ETFの売買手数料を徹底比較!新NISA手数料が無料となる理由やETF手数料が安い理由についても解説!

「ETFの売買手数料や新NISA手数料が安い証券会社を知りたい!」「新NISA手数料が無料になるのはなぜ?」「どうしてETFの手数料(信託報酬)は安いの?」など、ETFの手数料で疑問がありませんか?

主要ネット証券では、新NISAを使ったETF投資は手数料無料で行うことが可能です。

ただ、「どうして新NISAやETFの手数料は安いの?」と疑心暗鬼になる方も少なくないかと思いますが、その理由は証券会社やファンドのビジネスモデルにあります。

この記事では、主要ネット証券のETF売買手数料と新NISA手数料について比較した上で、「ETF手数料はいつ払う?」「証券会社が手数料無料にするのはなぜ?」「ETFの手数料(信託報酬)が安い理由とは?」といった点についても解説しています。

なお、ETFの手数料は基本的に「売買手数料」と「信託報酬(経費率)」の2つですが、この記事は「売買手数料」に重きを置いた記事です。

信託報酬や経費率について詳しくは、下記記事を参照ください。

ETFの信託報酬と経費率の違いについて徹底解説!経費率の算出方法についても押さえておこう
「ETFの信託報酬と経費率の違いとは?」「東証ETFの経費率はどうやって算出するの?」「東証の信託報酬ランキングは参考にすべき?」など、ETFのコストについて疑問に思っていませんか? 信託報酬および経費率は、ETFの運用手数料となるものです...

 

ETFの手数料は「売買手数料」と「信託報酬」の2つ

ETF投資で発生する手数料は、証券会社の「売買手数料」とファンドへの手数料となる「信託報酬(経費率)」の2つのみです(※為替ヘッジありの銘柄の場合には「為替ヘッジコスト」も発生する)。

「売買手数料」は、新NISA枠で投資する場合には無料となっている証券会社が多く、1日の取引額が一定以下なら無料になる証券会社も少なくありません。

「信託報酬」は、銘柄ごとに決まっているファンド手数料です。

なお、信託報酬は、価格や基準価額から控除される仕組みとなっているため、支払いなどは気にする必要はありません。

つまり、ETF投資における手数料は、売買手数料は新NISA枠の使用などで簡単に無料にできるため、実質的に「信託報酬」のみと言えます。

今回は、「売買手数料」に特化した記事です。

信託報酬や経費率について詳しくは、下記記事を参照ください。

ETFの信託報酬と経費率の違いについて徹底解説!経費率の算出方法についても押さえておこう
「ETFの信託報酬と経費率の違いとは?」「東証ETFの経費率はどうやって算出するの?」「東証の信託報酬ランキングは参考にすべき?」など、ETFのコストについて疑問に思っていませんか? 信託報酬および経費率は、ETFの運用手数料となるものです...

 

主要ネット証券の売買手数料・新NISA手数料を比較!

主要ネット証券について、東証ETFの売買手数料(現物取引手数料)と新NISA枠での取引手数料について比較してみましょう(2023年12月8日時点)。

なお、売買手数料は、現物取引で30万円の手数料を示しています。

ネット証券 売買手数料(30万円) 新NISA取引手数料
SBI証券 0円 0円
楽天証券 0円 0円
マネックス証券 275円 0円
auカブコム証券 0円 ※1日定額手数料 0円
松井証券 0円 ※ボックスレート 0円
SBIネオトレード証券 0円 ※定額プラン 0円 ※通常手数料と同じ
岡三オンライン証券 0円 ※定額プラン 0円 ※通常手数料と同じ
GMOクリック証券 0円 ※1日定額プラン 0円
DMM株 198円 0円

※SBI証券の売買手数料はSBI証券「手数料」、新NISA手数料はSBI証券「新しいNISAにおける取引手数料」を参照。
※楽天証券の売買手数料は楽天証券「手数料」、新NISA手数料は楽天証券「日米株式の取引手数料が無料」を参照。
※マネックス証券の売買手数料はマネックス証券「手数料」、新NISA手数料はマネックス証券「マネックス証券の手数料・費用」を参照。
※auカブコム証券の売買手数料はauカブコム証券「手数料」、新NISA手数料はauカブコム証券「NISA(少額投資非課税制度)」を参照。
※松井証券の売買手数料は松井証券「手数料」、新NISA手数料は松井証券「新NISA 手数料」を参照。
※SBIネオトレード証券の売買手数料はSBIネオトレード証券「手数料一覧」、新NISA手数料はSBIネオトレード証券「NISA」を参照。
※岡三オンライン証券の売買手数料は岡三オンライン証券「手数料」、新NISA手数料は岡三オンライン証券「新しいNISAの概要」を参照。
※GMOクリック証券の売買手数料はGMOクリック証券「手数料」、新NISA手数料はGMOクリック証券「NISA 取引ルール」を参照。
※DMM株の売買手数料はDMM株「株式取引の手数料」を参照。

主要ネット証券各社について、新NISAを使わない通常の売買手数料(30万円)を見てみると、多くの証券会社では無料となっています。

ただ、SBI証券と楽天証券は、2023年10月以降は完全手数料無料となっていますが、auカブコム証券(100万円以下まで)、松井証券(50万円以下まで)、SBIネオトレード証券(100万円以下まで)、岡三オンライン証券(100万円以下まで)、GMOクリック証券(100万円以下まで)はボックスレートで無料となっている違いがある点には注意が必要です。

新NISAによる取引手数料は、ほぼ全てのネット証券で無料となっています。

ただ、新NISAの成長投資枠が無料だったとしても、つみたて投資枠の商品が用意されていない場合があることには注意しておきましょう。

トレードの場合には、証券会社選びで違いが出ますが、新NISAを使ったETF投資・インデックス投資ではそこまで大きな差は出ません。

となると、やはり3大ネット証券(SBI証券、楽天証券、マネックス証券)を選んでおくことが無難です。

 

ETFの手数料はいつ払う?

「ETFの手数料はいつ払うの?」「ETFの手数料はいつ取られる?」「ETFの手数料はどこから引かれる?」という疑問を持つ方が多いため、解説していきます。

今回見ていく、ETFの売買手数料については、注文時に売買代金と一緒に証券会社に払いますが、新NISAで取引する場合には無料となるため、特に気にする必要はありません。

恐らく、多くの人が気になっているのは「信託報酬はいつ引かれるの?」ということかと思います。

ETFの信託報酬は、日々価格から控除されています。

つまり、ETFに投資したら、価格に自動で反映されていくため、投資家は特に何もする必要はありません。

記載されている信託報酬の値は、1年間保有した場合の値です。

ETFの信託報酬は、記載されている信託報酬の日割り計算で引かれていきます。

例えば、記載されている信託報酬が0.50%(税込)だったとしたら、1日で引かれる信託報酬は0.50%÷(1日÷365日)=0.50%÷365=0.001369%となります。

信託報酬について、より詳しくは下記記事を参照ください。

ETFの信託報酬と経費率の違いについて徹底解説!経費率の算出方法についても押さえておこう
「ETFの信託報酬と経費率の違いとは?」「東証ETFの経費率はどうやって算出するの?」「東証の信託報酬ランキングは参考にすべき?」など、ETFのコストについて疑問に思っていませんか? 信託報酬および経費率は、ETFの運用手数料となるものです...

 

証券会社が手数料無料にするのはなぜ?

2023年10月からは、SBI証券と楽天証券が取引手数料を完全無料にしました。

また、新NISAからの取引手数料は、SBI証券と楽天証券に限らず、多くのネット証券で無料となっています。

当サイトで推奨している新NISAを使ったETF投資だけを個人投資家がしていたら、証券会社の儲けは全く出ません。

とはいえ、「タダほど高いものはない」と昔から言われているように、「どうやって証券会社は利益を出すのか?」と、疑問に思う方も多いかと思われます。

アメリカの投資アプリ「ロビンフッド」も手数料無料となっていますが、この背景には、顧客の注文情報を機関投資家に流す見返りにリベートを得られる(ペイメント・フォー・オーダー・フロー)という、非常にグロテスクな理由があります。

これは噛み砕いた表現をすると、多数の情報弱者の養分の情報を機関投資家に流して、機関投資家はその逆売買をするということです。

また、同じく手数料無料のアメリカ証券大手「チャールズ・シュワブ」は、顧客が投資に回さずに入れておく現金をアメリカ国債などに投資して金利収入を得る、独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)と連携して報酬を得るといったビジネスモデルとなっています。

ロビンフッド、チャールズ・シュワブのいずれも、スケールメリットを生かせるアメリカだからこそできるという側面があります。

日本ではアメリカのようなビジネスモデルの仕組みがなく、SBI証券や楽天証券であっても手数料収入が営業利益に占める割合が1~2割と小さくないため、手数料無料合戦は持続可能とも思えません。

証券会社は、2024年の新NISAを前に個人顧客を囲い込み、将来的には株式取引や信用取引をするようにして手数料を得たいのだろうという仮説があります。
※なお、当サイトでは、新NISA枠を超える投資は推奨していません。

※参考:東京新聞「ネット証券大手 利益度外視の消耗戦に突き進むのはなぜ? 手数料ゼロの先に待つ業界の未来は?」
※参考:ITメディアビジネスONLINE「手数料を無料化して証券会社はどうやって利益を出すのか?」

ネット証券大手について口座開設数を見てみると、次の通りです。

ネット証券 口座開設数
SBI証券 10,465,000口座
楽天証券 9,243,379口座
マネックス証券 2,235,820口座
auカブコム証券 1,605,995口座
松井証券 1,489,137口座

※参考:Yahoo!ファイナンス「証券口座比較におすすめ 口座開設数ランキング全34社」

口座開設数を見てみると、何らかのスケールメリットを生かしたビジネスをするとしても、SBI証券と楽天証券しか、手数料無料にはできない理由が分かってきます。

ちなみに、アメリカのロビンフッドは、2023年11月に発表された決算によると、月間アクティブユーザーは1,030万人となっています。
※参考:ロイター「米ロビンフッド、第3四半期純総収入は予想下回る 取引低調で」

この数字を見ると、SBI証券と楽天証券も手数料無料ビジネスを継続できるかもしれませんが、口座開設数=アクティブユーザー数ではない点に注意が必要です。

当サイトを閲覧しているユーザーの皆様に言えることは、せっかく手数料無料になっているのだから、新NISAを使ったETF投資・インデックス投資を手数料無料の範囲でやろうということです。

 

ETFの手数料(信託報酬)が安い理由とは?

そもそも、ETFの手数料(信託報酬)が安い理由について解説していきます。

ETFは、1銘柄だけで数百銘柄に分散投資できますが、これを個人で同じポートフォリオを組もうとしたら非常に大変です。

例えば、世界株ETFのポートフォリオを個人で実現しようとしたら、多額の資金が必要になるのはもちろん、世界中の市場にアクセスする必要があります。

時価総額加重平均で銘柄に重みを付けて保有するとなると、より多くの資金が必要となります。

ETFの信託報酬が安い理由は、十分に分散投資されたインデックス型の金融商品を求める個人投資家が多く、個人投資家がお金を出し合っていることで、機関投資家がビジネスとして成立するためです。

つまり、ETFはスケールメリットを生かすことによって、手数料が非常に安くなっていると言えます。

 

タダほど高いものはない?投資と手数料無料に関するアレコレ

ETF投資からはやや逸れますが、投資と手数料無料に関するいくつかについて考えていきましょう。

総じて言えることは、「タダほど高いものはない」という格言は投資に関しても当てはまり、スケールメリットを生かしたビジネスで手数料が安くなっているならともかく、そうじゃない場合には注意が必要ということです。

証券会社やファンドもビジネスでやっているということを忘れてはいけません。

なお、当サイトも無料で見られますが、Google Adsenseからの広告収入、各証券会社からのアフィリエイト収入、サイトを通した投資コンテンツの記事依頼といった理由でコンテンツを作っています。

 

信用取引は金利手数料で利益を得ている

信用取引の手数料も非常に安くなっていますが、その背景には証券会社が金利手数料を得られるという背景があります。

主要ネット証券について、制度信用取引の手数料は次の通りです。

SBI証券 楽天証券 マネックス証券
取引手数料 0円 0円 99円~385円
買方金利 2.80% 2.80% 2.80%
売方金利(貸株料) 1.10% 1.10% 1.15%
品貸料(逆日歩) 発生する可能性あり 発生する可能性あり 発生する可能性あり

※出典:SBI証券「信用取引にかかる費用」楽天証券「信用取引 手数料/金利/貸株料」マネックス証券「信用取引の種類」

信用取引手数料が無料もしくは安い理由の裏には、買方金利および売方金利(貸株料)が得られるという背景があります。

 

信託報酬値下げの裏にはステルス減配疑惑がある

当サイトでは、いくつかの記事で指摘していますが、信託報酬の値下げは、個人投資家として手放しで喜べることではないと思っています。

2023年には、三菱UFJアセットマネジメントが、世界株投信・ETFの信託報酬を引き下げると発表し、当サイトでもおすすめしている【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信も信託報酬が下がりました。

このニュースは、投資家に有利になるというポジティブな受け止めが多かったですが、管理人としてはやや眉唾です。

当サイトでは、2020年からETFについて定点観測を続けていますが、いくつか発見があります。

特に、信託報酬が引き下げられた一方で、分配金がそれ以上減らされてしまう「ステルス減配」が行われるケースがあります。

これはパンフレットや銘柄詳細などには出てこない情報です。

また、個別銘柄の減配はニュースにもなりますが、ETFの減配はほとんどニュースにもならず、誰も話題にしません。

具体的には、【1311】TOPIX Core 30 連動型上場投資信託と【1546】NEXT FUNDS ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価(為替ヘッジなし)連動型上場投信で、信託報酬の引き下げと分配金の引き下げが行われました。

詳しくは、下記記事のアーカイブを参照ください。

ETF投資におすすめの銘柄11選!【2024年最新版】
・当サイトでおすすめのETF銘柄について、最新情報を記載しています。 ・当サイトでおすすめするETF投資の具体的な方法についてはこちらの記事を参照ください。 ・「信託報酬」「分配金」については、日本取引所のETF一覧ページにある銘柄詳細の情...
銘柄名 信託報酬(2021年→2023年) 分配金(2021年→2023年) 分配金利回り(2021年→2023年)
【1311】TOPIX Core 30 連動型上場投資信託 0.242%→0.209% 26.8円→14.1円 3.12%→1.53%
【1546】NEXT FUNDS ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価(為替ヘッジなし)連動型上場投信 0.495%→0.33% 1,015円→744円 3.22%→1.73%

分配金利回りが下がっただけなら株価上昇で説明できる場合もありますが、分配金そのものが減らされてしまっているため、信託報酬を削った分以上の分配金を……という穿った見方をしてしまいます。
※これはあくまで管理人の仮説であり、実際はどうか分かりません。ただ、信託報酬が下がると同時に、分配金が減らされたということは事実です。

TOPIX Core30連動型ETFやダウ連動型ETFは、競合銘柄がないことも、このような「ステルス減配」が行われてしまう原因の一つじゃないかと思います。

TOPIXや日経平均株価、S&P500指数、NASDAQ100指数といった競合銘柄が多いETFでは、このような「ステルス減配」は特に見られません。

また、高配当ETFのような分配金を強みにしている銘柄でも、このような現象は見られないものと思われます。

これは、ファンドもビジネスでやっている以上は、仕方がないことです。

そもそも、ETFはスケールメリットを生かしたお得な金融商品であるため、ある程度の信託報酬を払う必要があると管理人は思います。

信託報酬の過度の値下げを求めるのではなく、個人投資家はある程度の信託報酬を払う必要があると思います。

 

老後2,000万円問題の目的は金融庁によるiDeCo推進

2019年には、金融庁が発表した「老後2,000万円問題」が大きな話題となり、現在でも資産運用関連の話題では、まず間違いなく触れられるトピックとなっています。

そもそも、金融庁の目的は、金融村を儲けさせることにあり、国民の資産形成に寄与することではない点を理解することが重要です。

これは管理人の仮説ですが、金融庁が「老後2,000万円問題」を話題にした理由は、iDeCoを推進することにあったものと思います。

iDeCoは、手数料最安の金融機関であっても、加入時に2,829円の手数料が発生し、以後は毎月171円(拠出しない月は66円)の手数料が発生します。
※参考:楽天証券iDeCo「手数料」

毎年の手数料が2,000円とすると、仮にiDeCoを始める人が100万人いれば、年20億円近い手数料収入が金融村にもたらされることになる計算です。

また、手数料最安値の証券会社のiDeCoの商品ラインナップを見ると、自社運用の銘柄をおすすめしているケースが多いことが分かります。

例えば、SBI証券のiDeCoでは全世界株投信は「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」となっており、eMAXIS Slimシリーズは「eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)」しかありません。
※参考:SBI証券「SBI証券のiDeCo」

楽天証券のiDeCoでは、米国株投信は「楽天・全米株式インデックス・ファンド」となっており、S&P500指数に連動する商品がありません。
※参考:楽天証券iDeCo「取扱商品一覧」

つまり、iDeCo手数料が最安値であっても、自社ファンドで信託報酬が得られるということです。

iDeCoに関しては、iDeCo手数料が最安の証券会社は、大なり小なりこのような仕組み作りをしています。

ただ、管理人としては、証券会社やファンドはビジネスでやっているため、このような行為を批判すべきだとは思いません。

証券会社や金融庁を全面的に信用するべきではありませんが、新NISAやiDeCoといった制度は投資家にとって間違いなく有利な制度であるため、これを生かさない手はありません。

トレーダーや投資家が最初にすることは、まずはパートナーとなる証券会社を儲けさせることにあります。

むしろ、管理人としては、証券会社やファンドに儲けさせることを過度に嫌う個人投資家の姿勢に辟易しています。

手数料や信託報酬も、ある程度(信託報酬0.1%程度)は高くても仕方なく、価値あるものにはしっかりと対価を払う姿勢が日本人から失われている方が問題ではないかと。

 

2022年以降は「為替ヘッジコスト」に注意が必要(※為替ヘッジありの外貨建てETFのみ)

日米金利差が拡大した2022年以降は、為替ヘッジありの銘柄については、為替ヘッジコスト(=日米の短期金利差)が年間5%ほど発生するようになっているため注意が必要です。

例えば、為替ヘッジありの米国株ETFは、米国株ETFに投資すると同時に、米ドルを売って日本円を買う為替予約取引をすることによって、為替変動の影響を抑えています。

ただ、為替ヘッジありのETFは、為替ヘッジを行う際に、外貨を売って日本円を買っているため、通貨間の金利差分の「為替ヘッジコスト」が発生します。

ドル円の為替ヘッジコストは、「米ドルの短期金利-日本円の短期金利」です。

2023年12月10日時点では、日本の短期金利は「-0.010%」(日本 無担保コール翌日物)、米国の短期金利は「5.50%」(アメリカ フェデラルファンド金利)です。
※参考:楽天証券「世界の主要指数・外国為替・金利一覧」

つまり、ドル円の為替ヘッジコストは、2023年12月10日時点で約5.510%となります。

なお、逆に、日本円の短期金利の方が、外貨の短期金利よりも高い場合には、その差益を受け取る「為替ヘッジプレミアム」が発生します(が、そのような通貨はほとんどなく、日本の財政状況からすると今後も考えられない展開です)。

為替ヘッジコストの影響は、為替ヘッジありの米国株ETFなどにおいて如実な影響となって現れています。

2022年以降のS&P500指数連動型ETFで、為替ヘッジコストの影響について検証してみましょう。

為替ヘッジありのS&P500指数連動型ETF【2521】上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジの月足チャートは次の通りです。

為替ヘッジなしのS&P500指数連動型ETF【1547】上場インデックスファンド米国株式(S&P500)の月足チャートは次の通りです。

米国市場で算出されるS&P500指数の月足チャートは次の通りです。

以上の銘柄と指数について、2020年1月から2023年12月10日時点までの値は次のようになります。

2020年1月 2023年12月10日 上昇率
【2521】上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり 1,129円 1,471.5円 +30.33%
【1547】上場インデックスファンド米国株式(S&P500) 3,790円 7,233円 +90.84%
S&P500指数 3,244.67ドル 4,604.36ドル +41.90%

オリジナルのS&P500指数の上昇率+41.90%に対して、為替ヘッジなしの【1547】上場インデックスファンド米国株式(S&P500)の上昇率は+90.84%と大きく、一方で為替ヘッジありの【2521】上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジありは+30.33%と10%ほど低くなっています。

為替ヘッジなしの銘柄については、ドル円相場が円安ドル高になった影響で説明できます。

為替ヘッジありのS&P500指数連動型ETFとS&P500指数との差は、為替ヘッジコストで説明可能です。

米国FRBが利上げ路線に舵を切った2021年11月から2年間で、日米金利差の約5.5%が2年間と計算するとほぼピッタリです。

そして、重要な点は、為替ヘッジコストとして引かれた分は、今後株価が上昇したとしても戻らないということにあります。

当サイトでは、米国株ETFや世界株ETFをおすすめしていますが、ドル資産になり為替ヘッジコストが発生しない為替ヘッジなしの銘柄をおすすめします。

為替ヘッジコストについてより詳しくは、下記記事を参照ください。

ETFの為替ヘッジとは?為替ヘッジあり・なしの違いや仕組み、為替相場の影響、コストについて押さえておこう。
「ETFの為替ヘッジとは?」「為替ヘッジあり・なしの違いとは?」「為替ヘッジの仕組みは?」「為替ヘッジのコストって?」など、疑問に思っていませんか? 米国株ETFなど外貨建て資産に連動するETFには、為替ヘッジありの銘柄が上場していることも...

 

まとめ

この記事では、主要ネット証券のETF売買手数料と新NISA手数料について比較した上で、「ETF手数料はいつ払う?」「証券会社が手数料無料にするのはなぜ?」「ETFの手数料(信託報酬)が安い理由とは?」といった点についても解説してきました。

主要ネット証券では、新NISAを使ったETF投資は手数料無料で行うことが可能となっているため、そこまで大きな差はありませんが、つみたて投資枠を考えると三大ネット証券を選ぶことが無難です。

証券会社の売買手数料やETFの信託報酬が安い理由は、証券会社やファンドのビジネスモデルに理由があります。

ただ、投資に関しても「タダほど高いものはない」という格言が当てはまることは多く、スケールメリットを生かしたビジネスモデルで手数料が安くなっているならともかく、そうじゃない場合には注意が必要です。

証券会社やファンドもビジネスでやっているということを忘れないようにしましょう。

新NISAの売買手数料を無料にしている理由も囲い込みにありますが、当サイトでは新NISA枠だけを使って、それ以上の投資は一切必要ないと考えています。

 

ETF投資を始めるならマネックス証券がおすすめ!

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マネックス証券は、新NISAの取引手数料が完全無料となっており、成長投資枠を使って世界株ETFや米国株ETFを手数料無料で長期・積立・分散投資できます。

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また、マネックス証券のiDeCoは、NASDAQ100指数「iFreeNEXT NASDAQ100 インデックス」、米国株投信「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、世界株投信「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と揃っているため、新NISAとiDeCoを同時に始めたい場合には特におすすめです。

マネックス証券

マネックス証券のETF投資について、より詳しく知りたい場合には下記記事も参照してみてください。

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