「ETFの利回りランキングが知りたい」「ETFのトータルリターンランキングは?」「ETFの値上がりランキングとは?」「ETFの高配当ランキングとは?」など、疑問に思っていませんか。
ETFの利回りには、値上がり率と分配金利回りを合計した「トータルリターン」、値上がり率を示した「騰落率」、分配金利回りによる「分配金利回り」の3つがあります。
ただ、ETF投資を行う上では、単に利回りランキングに載っている銘柄を選ぶことはおすすめできません。
この記事では、ETFの利回りランキングについて見た上で解説し、ETF投資におすすめの銘柄について説明しています。
ETFの利回りランキング(1年トータルリターン)トップ20
全ETFの直近1年間の利回りランキング(1年トータルリターン)トップ20を見てみましょう。
※データは2023年8月16日終値時点
※参考:ETF株マップ.com
なお、1年トータルリターンとは、「1年間の騰落率」+「分配金利回り」の値となります。
順位 | 銘柄名 | 分類 | トータルリターン(直近1年間) | 分配金利回り |
1 | 【1629】NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信 | 日本株(業種別・商社) | 52.08% | 1.19% |
2 | 【1631】NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信 | 日本株(業種別・銀行) | 45.20% | 1.82% |
3 | 【1615】NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信 | 日本株(業種別・銀行) | 43.31% | 2.78% |
4 | 【2644】グローバルX 半導体関連-日本株式 ETF | 日本株(テーマ株・半導体) | 43.22% | 0.64% |
5 | 【2244】グローバルX US テック・トップ20 ETF | 米国株(テーマ株) | 35.35% | 0.00% |
6 | 【1623】NEXT FUNDS 鉄鋼・非鉄(TOPIX-17)上場投信 | 日本株(テーマ株・鉄鋼) | 33.73% | 2.38% |
7 | 【1464】ダイワ上場投信-JPX日経400レバレッジ・インデックス | レバレッジ型(JPX日経400) | 33.42% | 0.00% |
8 | 【1568】TOPIXブル2倍上場投信 | レバレッジ型(TOPIX) | 32.66% | 0.00% |
9 | 【1367】ダイワ上場投信-TOPIXレバレッジ(2倍)指数 | レバレッジ型(TOPIX) | 32.60% | 0.00% |
10 | 【1691】WisdomTree ガソリン上場投資信託 | 商品先物(ガソリン) | 32.01% | 0.00% |
11 | 【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信 | 日本株(高配当) | 30.42% | 0.76% |
12 | 【1651】ダイワ上場投信-TOPIX高配当40指数 | 日本株(高配当) | 26.45% | 0.56% |
13 | 【2243】グローバルX 半導体 ETF | 米国株(テーマ株・半導体) | 25.84% | 0.00% |
14 | 【1494】One ETF 高配当日本株 | 日本株(高配当) | 25.33% | 2.70% |
15 | 【1478】iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回リ ETF | 日本株(高配当) | 23.09% | 2.11% |
16 | 【1577】NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信 | 日本株(高配当) | 22.51% | 0.93% |
17 | 【2567】NZAM 上場投信 S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数 | 日本株(ESG) | 22.13% | 1.91% |
18 | 【1570】NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | レバレッジ型(日経平均株価) | 22.12% | 0.00% |
19 | 【1458】楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型 | レバレッジ型(日経平均株価) | 22.06% | 0.00% |
20 | 【1358】上場インデックスファンド日経レバレッジ指数 | レバレッジ型(日経平均株価) | 22.05% | 0.00% |
直近1年間のETFトータルリターンランキングを見てみると、長期投資においては残念な銘柄が並んでいると言わざるを得ません。
下記で個別に解説していきます。
商社株ETFに投資するなら5大商社株に分散投資すべき
1位の商社株ETF【1629】NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信は、2022年の資源高、2023年のバフェット効果によって商社株が大きく買われたことが値上がりの要因です。
ただ、商社株自体はおすすめですが、商社株ETFはおすすめできません。
こちらの商社株ETFに投資するなら5大商社株に個別株投資すべきです。
ウォーレン・バフェット氏が投資していることでも知られる5大商社株の騰落率と配当利回りは次の通りです(騰落率は2022年8月始値→2023年8月16日終値の値、配当利回りは2023年8月16日終値の値)。
銘柄名 | 騰落率(直近1年間) | 配当利回り | 【1629】の構成比率 |
【8058】三菱商事 | +74.44% | 2.88% | 19.36% |
【8031】三井物産 | +81.41% | 2.79% | 16.13% |
【8001】伊藤忠商事 | +42.93% | 2.88% | 15.59% |
【8002】丸紅 | +88.38% | 3.31% | 8.16% |
【8053】住友商事 | +55.94% | 4.10% | 7.92% |
平均・合計 | (単純平均)+68.62% | (平均)3.19% | (合計)67.16% |
参考【1629】 | +52.08% | 1.19% |
5大商社株の配当利回りの平均が3.19%にも関わらず、商社株ETFの分配金利回りは1.19%というのは、その差額はどこに行ってしまったのでしょうか?
商社株ETFは、分配金利回りが低く設定されており、商社株に個別株投資できない個人投資家の足元を見ているとしか思えません。
もしも商社株への投資を検討している場合には、商社株ETFではなく、5大商社株へ個別に分散投資することをおすすめします。
ETFの強みは分散投資にありますが、商社株の場合は5大商社で過半数になっているため、このメリットを享受しにくくなっています。
銀行株ETFは分配金利回りが抑えられているため注意が必要
2位の【1631】NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信、3位の【1615】NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信と、日本株の銀行株が並びました。
この1年間は日銀の利上げ動向に注目が集まり、金利上昇メリット関連銘柄として買われたことが要因です。
銀行株は、2016年の日銀のマイナス金利以降は弱かったことから、久しぶりの大きな上昇となりました。
ただ、銀行株ETFについても、あまりおすすめできません。
銀行株は、配当利回りが3%を超える高配当株セクターとして知られています。
代表的なメガバンクについて配当金利回りについて表にしてみると次の通りです(配当利回りは2023年8月16日終値の値)。
銘柄名 | 配当利回り |
【8306】三菱UFJフィナンシャル・グループ | 3.77% |
【8316】三井住友フィナンシャルグループ | 3.97% |
【8411】みずほフィナンシャルグループ | 4.11% |
【1631】NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信 | 1.82% |
【1615】NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信 | 2.78% |
銀行株ETFについても、商社株ETFと同様に、分配金が抜かれていると疑わざるを得ません。
半導体株ETFはハイリスク・ハイリターン
半導体株ETFが、4位と13位に入っています。
4位の【2644】グローバルX 半導体関連-日本株式 ETFは、東京エレクトロンやアドバンテスト、ルネサスエレクトロニクスなど日本株の半導体株ETFです。
13位の【2243】グローバルX 半導体 ETFは、NVIDIAをはじめ、米国株の半導体株ETFとなっています。
当サイトとしては、半導体株ETFは、世界株ETFやS&P500指数、NASDAQ100指数の次点としておすすめの銘柄という立場です。
半導体株ETFの成長性は文句なしですが、リスクについて考えるとインデックス投資の方が安心できるかと思います。
※これは半導体株ETFに限らず、特定の業種やテーマに絞った銘柄はリスクが偏るためです。
半導体株は、日本株ではレーザーテックやトリケミカル研究所、米国株ではNVIDIAが、直近10年ほどで100倍以上の値上がりになるなど、この10年間では最も成長したセクターとなりました。
かつては景気敏感株と言うと鉄鋼株が代表的で、2012年末アベノミクス相場の初動もJFEホールディングスなどが主導しましたが、今やその地位は半導体株が占めており、新型コロナ相場の初動を先導しました。
長期で見ても半導体株は最も値上がりしているセクターの一つではありますが、今回の計測期間である2022年8月から2023年8月という直近1年間については、注釈付きであることに触れておく必要があります。
半導体株は、新型コロナ相場の2020年に相場全体を先導し、世界的な半導体不足となった2021年は最強テーマ株となりました。
※【8035】東京エレクトロンの株価でほぼ説明できます。
ただ、米国FRBが利上げに舵を切りハイテク株が暴落した2021年11月から2022年に掛けては大きく下落しており、直近1年間の値上がりは、この反動であるということです。
もちろん、2022年下旬から2023年に掛けては上場来高値を更新している半導体株も多いですが、やはり半導体株はハイリスク・ハイリターンであるため、インデックス投資よりもおすすめすることはできないかと思います。
レバレッジ型は長期投資におすすめできない
直近1年間のトータルリターンで見ると、レバレッジ型ETFが入ってきています(7位、8位、9位、18位、19位、20位)。
ただ、レバレッジ型ETFは分配金が出ず、信託報酬も高いため、長期投資には向いていません。
また、レバレッジ型ETFは正確には「指数の前営業日の2倍の値動き」となるように設定されているため、2営業日以上離れた日と比較すると、複利効果によって2倍前後にぶれてくるため完全な2倍の値動きにはならないことに注意が必要です。
特に、「指数の前営業日の2倍の値動き」になるというレバレッジ型ETFの特性があるため、指数が上昇と下落を交互に繰り返す場合には、レバレッジ指数は逓減していってしまいます。
※例えば、TOPIXが+5%上昇→-10%下落→+5%上昇という値動きとなった場合、TOPIXは+5%-10%+5%=100%となって元の値に戻りますが、レバレッジ型ETFは2倍の複利効果となるため、10%×(-20%)×10%=96.8%と逓減してしまいます。
レバレッジ型ETFに長期投資するなら、分配金が出る普通のETFに2倍投資すれば、分配金を貰うことができるため得です。
例えば、8位の【1568】TOPIXブル2倍上場投信のトータルリターンは32.66%(騰落率32.66%、分配金利回り0%)です。
TOPIX連動型ETFで信託報酬最安値の【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETFのトータルリターンは17.42%(騰落率+15.46%、分配金利回り1.96%)のため、2倍保有していた場合にはレバレッジ型ETFをトータルリターンで上回ります。
高配当株ETFは積極的におすすめはできない
日本株の高配当株ETFもトータルリターン上位に並んでいます(11位、12位、14位、15位、16位)。
ただ、過去の実績からすると、高配当株ETFがトータルリターンでTOPIXを上回るのは珍しいというのが実際の所で、この1年間は特殊だったと言わざるを得ません。
分配金利回りの計算式は、「1株当たり分配金÷株価」となっています。
この式は非常に重要で、分配金利回りは、分配金が増配になることでも上がりますが、株価が下がることでも上がる性質があります。
逆に言えば、株価が上昇することによって、分配金利回りは悪化する性質があるということです。
分配金利回りは、分配金が変わらなければ、株価が上昇することで悪化し、株価が下落すると良くなる性質があるため、逆張り指数であると言えます。
当サイトで、分配金利回りを重視した投資をおすすめしておらず、おまけ程度に出た分配金を再投資することを推奨しているのはこの点にあります。
実例として、TOPIX連動型ETFと高配当ETFについて、2017年7月→2020年3月コロナショックまでの最大下落率を比較すると、次の通りです。
・TOPIX連動型ETF:【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETF:-25.50%(1,631円→1,215円)
・高配当ETF:【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信:-35.58%(36,200円→23,320円)
※2017年7月→2020年3月コロナショックまでの最大下落率
ETFの騰落率(直近1年)ランキングトップ20
全ETFの直近1年間の騰落率ランキングトップ20を見ていきましょう。
※データは2023年7月末時点
※参考:WEALTH ADVISOR
順位 | 銘柄名 | 分類 | 騰落率(直近1年間) |
1 | 【1629】NEXT FUNDS 商社・卸売(TOPIX-17)上場投信 | 日本株(業種別・商社) | 63.23% |
2 | 【2644】グローバルX 半導体関連-日本株式 ETF | 日本株(テーマ株・半導体) | 61.05% |
3 | 【1631】NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信 | 日本株(業種別・銀行) | 51.42% |
4 | 【1615】NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信 | 日本株(業種別・銀行) | 49.79% |
5 | 【1464】ダイワ上場投信-JPX日経400レバレッジ・インデックス | レバレッジ型(JPX日経400) | 46.71% |
6 | 【1568】TOPIXブル2倍上場投信 | レバレッジ型(TOPIX) | 46.06% |
7 | 【1367】ダイワ上場投信-TOPIXレバレッジ(2倍)指数 | レバレッジ型(TOPIX) | 45.91% |
8 | 【1358】上場インデックスファンド日経レバレッジ指数 | レバレッジ型(日経平均株価) | 43.95% |
9 | 【1458】楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型 | レバレッジ型(日経平均株価) | 43.81% |
10 | 【1570】NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | レバレッジ型(日経平均株価) | 43.62% |
11 | 【1579】日経平均ブル2倍上場投信 | レバレッジ型(日経平均株価) | 43.43% |
12 | 【1365】ダイワ上場投信-日経平均レバレッジ・インデックス | レバレッジ型(日経平均株価) | 43.41% |
13 | 【1623】NEXT FUNDS 鉄鋼・非鉄(TOPIX-17)上場投信 | 日本株(テーマ株・鉄鋼) | 41.89% |
14 | 【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信 | 日本株(高配当) | 32.70% |
15 | 【1545】NEXT FUNDS NASDAQ-100(為替ヘッジなし)連動型上場投信 | 米国株(NASDAQ100指数) | 30.16% |
16 | 【1651】ダイワ上場投信-TOPIX高配当40指数 | 日本株(高配当) | 30.12% |
17 | 【2568】上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジ | 米国株(NASDAQ100指数) | 29.76% |
18 | 【2631】MAXISナスダック100上場投信 | 米国株(NASDAQ100指数) | 29.71% |
19 | 【2840】IFREEETF NASDAQ100(為替ヘッジなし) | 米国株(NASDAQ100指数) | 28.79% |
20 | 【2646】グローバルX メタルビジネス-日本株式 ETF | 日本株(テーマ株・メタル) | 28.60% |
直近1年間のETF騰落率ランキングは、トータルリターンランキングとほぼ同じになっています。
ランキング上位は、商社・半導体・銀行と直近1年間で大きく買われたセクターが強く、レバレッジ型がより多く入っています。
上記銘柄についてはトータルリターンランキングの方で解説してきたため、省略します。
ここでは、騰落率ランキングになると入ってきたNASDAQ100指数連動型ETFについて解説したいと思います。
NASDAQ100指数連動型ETFは長期・積立・分散投資におすすめ!
当サイトは、基本的には世界株ETFとS&P500指数連動型ETFをおすすめしていますが、よりリスクを取りたい場合には、NASDAQ100指数連動型ETFをおすすめしています。
NASDAQ100指数連動型ETFは、全ETFの中で最も大きく上昇している銘柄となっており、テクノロジー社会が続く以上は、今後もこの傾向は続くことが期待できます。
ただし、NASDAQ100指数連動型ETFを全力信用して買う「レバナス」については、当サイトでは推奨していません。
当サイトでは、現物株で、NASDAQ100指数連動型ETFに長期・積立・分散投資することを推奨しています。
なお、NASDAQ100指数連動型ETFに投資する際には、為替ヘッジされていないドル建てのETFを買うようにしましょう。
ETFの分配金利回りランキングトップ20
全ETFの直近1年間の分配金利回りランキングトップ20を見ていきましょう。
※データは2023年8月18日終値時点
※参考:SBI証券「ETF・ETN取扱銘柄一覧」
順位 | 銘柄名 | 分類 | 分配金利回り |
1 | 【1585】iFreeETF TOPIX Ex-Financials | 日本株(TOPIX Ex-Financials) | 11.32% |
2 | 【1325】NEXT FUNDS ブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信 | ブラジル株 | 8.17% |
3 | 【1622】NEXT FUNDS 自動車・輸送機(TOPIX-17)上場投信 | 日本株(業種別・自動車) | 5.37% |
4 | 【1497】iシェアーズ 米ドル建テハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり) | 米国債(ハイイールド) | 5.31% |
5 | 【1652】iFreeETF MSCI日本株女性活躍指数(WIN) | 日本株(ESG) | 5.17% |
6 | 【2564】グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF | 日本株(高配当) | 4.70% |
7 | 【1654】iFreeETF FTSE Blossom Japan Index | 日本株(ESG) | 4.68% |
8 | 【1495】上場インデックスファンドアジアリート | アジアREIT | 4.61% |
9 | 【1566】上場インデックスファンド新興国債券 | 新興国債券 | 4.57% |
10 | 【2519】NEXT FUNDS 新興国債券・J.P.モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(為替ヘッジなし)連動型上場投信 | 新興国債券 | 4.33% |
11 | 【2622】iシェアーズ 米ドル建テ新興国債券 ETF(為替ヘッジあり) | 新興国債券 | 4.33% |
12 | 【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信 | 日本株(高配当) | 4.02% |
13 | 【1660】MAXIS高利回リJリート上場投信 | 国内REIT | 3.90% |
14 | 【1476】iシェアーズ・コア Jリート ETF | 国内REIT | 3.81% |
15 | 【1343】NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信 | 国内REIT | 3.73% |
16 | 【1488】iFreeETF 東証REIT指数 | 国内REIT | 3.73% |
17 | 【1597】MAXIS Jリート上場投信
|
国内REIT | 3.73% |
18 | 【1398】SMDAM 東証REIT指数上場投信 | 国内REIT | 3.65% |
19 | 【1345】上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型 | 国内REIT | 3.62% |
20 | 【1499】MAXIS日本株高配当70マーケットニュートラル上場投信 | 日本株(高配当) | 3.58% |
分配金利回りランキングを見てみると、単に分配金利回りが高いだけで、長期投資におすすめできる銘柄はほとんどないということが実際の所です。
下記では個別銘柄について解説していきます。
なお、ETFと分配金利回りについてより詳しくは、下記記事を参照ください。
謎の高配当ETF:TOPIX Ex-Financials連動型ETF
分配金利回りトップは、TOPIX Ex-Financials連動型ETFの【1585】iFreeETF TOPIX Ex-Financialsとなっています。
なお、つい最近まで分配金利回りトップクラスだった【1586】上場インデックスファンドTOPIX Ex-Financialsはランク外となっており、代わりに【1585】が入った形となりました。
「TOPIX Ex-Financials」はTOPIXから金融業を抜いた指数ですが、なぜ高配当になっているのかは、管理人には分かりません。
ただ、TOPIX Ex-Financials連動型ETFは、長期的には分配金利回り2%程度に収束することは間違いなく、流動性も低いためおすすめできません。
新興国関連はハイリスク・ハイリターン
ブラジル株が2位となっており、新興国債券が9位、10位、11位となっています。
ただ、新興国は株であろうと債券であろうとハイリスク・ハイリターンであるため、おすすめできません。
日本株の高配当ETFはトータルリターンではTOPIXと変わらない
日本株の高配当ETFが、6位、12位、20位となっています。
悪くない銘柄ですが、分配金利回りは分母に株価がある逆張り指数であるため成長株が除外されやすく、値上がり益では不利になるため、トータルリターンで考えるとTOPIXと同程度になると当サイトでは考えています。
この1年間は、日本株の高配当ETFはTOPIXより好調でしたが、そういう年もあるということです。
日本株の高配当ETFはトータルリターンではTOPIXとほとんど変わらないなら、信託報酬が低く流動性リスクも低いTOPIX連動型ETFの方がおすすめできるというのが当サイトの考えです。
REIT型ETFは分配金再投資におすすめ
当サイトでは、分配金は再投資のための原資として重要なファクターであるものの、分配金利回りだけを見てETF投資することには反対の立場を取っています。
ETFの分配金の原資は、株の場合は配当金、REITの場合は賃貸収入、債権の場合は金利収入と、運用商品によって異なります。
株の配当金は、増配や減配、無配などで変動しやすく、株式型の高配当ETFの分配金利回りは変動しやすいことに注意が必要です。
REITの分配金原資となる賃貸収入は安定しているため、当サイトでは分配金目的でETFに投資する場合にはREIT型ETFを最もおすすめしています。
利回りランキングを参考にしたETF投資がおすすめできない理由
当サイトでは、騰落率・分配金利回りのいずれにおいても、直近の利回りランキングを参考にしたETF投資はおすすめしていません。
その理由について見ていきましょう。
1年間のランキング上位銘柄には特殊な銘柄が入ってきやすい
1年程度のランキングを見ただけでは、その銘柄が長期投資に適する銘柄なのかは分かりません。
それまで大きく下落しており、その反発で大きく上げたケースがあるためです。
現に長期的に大きな成長を遂げている、NASDAQ100指数連動型ETF【1545】NEXT FUNDS NASDAQ-100(為替ヘッジなし)連動型上場投信や、インド株ETF【1678】NEXT FUNDS インド株式指数・NIFTY 50連動型上場投信などはランキングには入っていません。
5年間のトータルリターンランキングを気軽に見られればよいのですが、5年間のトータルリターンランキングについて提供しているサイトはありません。
※当サイトの5年間上昇率は、管理人が手計算して出しています。
ただ、ETFには上場5年以内の銘柄も多く、分配金利回りも変化しやすいため、5年間のトータルリターンランキングを出せたとしても、比較しづらいという事情もあります。
分配金利回りランキング上位銘柄は危険
再三になりますが、分配金利回りの計算式は、「1株当たり分配金÷株価」となるため、株価が下落した銘柄が強くなりやすい逆張り指数となっています。
単に分配金利回りが高いだけの銘柄に投資するのは危険です。
ETFの利回りランキングを調べる方法
ETFの利回りランキングを調べる方法について見ていきましょう。
ETF株マップ.com
「ETF株マップ.com」では、東証ETFについて、「1ヶ月リターン」「3ヶ月リターン」「6ヶ月リターン」「1年リターン」「分配金利回り」で、ランキングを見ることが可能となっています。
Excelに張り付ければ、銘柄コードをチャートソフトにコピペしてチャートを手軽に見ることもできます。
WEALTH ADVISOR
「WEALTH ADVISOR」では、東証ETF(国内ETF)と海外ETFについて、「基準価額の1年リターン」「株価1年騰落率」をランキング形式で確認できます。
純粋な騰落率を確認することができます。
SBI証券
SBI証券の「ETF・ETN取扱銘柄一覧」ページでは、ETFを一覧して見ることができ、「分配金利回り」や「権利付最終日」でソート可能です。
ただ、「分配金利回り」でソートすることは可能ですが、騰落率でソートすることはできません。
みんカブ
みんカブの「ETF銘柄リスト」では、分配金利回りでソート可能となっています。
ただ、やはり騰落率を見ることはできません。
まとめ
この記事では、ETFの利回りランキングについて見た上で解説し、ETF投資におすすめの銘柄について説明してきました。
ETFの利回りランキングは、あくまで結果に過ぎず、ランキング上位の銘柄を選ぶことはおすすめできません。
業種セクター株や、レバレッジ型、高配当ETFなどがランキング上位に入っていますが、いずれも長期投資にはおすすめできません。
ETF投資においては、利回りランキングはあくまで知識や教養程度に留めておくようにしましょう。
当サイトでは、ETF投資には世界株ETFや米国株ETF、NASDAQ100指数連動型ETFへの、長期・積立・分散投資をおすすめしています。
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マネックス証券のETF投資について、より詳しく知りたい場合には下記記事も参照してみてください。