新NISAではETFと投資信託のどっちに投資すべき?人気銘柄の違いを比較解説!

「新NISAではETFと投資信託のどっちに投資すべき?」「ETFと投資信託の違いって?」など、新NISAでのETFと投資信託の違いについてお困りではありませんか?

新NISAでは、ETFと投資信託の両方に投資できますが、ETFに投資するなら成長投資枠、投資信託に投資するならつみたて投資枠を使うことが基本となります。

ETFの方が信託報酬が低い傾向があるため、成長投資枠でETFに投資してから、枠を使い切った後に、つみたて投資枠で同種の投資信託に投資することがおすすめです。

この記事では、新NISAによるETFと投資信託の違いについて解説した上で、人気銘柄についてETFと投資信託の違いについて比較解説しています。

 

新NISAでETFと投資信託に投資する方法

新NISAでは、ETFと投資信託の両方に投資できますが、成長投資枠とつみたて投資枠で違いがあります。

成長投資枠 つみたて投資枠
年間投資枠 240万円 120万円
非課税限度額 1,200万円 1,800万円
東証ETF 投資可能 一部銘柄が対象
※多くの金融機関が非対応
投資信託 投資可能 金融庁指定銘柄が対象

※参考:金融庁「新しいNISA」

 

成長投資枠

新NISAの成長投資枠では、ETF・投資信託のいずれにも投資可能です。

ただ、成長投資枠は最大1,200万円のため、最大まで枠を使っても、新NISA全体の1,800万円枠には600万円足りなくなります。

新NISAでETF投資をする場合には、成長投資枠でETFに投資して、1,200万円の枠を使い切ってから、つみたて投資枠で同種の投資信託に投資する方法をおすすめします。

成長投資枠で投資信託に投資することもできますが、つみたて投資枠に指定されていない投資信託ならともかく、つみたて投資枠の指定銘柄なら成長投資枠で投資する必要はありません。

つみたて投資枠に指定されている投資信託で、新NISAの枠全体1,800万円を埋めたい場合には、最初から最後まで、つみたて投資枠を使うことを推奨します。

なお、成長投資枠では、次の4つに該当するETF・投資信託には投資できない点には注意しておきましょう。

  1. 整理・監理銘柄
  2. 信託期間20年未満
  3. 毎月分配型の投資信託
  4. デリバティブ取引を用いた一定の投資信託等(レバレッジ型・インバース型・ダブルインバース型ETFなど)

詳しくは、投資信託協会「NISA成長投資枠の対象商品」を参照ください。

 

つみたて投資枠

新NISAのつみたて投資枠では、金融庁指定の投資信託に投資できます。

つみたて投資枠は最大1,800万円のため、最初から最後まで、つみたて投資枠の投資信託だけで新NISA枠を埋めることも可能です。

インデックス投資に有用な投資信託は、つみたて投資枠指定の銘柄でほぼ事足りているため、最初から最後までつみたて投資枠でも何ら問題ありません。

旧・つみたてNISA時代には、NASDAQ100指数連動型投信はありませんでしたが、つみたて投資枠になって「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」が追加されたため、NASDAQ100指数にも投資できるようになりました。

なお、つみたて投資枠では、一部の東証ETFも制度上では対象となっていますが、3大ネット証券(SBI証券・楽天証券・マネックス証券)をはじめ多くの金融機関では対応していません。

つみたて投資枠で対象となっているETFについて詳しくは、次の記事を参照ください。

新NISA(つみたて投資枠)対象のETF全銘柄を解説!SBI証券や楽天証券で投資できる?
「新NISAのつみたて投資枠でETFには投資できるの?」「つみたて投資枠の対象となっているETFは投信よりもお得?」「SBI証券や楽天証券のつみたて投資枠でETFには投資できる?」など、つみたて投資枠でできるETF投資に疑問に思っていません...

 

新NISA枠の使い方まとめ

新NISA枠の使い方について、まとめると次の通りです。

新NISA枠でやりたいこと 新NISA枠の使い方
ETFで資産形成したい 1.成長投資枠でETFに投資する。

2.1,200万円の枠を使い切ったら、つみたて投資枠で同種の投信に投資する。

投資信託で資産形成したい 1.つみたて投資枠で投資信託に投資する。
投資信託(つみたて投資枠にない銘柄)で資産形成したい 1.成長投資枠で投資信託に投資する。

2.1,200万円の枠を使い切ったら、つみたて投資枠で何らかの投信に投資する。

例えば、オルカンこと世界株ETFや世界株投信で資産形成したい場合は次のようになります。

・ETFで資産形成する場合

  1. 成長投資枠で世界株ETF【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信に投資する。
  2. 1,200万円の枠を使い切ったら、世界株投信「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」に投資する。

・投資信託で資産形成する場合

  1. つみたて投資枠で世界株投信「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」に投資する。

 

ETFと投資信託の違い

ETFと投資信託の主な違いは、次の表の通りです。

ETF(上場投資信託) 投資信託
発行方式 流通市場 発行市場
取引時間 市場が開いている時間中 1日1回のみ
手数料 売買手数料、信託報酬 売買手数料、信託報酬、販売手数料
信託報酬 非常に低い インデックス投信は低い、アクティブ投信は高め
信用取引 可能 不可能
必要投資金額 数万円~ 100円~
分配金再投資 手動でやる必要がある 自動で再投資されるものが多い

新NISAを使う場合には、基本的には信託報酬の差に気を付けておけば問題ありません(投資信託の販売手数料については、ない銘柄が多くなっています)。

ETFと投資信託の違いについて、より詳しく知りたい場合には次の記事を参照ください。

ETFと投資信託の違いを徹底比較!どっちがおすすめ?
「ETFと投資信託(インデックス投信)の違いって何だろう?」「インデックス投信を始めるなら、ETFと投資信託のどちらにすべきだろう?」と、お困りではありませんか?ETFと投資信託は、いずれも長期・積立・分散投資におすすめの金融商品です。ET...

 

新NISAでETFに投資するメリット(投資信託と比較した場合)

新NISAでETFに投資するメリット(投資信託と比較した場合)について見ていきましょう。

 

信託報酬が低い傾向がある

詳しくは後から比較して見ていきますが、ETFの方が投資信託よりも信託報酬が低い傾向があります。

より合理的に運用するとなると、ファンドへの手数料が少ないETFの方がお得であると言えます。

ただ、TOPIXや日経平均株価、S&P500指数といった人気指数では、ファンド間の競争原理によってETFの方が信託報酬が低くなっているものの、競争がない銘柄では必ずしもETFの方が信託報酬が低いわけではないことに注意が必要です。

 

分配金再投資ができる

ETFは、株の配当金のように、保有していると分配金が出ます。

分配金を同じ銘柄に投資する行為は「分配金再投資」と呼ばれ、資産が雪だるま式に増えていくと表現されるものです。

一方、投資信託の場合は、分配金は自動で再投資されることになります。

分配金が自動で再投資されるか否かで、ETF・投資信託のトータルリターンは変わりません。

分配金再投資は純粋に楽しいため、ETFのメリットにも数えられます。

また、新NISAは恒久非課税のため、成長投資枠で保有している銘柄の分配金は恒久的に非課税となります。

なお、近年は配当込みの指数に連動するとうたっている東証ETFが増えていますが、これはあくまで名目上であり、実際は配当込み指数に連動するものではありません。

例えば、「TOPIX(配当込み)」や「日経平均株価(配当込み)」に連動するとなると、完全に価格だけに反映されて、分配金が出ないことになるはずです。

しかし、実際の成績を見てみるとそうなってはおらず、配当指数込み指数に連動するとうたっている銘柄は、「TOPIX」や「日経平均株価」に連動する銘柄と、ほぼ同じ値動きかつほぼ同じ分配金利回りとなっています(これは分かりづらいため、東証には何とかして欲しいものです)。

 

新NISAで投資信託に投資するメリット(ETFと比較した場合)

新NISAで投資信託に投資するメリット(ETFと比較した場合)について見ていきましょう。

いずれも、投資信託は発行市場で、ETFは流通市場である点に起因しているものです。

 

市場取引する必要がなく流動性リスクがない

ETFの場合は、株のように自分の手で取引する必要があるため、流動性リスクに気を付ける必要があります。

取引量が十分にある銘柄(1日の売買代金が最低1億円以上、寄り付き・大引けで毎日安定した取引があるなど)なら、寄り付きか大引けに成行注文を出すことで安全に投資可能です。

一方、取引量が少ないETFの場合には、取引時に不利な価格で約定してしまう流動性リスクが発露することがあります。

ETFは市場が開いているときにはいつでも取引できる点がメリットとされますが、実質的には寄り付きか大引けに取引しないと流動性リスクにより不利な価格で約定してしまうリスクがあります。

投資信託は、1日1回しか取引できないことがデメリットのように語られますが、流動性リスクがなく確実に取得できるという点ではメリットです。

信託報酬でETFの方が安くとも、流動性がない銘柄の場合には、多少の信託報酬の高さには目をつむっても投資信託の方が良い場合もあるほどです。

ただ、日経平均株価やTOPIX、S&P500指数、世界株ETF(オルカン)、NASDAQ100指数といった人気銘柄の場合には、ETFにはほぼ流動性リスクはありません。

 

必要投資金額が少ない

少額投資という点で見ると、ETFよりも投資信託の方が有利となります。

ETFは数千円~数万円以上の投資資金が必要となりますが、投資信託は100円から投資可能です。

この観点からすると、ドルコスト平均法(1ユニットの資金管理)についても、投資信託の方がやりやすいと言えます。

とはいえ、新NISAで十分まとまった金額(10万円以上)を投資する場合には、ほぼ関係ない話となります。

 

新NISAで投資できるETFと投資信託の違いを徹底比較!

新NISAで投資できるETFと投資信託の違いについて、人気銘柄で比較してみましょう。

今回は、新NISAのインデックス投資でも人気がある次の7銘柄について比較していきます。

  • 日本株(TOPIX)
  • 日本株(日経平均株価)
  • 米国株(S&P500指数)
  • 世界株(MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス)
  • 米国株(NASDAQ100指数)
  • 先進国株(MSCIコクサイ・インデックス)
  • インド株

なお、今回ETFと投資信託の比較にあたっては、完全に指数に連動するものとして値上がりと分配金のトータルリターンは変わらないとし、信託報酬についてのみ比較することにします。

ETFについては東証ETFの中で最も信託報酬が低い銘柄を選定し、投資信託についてはつみたて投資枠の対象となっている銘柄かつ3大ネット証券(SBI証券・楽天証券・マネックス証券)で取引可能な銘柄を選定しました。
※成績については、銘柄名に、ETFは東証マネ部、投資信託は日本経済新聞へのリンクを張ってあるため参照してください。

 

日本株(TOPIX)

TOPIX連動型の日本株ETFや日本株投信は、日本株にインデックス投資したい場合には最も基本となる銘柄です。

「TOPIX(東証株価指数)」は、東証プライム市場に上場する全銘柄を対象に時価総額加重平均で算出される日本株の株価指数です。

TOPIXは東証プライム市場に上場している全銘柄の時価総額から算出されるため、日経平均よりも市場全体の値動きを表していると言え、リスクも分散されています。

TOPIXは時価総額加重平均型のため、トヨタやソニーグループなど時価総額の大きい銘柄の影響を受けやすいことが特徴です。

TOPIX連動型の日本株ETFと、TOPIX連動型の日本株投信は次の通りです。

TOPIX連動型の日本株ETFで最も信託報酬が低い【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETFは、いずれのTOPIX連動型の日本株投信よりも信託報酬が低くなっていることが分かります。

【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETFは取引量も多く、流動性リスクも問題ないため、TOPIXにインデックス投資したい場合には最もおすすめできると言えるでしょう。

つみたて投資枠でTOPIXに投資する場合には、SBI証券なら「SBI・iシェアーズ・TOPIXインデックス・ファンド」、それ以外なら上記以下の銘柄がおすすめです。

 

日本株(日経平均株価)

日経平均株価連動型の日本株ETFや日本株投信は、TOPIXよりもリターンを重視したい場合におすすめの銘柄です。

「日経平均株価(日経225)」は、東証プライム市場に上場している代表的な225銘柄を対象に、株価平均によって算出される株価指数です。

日経平均株価は、225銘柄の株価平均で算出されるため、ファーストリテイリングや東京エレクトロン、ソフトバンクグループなど日経平均を構成する値嵩株の影響を受けやすいことが特徴となっています。

日経平均株価連動型の日本株ETFと、日経平均株価連動型の日本株投信は次の通りです。

日経平均株価連動型ETFで最も信託報酬が低い【1329】iシェアーズ・コア 日経225 ETFは、いずれの日経平均株価連動型の日本株投信よりも信託報酬が低くなっていることが分かります。

【1329】iシェアーズ・コア 日経225 ETFは取引量も多く、流動性リスクも問題ないため、日経平均株価にインデックス投資したい場合には最もおすすめです。

つみたて投資枠で日経平均株価に投資する場合には、SBI証券なら「SBI・iシェアーズ・日経225インデックス・ファンド」、楽天証券なら「楽天・日経225インデックス・ファンド」がおすすめです。

 

米国株(S&P500指数)

S&P500指数に連動する米国株ETFや米国株投信は、新NISAのインデックス投資で基本となる銘柄です。

米国株投信は100%ドル建て資産であるため、円安ドル高になった場合に為替差益でプラスとなる円安リスクへのヘッジとしても有用です(なお、逆に円高ドル安になった場合には為替差損となります)。

「S&P500指数」は、米国市場を代表する500銘柄で構成され、時価総額ベースで算出される米国株指数です。

構成銘柄で米国市場の時価総額約75%を占めており、ダウ平均株価よりも米国市場全体の状態を表す株価指数となっています。

時価総額加重平均型であるため、時価総額が大きいGAFAM(Google、Amazon、Facebook(Meta)、Apple、Microsoft)やNVIDIA、TESLAといった銘柄の構成比率が高い点が特徴です。

S&P500指数連動型の米国株ETFと、S&P500指数連動型の米国株投信は次の通りです。

S&P500指数連動型の米国株は人気銘柄のため、ETF・投資信託いずれも信託報酬の引き下げ競争が行われています。

信託報酬最安値は、マネックス証券のつみたて投資枠で投資できる「つみたてiシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド」です。

東証ETFでは【1655】iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF、【2633】NEXT FUNDS S&P 500 指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信が信託報酬最安値となっています。

なお、いずれの米国株ETFも取引量が多く、流動性リスクは問題ありません。

マネックス証券でS&P500指数に投資したい場合には、最初から最後までつみたて投資枠で「つみたてiシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド」に投資することがおすすめです。

それ以外なら【1655】iシェアーズ S&P 500 米国株 ETFなどに成長投資枠で投資して、つみたて投資枠では信託報酬が低い銘柄に投資するようにしましょう。

 

世界株(MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス)

世界株ETFや世界株投信は、世界株(日本株、先進国株、新興国株)で構成されるETF・投資信託です。

「オールカントリー」を略称して「オルカン」とも呼ばれており、新NISAやiDeCoでも人気の銘柄となっています。

オルカン(世界株ETF・世界株投信)は、世界株の中でも時価総額が大きい銘柄で構成されるため、GAFAMやNVIDIA、TESLAといった米国株が上位に来やすく、5~6割ほどは米国株が占めるドル建て資産です。

世界株に連動する指数としては、「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)」と「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(FTSE GACI)」の2つが代表的となっています。

いずれの指数も時価総額加重平均型であるため、ほぼ変わりはなく、信託報酬で選んで問題ありません。

新NISAで投資できる世界株ETFと世界株投信は次の通りです。

世界株投信は、2023年10月に信託報酬の引き下げ競争が行われました。

当サイトでは、成長投資枠で世界株ETF【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信に投資することを推奨していますが、信託報酬という点で見ると世界株投信の方が有利となっています。

ただ、世界株ETFについて擁護しておくと、信託報酬が引き下げられた分だけ、世界株投信は分配金再投資が裏で減らされる可能性もあるため、あと5年間程度は見てみないことには、必ずしも世界株投信の方が有利と言い切れない面もあります(当サイトでも、信託報酬が引き下げられた裏で分配金がそれ以上に減らされた銘柄をいくつか観測しています)。

いずれにしても誤差のようなものであるため、最初から最後まで、つみたて投資枠で世界株投信に投資しても問題ありません。

なお、信託報酬最安値の世界株投信「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」は、楽天証券のつみたて投資枠限定の銘柄となっています。

 

米国株(NASDAQ100指数)

NASDAQ100指数に連動する米国株ETFや米国株投信は、インデックス投資において最も大きなリターンが期待できる銘柄となっています。

旧・つみたてNISAでは、NASDAQ100指数連動型の米国株投信はありませんでしたが、新NISAのつみたて投資枠では投資できるようになりました。

「NASDAQ100指数」は、米国の新興市場NASDAQに上場する時価総額が大きい100銘柄(金融業を除く)で構成される指数です。

NASDAQ100指数は、S&P500指数よりもGAFAMやNVIDIA、TESLAといったNASDAQの有力銘柄の比率をより高めた指数となっています。

NASDAQ100指数連動型の米国株ETFと、NASDAQ100指数連動型の米国株投信は次の通りです。

NASDAQ100指数連動型の米国株ETFは人気銘柄であり、2020年以降は上場が相次いでいます。

NASDAQ100指数連動型ETFは、3銘柄が信託報酬最安値となっており、ほとんど差はないですが、分配金の成績では【2631】MAXISナスダック100上場投信がわずかに良いため、当サイトではおすすめしています。

上場歴が長く流動性が大きい点からすると、【1545】NEXT FUNDS NASDAQ-100(為替ヘッジなし)連動型上場投信でも問題ありません。

つみたて投資枠のNASDAQ100指数連動型投信は、「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」のみで、こちらは金融庁指定のインデックスではないため、「アクティブ型投信(指定インデックス以外)」となっています。

「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」はマネックス証券のiDeCoでもおなじみの銘柄ですが、米国株ETFに比べると信託報酬が高くなっています。

iDeCoではマネックス証券でしか取り扱っていませんが、新NISAのつみたて投資枠ではSBI証券、楽天証券、マネックス証券の3大ネット証券で投資可能です。

今後、つみたて投資枠にNASDAQ100指数連動型の米国株投信が増えることも予想されるため、信託報酬が引き下げられることも考えられますが、現状ではETFの方が有利です。

新NISAが始まる前の2023年時点では、成長投資枠でNASDAQ100指数連動型ETFに投資したら、つみたて投資枠ではS&P500指数かオルカンで妥協することになると思われていましたが、つみたて投資枠でも継続投資できるようになったことは大きいと言えます。

 

先進国株(MSCIコクサイ・インデックス)

先進国株ETFや先進国株投信は、米国株が7割程度に加えて欧州株など日本株以外の先進国株が入っており、米国株や世界株の中間のような銘柄です。

先進国株指数としては、日本以外の先進国株式で構成される時価総額加重平均型の「MSCIコクサイ・インデックス」が代表的です。

新NISAで投資できる先進国株ETFと先進国株投信は次の通りです。

種類 銘柄名 信託報酬(税込)
先進国株ETF 【1550】MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信 0.165%
先進国株投信 楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド 0.088%
先進国株投信 たわらノーロード 先進国株式 0.09889%
先進国株投信 <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 0.09889%
先進国株投信 eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 0.09889%
先進国株投信 野村スリーゼロ先進国株式投信 0%
※2031年1月1日以降は0.11%

東証を代表する先進国株ETF【1550】MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信は、信託報酬が高く、流動性リスクもあるため、あまりおすすめできません。

このため、当サイトでは、先進国株のインデックス投資については、ETF投資ではなく、最初からつみたて投資枠で先進国株投信に投資することを推奨しています。

楽天証券の場合には信託報酬最安値の「楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド」がおすすめです。

「野村スリーゼロ先進国株式投信」は、2030年12月31日までは信託報酬0%ですが、野村證券やLINE証券のつみたて投資枠限定となっています。

 

インド株

インド株は、2023年に世界人口で中国を抜いてトップになったこともあり、人気が高まっています。

新NISAで投資できるインド株ETFとインド株投信は次の通りです。

種類 銘柄名 信託報酬(税込)
インド株ETF 【1678】NEXT FUNDS インド株式指数・NIFTY 50連動型上場投信 1.045%
インド株投信 iTrustインド株式 0.9828%

インド株ETF【1678】NEXT FUNDS インド株式指数・NIFTY 50連動型上場投信は、信託報酬はアクティブ投信並みに高いものの、NASDAQ100指数並みの上昇率となっており、人気銘柄となっています。

つみたて投資枠では、アクティブ型のインド株投信「iTrustインド株式」が対象となっており、SBI証券、楽天証券、マネックス証券の3大ネット証券でいずれも取り扱っています。

新NISAで、インド株に投資するなら、信託報酬が低い「iTrustインド株式」かというと、そう簡単に言えるものでもありません。

インデックスとアクティブの比較になるため、どちらか好きな方を選んでくださいとしか言えません。

なお、インド株のレバレッジ型ETN【2046】NEXT NOTES インドNifty・ダブル・ブル ETNという銘柄もありますが、そもそも成長投資枠ではレバレッジ型・インバース型ETFは投資対象外となっています

 

 

まとめ

この記事では、新NISAによるETFと投資信託の違いについて解説した上で、人気銘柄についてETFと投資信託の違いについて比較解説してきました。

当サイトでは、成長投資枠でETFに投資して、1,200万円の枠を使い切った後に、つみたて投資枠で同種の投資信託に投資することをおすすめしています。

ただ、ETFは市場から取得する必要があり流動性リスクなどもあるため、投資初心者の方は最初から最後まで、つみたて投資枠でも問題ありません。

米国株や世界株といった人気銘柄は、ETF・投資信託ともに信託報酬の引き下げ競争が現在進行形で行われているため、投資する際には最新情報を確認するようにしてください。

 

ETF投資について新NISA
fgunをフォローする