

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世界株ETFはETF投資をする上では最も基本的な銘柄となり、世界株ETFだけでインデックス投資を行っても問題ありません。

投資初心者から投資上級者まで最もおすすめの基本となるETFであるため、必ず抑えておくようにしましょう。

 

先進国株指数に連動する世界株ETFの注目ポイント

先進国株指数に連動する世界株ETFの注目ポイントを抑えておきましょう。

※信託報酬・分配金については、日本取引所のETF一覧ページにあるパンフレットの情報を参照しています。また、月足チャート画像や値動きについては、マネックス証券の「マーケットライダープレミアム」で当該銘柄を参照したデータを記載しています。

 

・手数料である「信託報酬」を要チェック!

ETFの手数料には、証券会社で購入する際の売買手数料と、運用会社に支払う信託報酬の2つがあります。ETFの銘柄選びで重要なのは信託報酬です。信託報酬は年率で示され、1日ごとに引かれていきます。

世界株ETF選びにおいても、信託報酬が低いことは重要なポイントです。

なお、SBI証券や楽天証券などの手数料が無料になる証券会社を選ぶことで、売買手数料は問題にならなくなります。ETF投資をする際には、一定の代金以下で手数料が無料になる証券会社で行うようにすることがおすすめです。

 

・ETFの「分配金」と「分配金利回り」を抑えておこう

ETFを保有していると、株の配当金のような形で「分配金」を受け取ることができます。

ただ、株の配当金と同じように、分配金を受け取る際には権利確定日にETFを保有しておく必要があることには注意が必要です。

分配金が年に何回・合計いくら分配されるのかは銘柄によって異なりますが、分配金の目安となる「分配金利回り」は必ずチェックしておきましょう。

分配金利回りは、過去1年間に支払った分配金をある時点の基準価額で割って算出されるものです。例えば、過去1年間の分配金が合計300円、ETFの基準価額が1万円の場合には、分配金利回りは3.00%となります。

世界株ETF選びにおいても、分配金利回りは信託報酬と並んで重要なポイントとなります。
※分配金利回りは、過去1年間の分配金実績を2020年3月12日時点の終値で割った値で算出しています。

なお、ETFの分配金は投資信託とは違って再投資されないことには注意が必要です。ETFで積立・分散投資をする際には、分配金を手動でETFに再投資するようにしましょう。

 

・「直近3年間の値動き」はどうなっていたか?

値動きによるリスク・リターンを抑えておく上でも、世界株ETFの「直近3年間の値動き」についてもチェックしておきましょう。
※今回は、2017年3月1日始値から2020年3月12日終値までの値動き率について記載しています。

 

・「必要投資金額」はいくらか?

そのETFに投資する際の「必要投資金額」についても抑えておきましょう。

ETFは銘柄ごとに単元口数が異なっており、世界株ETFは銘柄によって1口~10口となっています。

必要投資金額が大きくなってしまうと、取引口数によってはSBI証券や楽天証券の1日定額取引で手数料を無料にすることができなくなってしまう場合もあるため注意しておきましょう。

 

先進国株指数に連動する世界株ETF全10銘柄について徹底解説!

先進国株指数に連動する世界株ETF全10銘柄について詳しく見ていきましょう。

【1394】UBS ETF 先進国株 (MSCIワールド)

【1394】UBS ETF 先進国株 (MSCIワールド)

信託報酬(税込) 0.30%
分配金 396円(年2回)
分配金利回り 2.02%
直近3年間の値動き -7.31%(21,050円→19,510円)
必要投資金額 19,510円(1口)

【1394】UBS ETF 先進国株 (MSCIワールド)は、UBSファンド・マネジメント(ルクセンブルク)エス・エイが運用する、「MSCIワールドインデックス」に連動する世界株ETFです。

「MSCIワールドインデックス」は、日本を含む先進国23ヶ国の株式市場の大型株・中型株で構成される浮動株調整後時価総額加重平均型の指標です。構成銘柄上位は、APPLE(2.42%)、MICROSOFT CORP(2.40%)、AMAZON.COM(1.88%)、FACEBOOK A(1.12%)、ALPHABET C(0.92%)とGAFAが上位となっています。なお、時価総額加重平均型の世界株インデックスは、どの指数もこのようにGAFAが上位銘柄となっています。

平均的なETFという感じですが、流動性がほとんどなく取引リスクを抱えます。上図の月足チャートを見ても、いくつかの場面で極端な上ヒゲや下ヒゲが出ていますが、これは流動性がないがために価格が動きやすくなっていることが要因です。世界株ETFには、取引リスクが小さい銘柄が他にあるため、取引しないようにしましょう。

 

【1680】上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI)

【1680】上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI)

信託報酬(税込) 0.264%
分配金 44.7円(年1回)
分配金利回り 2.19%
直近3年間の値動き -3.78%(2,113円→2,033円)
必要投資金額 20,330円(10口)

【1680】上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI)は、日興アセットマネジメントが運用する、「MSCI-KOKUSAIインデックス」の円換算値と連動する世界株ETFです。

「MSCI-KOKUSAIインデックス」は、日本を除く先進国の株式市場銘柄で構成される浮動株べースの時価総額加重平均方式型の指数です。

新型コロナウイルスによる世界株安の影響で直近3年間はマイナスとなっていますが、オーソドックスでおすすめの世界株ETFです。

 

【1550】MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信

【1550】MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信

信託報酬(税込) 0.165%
分配金 40円(年2回)
分配金利回り 1.97%
直近3年間の値動き -2.36%(2,070円→2,021円)
必要投資金額 20,210円(10口)

【1550】MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信は、三菱UFJ国際投信が運用する、「MSCI-KOKUSAIインデックス」の円換算値に連動する世界株ETFです。

「MSCI-KOKUSAIインデックス」に連動するETFの中では最も信託報酬が低く、最も流動性が高くなっており、世界株ETFでは最も一般的な銘柄と言えます。

世界株ETFに迷ったらこちらの銘柄を選ぶとよいでしょう。

 

【2513】NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信

【2513】NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信

信託報酬(税込) 0.187%
分配金 15.3円(年2回)
分配金利回り 1.76%
直近3年間の値動き -15.41%(1,025円→867円)
必要投資金額 8,670円(10口)

【2513】NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する、「MSCI-KOKUSAIインデックス」の円換算値に連動する世界株ETFです。

「MSCI-KOKUSAIインデックス」に連動するETFとしては運用歴が浅く、上記2銘柄と比べて、わざわざこの銘柄を選ぶ理由は特に見当たりません。

 

【2514】NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジあり)連動型上場投信

【2514】NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジあり)連動型上場投信

信託報酬(税込) 0.187%
分配金 12.5円(年2回)
分配金利回り 1.35%
直近3年間の値動き -8.59%(1,012円→925円)
必要投資金額 9,250円(10口)

【2514】NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジあり)連動型上場投信は、野村アセットマネジメントが運用する、「MSCI-KOKUSAI指数(円ベース・為替ヘッジあり)」に連動する世界株ETFです。

「MSCI-KOKUSAI指数(円ベース・為替ヘッジあり)」は、日本を除く先進国の株式市場銘柄で構成される浮動株べースの時価総額加重平均方式型の指数で、ヘッジコストを考慮して円換算されたものです。「MSCI-KOKUSAIインデックス」を為替ヘッジしたものと認識して問題ありません。

この銘柄は、【2513】NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信を為替ヘッジしたものとなっていますが、特におすすめする要素は見当たりません。

 

【1554】上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本

【1554】上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本

信託報酬(税込) 0.264%
分配金 37.6円(年1回)
分配金利回り 2.07%
直近3年間の値動き +0.16%(1,813円→1,816円)
必要投資金額 18,160円(10口)

【1554】上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本は、日興アセットマネジメントが運用する、「MSCI ACWI ex Japanインデックス」の円換算値に連動する世界株ETFです。

「MSCI ACWI ex Japanインデックス」は、日本を除く世界の先進国・新興国の株式の総合投資収益を各市場の時価総額比率で加重平均した指数です。

新興国を含む日本以外の世界株ETFとなっています。日本以外の世界株に長期投資したい方にはおすすめです。

 

【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信

【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信

信託報酬(税込) 0.078%
分配金 実績なし(年2回)
分配金利回り
直近3年間の値動き -23.82%(10,200円→7,770円)
必要投資金額 7,770円(1口)

【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信は、三菱UFJ国際投信株式会社が運用する、「MSCI All Country WorldIndex」の円換算値に連動する世界株ETFです。

「MSCI All Country WorldIndex」は、日本を含む世界の先進国・新興国の株式の総合投資収益を各市場の時価総額比率で加重平均した指数です。

新型コロナウイルスによる世界株安直前の2020年1月から運用開始しているため大きなマイナスとなってしまっています。ただ、データを見てみる限りでは、信託報酬が非常に低くなっており、そこまで悪いETFではないと思われます。

 

【1657】iシェアーズ・コア MSCI 先進国株(除く日本)ETF

【1657】iシェアーズ・コア MSCI 先進国株(除く日本)ETF

信託報酬(税込) 0.209%
分配金 41円(年2回)
分配金利回り 2.27%
直近3年間の値動き -11.71%(2,040円→1,801円)
必要投資金額 1,801円(1口)

【1657】iシェアーズ・コア MSCI 先進国株(除く日本)ETFは、ブラックロック・ジャパンが運用する、「MSCIコクサイ指数(国内投信用 円建て)」に連動する世界株ETFです。

「MSCIコクサイ指数(国内投信用 円建て)」は、日本を除く先進国の大型株・中型株の総合投資収益を各市場の時価総額比率で加重平均し、日本円に換算した指数です。

新型コロナウイルスによる世界株の影響でマイナスになっていますが、悪いETFではありません。ただ、運用歴もやや浅く、世界株ETFとして積極的におすすめする理由も特に見当たりません。

 

【1390】UBS ETF MSCIアジア太平洋株 (除く日本)

【1390】UBS ETF MSCIアジア太平洋株 (除く日本)

信託報酬(税込) 0.30%
分配金 181円(年2回)
分配金利回り 4.03%
直近3年間の値動き -2.07%(4,580円→4,485円)
必要投資金額 4,485円(1口)

【1390】UBS ETF MSCIアジア太平洋株 (除く日本)は、UBSファンド・マネジメント(ルクセンブルク)エス・エイが運用する、「MSCIパシフィック(除く日本)インデックス(ネットリターン)」と連動する世界株ETFです。

「MSCIパシフィック(除く日本)インデックス(ネットリターン)」は、日本を除く環アジア太平洋地域の先進国(オーストラリア、香港、ニュージーランド、シンガポール)の大型・中型株で構成される浮動株調整後時価総額加重平均型の指標です。構成銘柄上位は、香港の世界的保険会社:AIA GROUP LTD(7.09%)、オーストラリアのメガバンク:Commonwealth Bank of Australia(5.71%)、オーストラリアの世界最大の鉱業会社:BHP Billiton Ltd(4.70%)、オーストラリアのバイオテクノロジー企業:CSL Ltd(4.07%)、オーストラリアのメガバンク:WESTPAC BANKING CORP(3.87%)となっています。

世界株ETFとしてはややマイナーな銘柄ですが、分配金利回りが高く、値動きリスクも小さくなっており、長期投資におすすめの銘柄です。ただ、流動性が低いため、投資する際には売買高が最も多くなる大引けで取得するようにしましょう。

 

【2522】iシェアーズ オートメーション & ロボット ETF

【2522】iシェアーズ オートメーション & ロボット ETF

信託報酬(税込) 0.528%
分配金 12円(年2回)
分配金利回り 0.65%
直近3年間の値動き -8.94%(2,013円→1,833円)
必要投資金額 1,833円(1口)

【2522】iシェアーズ オートメーション & ロボット ETFは、ブラックロック・ジャパンが運用する、「iSTOXX ファクトセットオートメーション アンド ロボティクス インデックス(TTM、円換算)」に連動する世界株テーマETFです。

「iSTOXX ファクトセットオートメーション アンド ロボティクス インデックス(TTM、円換算)」は、日本を含む全世界のロボティクス・オートメーション関連事業を手掛けている銘柄で構成される株価指数です。時価総額・流動性でスクリーニングが行われ、構成銘柄数は最低80銘柄となっています。

「ロボティクス」「無人自動車」「3Dプリンティング」「人工知能」といった成長テーマ株から構成された世界株ETFです。信託報酬は高めで、分配金利回りも期待できません。ただ、成長株で構成されていることから値上がりは期待でき、新型コロナウイルスによる世界株安前には大きな値上がりとなっていました。

世界株ETFに値上がりを期待したい場合にはおすすめです。

 

先進国株指数に連動する世界株ETF比較一覧表

先進国株指数連動ETF メリット デメリット 信託報酬(税込) 分配金利回り 直近3年間の値動き 必要投資金額
【1394】UBS ETF 先進国株 (MSCIワールド) 特になし 流動性がなく価格変動リスクが大きい 0.30% 2.02% -7.31% 19,510円
【1680】上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI) 特になし 特になし 0.264% 2.19% -3.78% 20,330円
【1550】MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信 信託報酬が低い、世界株ETFでは流動性が最も高い 特になし 0.165% 1.97% -2.36% 20,210円
【2513】NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信 特になし 運用歴が浅い 0.187% 1.76% -15.41% 8,670円
【2514】NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジあり)連動型上場投信 特になし 運用歴が浅い 0.187% 1.35% -8.59% 9,250円
【1554】上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本 新興国株も含む世界株ETF 特になし 0.264% 2.07% +0.16% 18,160円
【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信 日本・新興国を含む世界株ETF、信託報酬が低い 運用歴が浅い 0.078% 実績なし -23.82% 7,770円
【1657】iシェアーズ・コア MSCI 先進国株(除く日本)ETF 特になし 運用歴がやや浅い 0.209% 2.27% -11.71% 1,801円
【1390】UBS ETF MSCIアジア太平洋株 (除く日本) 分配金利回りが高い 流動性が低い 0.30% 4.03% -2.07% 4,485円
【2522】iシェアーズ オートメーション & ロボット ETF 値上がりが期待できる 信託報酬が高い、分配金利回りが低い 0.528% 0.65% -8.94% 1,833円

 

結論:先進国株指数に連動する世界株ETFでおすすめはこの銘柄!

最後に、先進国株指数に連動する世界株ETFでおすすめの銘柄についてまとめていきましょう。

世界株ETFとして最もおすすめの銘柄は、信託報酬が低く最もポピュラーな世界株ETFである【1550】MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信です。

ETF投資をする際は、この銘柄をベースにして他の銘柄選びも考えていくことが基本になります。

また、世界株ETFとしてはマイナーな銘柄ですが、日本を除く環アジア太平洋地域の先進国の株式で構成される【1390】UBS ETF MSCIアジア太平洋株 (除く日本)は、分配金利回りが高く長期投資におすすめの銘柄です。

 

ETF投資を始めるならマネックス証券がおすすめ!

新NISAを使ったETF投資を始めるなら、マネックス証券がおすすめです。

マネックス証券は、新NISAの取引手数料が完全無料となっており、成長投資枠を使って世界株ETFや米国株ETFを手数料無料で長期・積立・分散投資できます。

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マネックス証券

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